2020年7月7日のお話。
エンジンのオーバーホールをする時やチューニングパーツに変更したり、ボアアップしたりする時に再利用する部品をキレイに洗浄するのは当たり前のことですが、おっさんは使わなくなってゴミとなった部品も一緒にキレイに洗浄して保管してるんです。
なんでそんなめんどうなことをするのかっていうと現状を確認するためなんです。
前にバラしたTS200Rの腰上部品です。
一通りキレイに洗浄しました。
このうちピストンやリングは新品に交換するから洗浄しなくても良かったけどキレイにしました。
ついでだからやったワケじゃないですよ。
サイズの測定や傷などを調べたいからです。
汚れたままだったらわからないような傷があったりするんですよね。
だからキレイに洗浄して確認するんです。
不具合がある場合はどこが悪いのかをチェックしとかないといけないし、不具合が無くてもどんな状態になっているか傷みや減り具合などをチェックしておく必要があるんです。
そうすることで部品がどこまで使えるかを確認できるし、傷みやすいところなどを知ることができるんですよね。
汚れているときはわからなかったけど傷や熱による小さいくぼみが見えるようになってるでしょ。
一見不具合が無さそうな部品でもキレイにすると小さな傷などがあったりするもんなんですよ。
機械部品には何かしらの痕跡が必ず残っているのでそれを確認しておく必要があるんです。
知ることができれば何かしらの対策できたりするので何もしないときよりも長持ちさせることができたりするんです。
使わないからといって捨ててしまうのはもったいないんじゃなくてプロ意識が欠けてるとしか思えないんですけどね。
でも一般整備をしているところは、再利用しない部品はそのままポイしてるところが多いと思うんです。
無駄に時間かけると作業工賃が高くなるから、工賃高くないってお客さんからクレームきたりしますからね。
一般整備とチューニングは似てるようで全然違うんですよね。
同じ作業をするにしても本物のチューナーさんは細かい部分までチェックしてるし、次に生かせる何かを探したりするんです。
それがノウハウになり、自分自身のスキルに変わりますからね。
一般整備を主体にやっているところでもチューニングの意識が高いところはしっかり確認していると思うので、お店に任せるときはこうした細かい作業をやっているかで作業する人の知識やスキルのレベルがわかると思いますよ。
どんな部品でも弱い部分があったり、多少の不具合や問題点はあるもんなんですよ。
車種特有の場合もあるし、特定の部品に共通することだったりするんです。
こうしたことの積み重ねが知識となりスキルとなって次に生かすことができるんです。
エンジンをバラして新しい部品に交換する作業でも、組み方やちょっとした手間や加工でパワーアップできるし、同時に耐久性もアップさせたりできるんですよね。
エンジンのオーバーホールやボアアップの組み込みっていっても、単なる部品の付け替えじゃなくて人によって全然違うものになるのはこうした理由があるからなんです。
自分でやらないから関係ないわじゃなくて、自分でやらないからこそ、こうした知識は必要なんじゃないかなって思うんですよ。
自分で組んで調子が悪いのは自分の責任だから良いけど、お店に任せたのに調子が悪いってことがほんと良く聞くんですよ。
知識として知っておくと安心して任せることができるお店なのかどうかがわかると思うので知っておいて損はないと思いますよ。
おっさんは急いで直さないといけないワケじゃないし、時間をたっぷり使うことができるから無駄だと思うことでもやってるんですけどね。
どうせ組むなら元の状態よりも良くしたいし、当分は組み直ししたくないからできるだけ長く持つようにしたいだけなんですけどね。
自分でやってるからこそ、できるってことではあるけどね。
使わない部品って捨ててしまいたくなるけど、何があるかわからないからほんと置いておいたほうが良いですよ。
使うことがあるかもわからないし、資料にもなるしね。
こんなんばっかりやってるから妻に怒られるんですけどね!
知らない人からしたらゴミのような部品でもおっさんにとっては宝物のひとつなんです。
こうして宝物が増えていくんですよね!