エンジン掛かるけど走らないNSR50

甥っ子の友達がヤフオクでNSR50を10万円で買ったのが去年2019年の秋頃でした。

腕を磨くためにサーキットで練習したくて探してたみたいです。
とりあえず走れたら良いと思って買ったのがこのNSR50です。


実動ということだったけど、エンジンは掛かるけど吹けない。
車体もどうみてもサーキットを走ってたようには見えないほどヤレヤレ。

車体はともかくエンジンだけでもちゃんと掛かるようにしたいと思い、わからないながらも自分でちょこちょこと色々イジッて直してたみたいです。

ところが、何をやってもエンジンは掛かるけど吹けない症状が直らなくて最後は自分でエンジンバラして組み直したらしいです。

でも、直らない。

半年がんばってるのを甥っ子が見かねておっさんに連絡してきたんですよ。

症状を聞くだけでは、いまいち原因がわからないので、うちに来たのがこのNSR50です。

症状を聞くと、
エンジンは掛かるけどすぐに止まる。
吹かしても回転が上まで回らない。
エンジンの掛かりが悪い。
振動が凄い。

このNSR50だけど一応サーキットを走ってた実動で出品されてたらしいです。

エンジンも掛かるだけで走れない。
車体もひどくて後期のフレームに前期のトップブリッジが付いてて、きちんと締まりきらないからフロントブレーキ握るとトップブリッジが動くんですよね。
その他の部分もサーキットを走ってたバイクとは思えないぐらいひどい状態です。

NSR50ってサーキット用でもキッチリ仕上げてる車両は良い値段するんですよね。
とりあえず走れば良いから安いのが良いってなるのはわかるんですけど。
これは実動とは言えない状態です。

元々高い値段の車両だからNSR50で10万って手を加えないといけないのは前提で買わないといけない金額なんです。

素人だから実動という言葉に惑わされたみたいですね。

確かにエンジンは掛かるから実動ですけど。
乗って走れるかって言えば確実に無理ですね。
若い子ががんばって自分でいろいろとやってるのをみると、さすがにほったらかしにはできないので預かることになりました。
とりあえずエンジン降ろそうと外装バラしてラジエター液抜こうとキャップ開けたら液が見えない。



ラジエター液入ってる?って思いながらチャンバー外して移動しようと思ったらラジエター液が大量に出てきました。


なんじゃこりゃ!

確実にクランクケースまで分解決定ですね。
エンジン降ろして、シリンダーヘッドとシリンダーバラそうとヘッドナットを緩めようとしたらユルユル。
そりゃラジエター液がシリンダー内部に入るわって感じ。

ヘッド外してシリンダー抜いたら見事にピストン逆でした。


ピストjンピンのクリップ外れかけ。


ピストンピンクリップを入れるのに苦労した跡が見えるピストン。


バイクの知識がなく素人同然の子が組んだエンジンはめっちゃおもしろいです。
でも、何もやらない人より、わからないながらも挑戦する人はおっさんは好きです。

ただ、もう少し調べるなり、サービスマニュアルを用意するなりしてから作業して欲しいなと思いましたけどね。
本人はサービスマニュアルがあることすら知りませんでしたけど。

 

はじめて自分ひとりでやって、うまくいかないのは当然だと思います。

 

若い子だけでなく、ベテランライダーでもイジるのがはじめてだと失敗することはありますからね。

ただやらないよりはやって失敗したほうが知識も増えるし、何が難しくて重要なのかもわかってきます。

うまくいかなくてもやったほうが自分にとっては必ずプラスになりますからね。

 

そんな人たちをおっさんは応援します。

周りに聞いたり、手伝ってもらえる人がいないときは、おっさんに相談してくれたらできる限りのことはするので気軽に聞いてくれたら良いからね!


こんな感じなので自分のバイクをイジるのが遠のいたおっさんでした。