中免を取ってはじめて所有したバイクがカワサキのKR250でした。


兄貴の先輩から乗らなくなったからあげると言われてタダで譲っていただいたんですよ。
まだ高校生だったので非常にありがたかったですね。

ただ、このバイクがなかなかのクセモノでエンジンの掛かりがめっちゃ悪いんです。
エンジン冷えてるときは2、30回キックせんとかからない」。

当時が1989年で、もらったKR250が初期型だったので1984年モデルの5年落ち。

その当時は1年で別物ってぐらい進化の激しかった時代なので5年も前のバイクだとめちゃくちゃ古いバイクになってたんですよ。

エンジンの掛かりが悪いから出かける前は早めに用意してキック連発。
ちょうど春から秋にかけての時期だったので汗だくになってキックしてましたね。

また掛かりが悪いからプラグも湿って使えなくなることが多かったので、小物入れの中にはいつも新品プラグを2、3本入れてましたね。
今のバイクだったら欠陥でクレームもんですよ。

こんな感じでエンジンかけるのが苦労するバイクだったんです。
でも、古いといってもさすがは250ccでポンポン良いながら白煙吹いて加速するのはめっちゃ楽しかったですよ。

2スト特有のパワーバンドに入ってからの加速は免許取ったばかりのおっさんには強烈でした。
今考えたら、低速トルクがなくて乗りにくいバイクってだけなんですけどね。

それでも友人と2ケツするとアクセルウィリーするぐらいの加速力はあったから250ccは凄いなぁって思ったもんです。
まぁリヤサスがヘタって2ケツするとフルボトムしてたのもあるけどね。

まだ周りが原付ばかりだったので、めっちゃ速いと思ってたけど、走り屋スポットに行くようになると戦闘力の無さをモロに味わいました。
250と言えば88NSR250しかいないぐらいの中、KR250で走ってると付いていけるワケがありません。

おまけに超初心者。

腕もない。

バイクも一昔前のバイク。

ジャマやねんっていうみんなの視線が怖かったのを今でも覚えてますね。
恥をさらし、みんなのパイロンになりながらもガソリン代があるときは走りに行ってました。

で、夏が過ぎ気温が下がりはじめた頃、元々掛かりの悪かったエンジンがさらにひどくなり、全く掛からない時がちょこちょこと出てきたんです。

当時のおっさんはバイクのことが何もわからない状態だったので、バイトも続いてたこともあり乗り換えを決意するのでした。

今のバイクでエンジン掛からないなんてあり得ないし、その当時のバイクでTZR250、NSR250、RGV250Γもほとんどキック1発で掛かってましたからね。

今だったらなんで調子が悪いのかわかるんでしょうけど、当時はほとんどバイクの知識がなかったので動かなくて乗れないのが凄い悔しかったのを覚えています。

半年ぐらいしか乗ってないけど、2ストのおもしろさと楽しさ、バイクの運転の難しさなんかも教えてもらい、強烈に印象に残ってるバイクでしたね。

マイナーなバイクで知っている人は少ないバイクですが、KR250がおっさんの初バイクでした。