今朝、車の運転をしながらふと思い出して一人笑ってしまったこと。


もう10年以上前になるかなー。


当時、東京の高級スポーツクラブに勤務していてそこにアメリカ帰りの林君がアルバイトで入ってきた。

林君は同い年で、アメリカでダンス留学から帰国したばかりだった。

彼の持論は、
"TVやラジオのメディアは人を洗脳するものだから一切観ない"


とある日、


クラブにビジター利用でジャパンブルーのジャージに身を包み3人組が入って来た。


僕達スタッフのほとんどは、すぐにその人達が誰なのか分かり一瞬で緊張感が走る。


サッカーの日本代表の選手達だった。

当時メディアに出まくっていたボンバー中澤選手や楢崎選手だった。


恐らく試合前の調整で体を動かしに来たんだと思う。
神妙な面持ちでそれぞれが自分のトレーニングを始めたその時、



「こんちわー!顔焼けてますねー?
なんかスポーツとかやってんすかー?」

と後ろから話し掛けたその男は、林君。


背中に大きくJAPAN

と入った中澤選手は、

「いえ、サッカーをちょっと」

と答えた。

場は一瞬で凍りつき、
僕達スタッフは何とか林君を止めなければとすぐに駆け寄った。


林君は、

「へぇー、サッカーっすかーいっすねー
頑張ってください!」

とその場を離れた。

すぐに林君を呼び出して、
「サッカーの日本代表だよ!失礼だって!」

と言ったら、林君
「あ、そうなんだーへぇー」

林君はもちろん一切知らなかった。
悪気もないし、自然体。




人は、地位や名誉や肩書きを見ては人と接してしまいがち。


アメリカ帰りの林君のように、こんな風に


いつもフラットに人と接する

ことが出来たら最高だ。


そして、当時の中澤選手の対応もとても素晴らしくて一瞬でファンになった。



林君、今何してるかなー?
また会いたいな。