今回はノーマルバイクでもできるサスペンションのセッティングを行っていきます。
前にリヤサスの調整をお話ししましたが、リヤサスの調整ができない車種もあるので、バイクの姿勢を変えることができませんからね。
今回は前後含めてお話ししていこうと思ってますが、基本ロードバイク中心の話になります。
オフバイクはまだセッティングするほどのテクと知識がないんですよ。
SSのような前後サスがフルに調整できるバイクの場合は良いのですが、後ろだけしか調整できないバイクや全く調整できないバイクもあります。
その場合はリヤだけになったり、全く調整がない場合はちょっとした加工でフロントを調整することはできますが、誰でもできるわけではないので、今後乗り換えた時のためにも知っておいてくださいね。
まずはスプリングを調整していきます。
バイクに跨がったときの沈む量を確認して多いときはスプリングを強め、沈む量が少ないときは弱める方向にします。
前後同じぐらいの沈み込みになるようにセットします。
バイクに跨がったときに20から30mmぐらい沈み込むようにセットして、走ってみて様子をみて下さい。
前後の姿勢バランスですが、前が下がると曲がりやすいけど直進でフラついたり、ハンドルが取られやすくなります。
逆に後ろが下がると直進は安定してギャップなどでフラらても怖くなかったりしますよ。
次に減衰力、ショックの内部の動きを調整します。
SSタイプは元々硬めに設定されているので前後ゴツゴツして乗りにくい、前後サスの動きがあまり感じられないので、初心者にはのりにくい設定になっています。
ハイスピードで走るときは安定して良いのですが、乗りにくいなぁと思うときは前後共に減衰力を柔らかくなるほうにセットします。
できれば一番柔らかい位置で走ってみて下さい。
フラフラするなと感じるときは少しずつ硬くしていって自分が乗りやすいと感じるところを探していきます。
サスを調整するときはどんな動きをするのかを体感しておかないと意味がないので、標準セットで乗るのではなくて最弱、サスが良く動くセットから徐々に硬めていったほうが効果がわかりやすいです。
リヤサスを社外品に交換した時も同じようにすると、ベストなセッティングを見つけることができますよ。
姿勢の変化ですが、フロントフォークの突き出しでも調整できます。
フロントをアップさせないとできないので、無理にする必要はありませんが、そんな方法もあるんだという程度で良いので知っておいてくださいね。
フロントフォークの突き出し量を増やすとフロントが下がって曲がりやすくなります。
スプリングを弱めた場合と同じ効果です。
前後サスが調整できない場合はフロントフォークの突き出しで前後の姿勢を変えることができるんです。
突き出す量は5mmぐらいからはじめて走って確認して下さいね。
車種にもよりますが最大で20mmぐらいだと思っておいて下さい。
突き出し過ぎると車高が低くなってマフラーが地面と擦ったりするからね。
リヤにローダウンリンクを組んで足付きをアップさせたときは同時にフロントフォークの突き出しをやって前後のバランスを合わせると違和感が無くなりますよ。
バイクは車重が軽いので人の体重で大きくバイクのバランスが変化するんです。
だからこそセッティングが必要になるんですね。
乗る人によって前後の姿勢やサスペンションの動きが大きく変わってくるんですよ。
だからこそ調整して自分の走りや乗り方に合わせてあげないと、バイク本来の乗り味と違って扱いにくかったり、乗りにくいバイクになっていたりするんです。
自分に合わせることも大事ですが、今乗っているバイク本来の持ち味を失っているのはバイクにとっても悲しいことだと思うんですけどね。
今すぐやらなくても良いので、こんなことができるんだというのを知っておいて欲しいなと思います。