2020年7月8日のお話。
やっとTS200Rの腰上部品の洗浄も終わってバリ取りや面取り、修正が一通り終わりました。
今回はピストンとリング、ピストンピン、ニードルベアリングは新品に交換します。
シリンダーやヘッドは当然再利用です。
新品があるのかどうか知らないけど、シリンダーはめっちゃ高いんで買う気ないけどね。
多少の傷は覚悟してたけど、ちゃんと圧縮もあったし、エンジン掛かって走ってましたからね。
大丈夫だろうという判断でピストン周り以外はそのまま使います。
元の状態を確認するために各部の寸法をきちんと計測。
走行距離から考えたら計測の結果は予想に反してマシなほうだったけど。
シリンダーは標準値で収まってましたがピストンはさすがに標準値を超えてました。
メーターが4万キロ超えてるんですが、さすがに2ストなんでピストンやリングは今まで1度も無交換ではないと思うんですけどね。
シリンダーは高いから深い傷が無ければ再利用するだろうけど。
現状のシリンダーサイズが60.05mmでピストンサイズが59.85mmでした。
シリンダーの標準値が66.0から66.15mm。
一応標準値内で収まってます。
深くはないけど縦キズはあるんですけど。
ピストンの標準値が65.925から65.94mm。
0.1mm近く小さくなってました。
排気バルブで押されたのも影響してるとは思うんですけどね。
ピストントップが削れなかっただけましかもしれないけど。
シリンダーとピストンの隙間がコンマ2mmもありました。
メーカー指定の隙間がコンマ1.2mmなんで0.8mmもオーバーしてました。
こんな状態でもピストンの打刻音がヒドイとかは特に無かったんですけどね。
圧縮は落ちてただろうけど。
よくがんばってくれてたなぁと思いますね。
ピストンリングの合い口隙間はトップが0.5mmでセカンドが0.45mmでした。
ちなみにセカンドリングとエキスパンダは固着してたけどね。
標準値がトップ、セカンド共に0.2から0.4mmで標準値からオーバーしてますね。
シリンダーは再利用するんで当たりの修正を行い、各ポート開口部の面取りをやっておきました。
シリンダーは当たりが強いところはピカピカに光ってたのでクロスハッチを作りましたが縦キズは少し残ってます。
これ以上やると広がってしまうからね。
だいぶ傷が浅くなったので良しとしておきました。
このシリンダーはアルミシリンダーに鉄のスリーブが入ってるんですがポート内で段差があるんですよね。
排気ポートだけですが段付きの修正をしてます。
パワーアップ目的じゃないんでタイミングの変更や拡大はしてないけどね。
当たり修正後のシリンダーサイズが60.05mmで新品ピストンのサイズが65.95mmでした。
シリンダーとピストンの隙間が0.1mmです。
シリンダーとピストンの隙間が一応メーカー指定の限度値0.12mm以内には収まってます。
ピストンリングの合い口はトップが0.35mmでセカンドが0.35mmなんでこちらもOK。
前に比べたら元気なエンジンになるんじゃないかなぁと思いますけどね。
組んでみないとわからないけど。
こんな感じで腰上部品の組込み準備が完了したと思ってたらひとつ忘れてる部品がありました。
排気バルブのカバーなんですがガス抜きのホース差込み口が付いてるんですよ。
この部品はVガンマのレースパーツらしくて排気バルブの固着を防ぐ部品でTSにボルトオンで付くらしい。
現に付いてたんですけどね。
ただ、ホースの差込み口がフレームに当たるんですよ。
今回もシリンダー外すときにこのホースがジャマで苦労したんですよね。
ということで、このカバーの加工を忘れてました。
連日雨なんで組みたくても組めない日が続いてるんで今のうちにカバーも加工して差込み口の位置を変更しておきます。
週末には組みたいなぁと思ってるんで雨降らなければ良いんですけどね。