2020年6月26日のお話。
甥っ子の友達がやっとサーキットデビューできました。
NSR50を引き取りに来たときにやっとツナギ着ることができますって喜んでたのが印象的でしたね。
先日、スポーツランド生駒に走りに行ったみたいです。
朝からエンジンがすぐに止まるっLINEが来て早速走りに行ってるんやと思ってたら、エンジン掛けるのに苦労してました。
いろいろと確認するように指示したらチョークの引きっぱなしが原因だったみたいですけど。
暖気はきちんとするように伝え、なんとか走行できたみたいです。
何度か走ったみたいで初めての生駒サーキットに四苦八苦してるみたいで、めっちゃ難しいですってLINEが来てました。
おっさんもNSR50の調子が気になるので、仕事をチャチャっと済ませて生駒に見に行ってきました。
なんとか最後の走行に間に合い、走りを見届けることができました。
走りも気になるけど、やっぱり自分が組んだエンジンの調子が気になるんですよね。
不具合や回らないといったことがないように作ってるけど何があるかわからないですからね。
エンジン音を聞くために聞き耳立ててしっかりと確認。
バッチリ良い音してました。
きっちり上まで回ってるし、バイクもちゃんと進んでます。
エンジンはバッチリなようなので走りをチェック。
コーナー進入が甘い!
コーナーのアプローチが全くできていないんですよ。
メリハリのない走りというかね。
ブレーキングがしっかりとできてないから距離が長くなる。
進入時にバイクを倒し込めてないから向きが変わらない。
惰性で曲がるようになっているので速度が低くなる。
進入時に身体が外に逃げている。
当然アクセル開けるポイントが遅れる。
アクセル開けるのが遅いからおいしい回転域が使えない。
などなど。
いっぱいありすぎて何から言えば良いのかわからないぐらい。
どんな感じですかって聞かれたけど、どう言えば良いのかわからないくらい問題があったんですよね。
バイクの曲げ方を知ってるか確認するといまいちわかっていませんでした。
バイクは内側に倒さないと曲がらないですよね。
極低速以外はハンドルで曲がることはできないんですよ。
これはわかってるみたいだけど、自分の意思でバイクを倒す、寝かし込むってことを今までやったことがないみたいなんです。
街中、ストリートでは安全な速度まで落として少し重心を内側に寄せるだけでバイク任せで自然と曲がってくれるんですよね。
バイク任せで走っているので、バンク角を自分で調整するということに慣れていないんです。
進入がゆっくりでバイク任せでコーナーに入っていき、コーナーの奥になるとバイクが自然に傾いていき曲がることができるって感じなんです。
ストリートや峠で流してるならそれでも良いと思うのですが、バイクを楽しく安全に走ろうと思ったら自分の意思でバイクを曲げてあげないとおもしろくないし、危険度もアップするんですよね。
バイクを曲げるイコール倒すなんてはじめは躊躇すると思うのですが、自分が思っている以上にバイクは傾けることができるんです。
また速度が高いほど傾けても安定しているのでコケないんですよね。
普段バイクを自分の意思で傾けることができていないと傾けること自体が怖いとは思いますが。
いきなりフルバンクさせるようにならなくても良いけど、自分の意思でバイクを傾けて曲がっていくという感覚を掴むようにするのは必要なことなんです。
これができてないとバイク任せでだらだらと曲がる感じになるんです。
この子がまさにそうでした。
バイクを傾けることが怖くて自分で倒すことができない。
怖いから身体が外に逃げてしまう。
そうなるとバイクが曲がろうとする力を止めることになるのでさらに曲がらなくなるんです。
そんな感じなのでバイクは曲がらないし、必要以上に身体に力が入り疲れも凄いんですよね。
リーンアウトのように上半身を外側にする走り方もありますが、バイクは自分の意思で傾けてるんですよね。
身体が逃げているのとリーンアウトはスタイルは似ているけども内容は全く違うんです。
バイクは自分の意思で傾けることができないと、思った通りには曲がらないんです。
その点、車はハンドルで曲がってくれるのでバイクよりは自分の意思で曲げてる感覚は掴みやすいとは思いますけどね。
ある程度の速度で走るのも車のほうがラクにできます。
そこから先は車もバイクと同じで曲げるための技術と知識が必要になるんですけどね。
車のハンドルはバイクの場合は身体なんです。
ハンドルを曲げるイコール外側の爪先や膝、内ももで内側に押さえ込む。
これが一般的なバイクの倒し方、曲げ方です。
外から内に力を掛ける。
文章にすると表現がめっちゃ難しいんですけど、なんとなく伝わりますかね?
おっさんの文章力がないから伝わりにくいかもしれないのですが、下半身の力でバイクを倒すんです。
人によってどこに力を掛けているかは違うと思いますが、外側の足先から太ももの付け根までを使って外側から内側に倒し込むように力を入れるとバイクは傾いてくれるんです。
どこまで倒せば良いのかを確認するために内側の足を開き膝を擦るんです。
足の開き方でバイクの角度がわかるようになるのですが、自分のバイクのフルバンクがわからない時は下品なぐらい開けば良いですよ。
それでも膝が擦らないときはスピードが足らないんです。
ストリートで膝をする必要はないんでサーキットに行ってツナギ着て走るときにでも確認して下さいね。
ストリートでそこまでバンクしないと曲がれないようなことはないと思うので。
それで、膝が当たったら戻しながらバイクの角度を調整していきます。
言葉にすると、長くなっていっぱい書いてますが、ひとつのコーナーの進入だけの話ですからね。
進入がキッチリとできるようになるとアクセル開けるポイントが速くなるんですよね。
ラインの自由度もアップするので安心してアクセル開けれるんです。
速く走りたいって人はコーナーを速く走りたいって言うんですよね。
腕がないのにコーナーリングスピードを上げるのは超危険ですからね。
まずは適切なスピードで進入しバイクの向きを変えること。
アプローチすることが重要なんです。
これがキチンとできていないとちゃんと曲がれませんからね。
アプローチがキチンとできればコーナーの出口がラクになるんです。
ラクになるというのはアクセルが開けれるってことです。
アクセルが開けれるようになるとコーナーとコーナーを繋ぐ直線スピードが上がるってことなのでサーキットではタイムアップするんです。
サーキットだからといってガムシャラに走ってコケてうまくなるなんてことはないんです。
サーキットでもコケないように安全に走るのが一番ですからね。
コーナーリングスピードが上がれば速くなると思っている人が多いのですが、それはレベルが上がってからの話なんです。
なんでも順番がありますからね。
ひとつひとつステップアップしていかないと大ケガしますからね。
偉そうなことを言ってますが、おっさんもまだまだ勉強中です。
頭の中で理解できていても身体が思った通りに反応していないって感じなんで。
バイクを自分の意思で倒して曲がるというのはストリートでも重要なことなんで、今まであんまり意識してなかった人はちょっと確認してみて下さい。
フルバンクをさせないといけないのではなく、バンクさせる方法をきちんと理解して体験していくと、バイクとの一体感が増して安全に走ることができますからね。