【原発事故】5 <ヨウ素>があなたをダメにする? | やさしい解説| 原子力発電所事故と放射線の影響について

【原発事故】5 <ヨウ素>があなたをダメにする?

【原発事故】5 <ヨウ素>があなたをダメにする?


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福島の原発事故を受け、
最近、「ヨウ素」に関係するものが飛ぶように売れています。

ヨウ素剤(医師の処方が必要)、ヨウ素入りサプリ、はたまた「ヨードチンキ」まで。^^;

そして、どこかで聞いた
「放射能にはヨウ素服用がいいらしい・・・」

という微妙な知識の元、ヨードチンキを飲む人まで!出没しているといいます。


まず、最初に言わせてください。

「放射能の影響が少ないうちに、ただヨウ素を過剰に服用するのは百害あって一利なしですよ!」



「え?何?何?なんか身体に悪いことでもあるの???」
っと、焦ったあなた。


はい。思いっきり悪いことがあるんです。


それは「甲状腺機能低下(こうじょうせんきのうていか)」というものです。
(普段ヨウ素を含む食材(昆布、ワカメなど)を食している日本人の場合に多いらしい)

 「甲状腺機能低下」って、なんかとっても難しい言葉ですよね。。。汗



でも、内容はすごいですよ。

「甲状腺機能低下」は、成長ホルモンが充分に働かなくなる病気です。

どんな症状かと言うと・・・


身体機能低下(新陳代謝低下):

 うつ、無力感、お肌カサカサ、まぶたたれ、目と顔腫れる、毛が抜ける、便秘、冷え症、貧血、吐き気、下痢

 知能低下(特に子供)などなど。

  出展:調べればいろいろ出ますが、わかりやすいところで・・・
    http://www.naoru.com/koujousen-teika.htm (丸美屋和漢薬研究所)
    http://merckmanual.jp/mmhe2j/sec13/ch163/ch163c.html(メルクマニュアル医学百科(家庭版))



どうですか?結構、強烈な症状ですよね。汗汗

成長ホルモンがダメになるって、実に怖いことですね。

新陳代謝しないんですから、特に「美容には大敵」ですよね。



ということで、

まず、「ヨウ素を安易に服用するな!」というのを覚えておいてください。


服用する場合のタイミングや量などは、きちんと医師の指示に従うということです。

(私に聞いてもお医者さんじゃないので答えられません。^^;)



それでは、次です。


「そもそも、なんで放射能に対して、ヨウ素を服用するといいの。」
って思いませんか?


「ヨウ素って、そんな万能薬なの???」
っと思っちゃいますよね。


でも実は、それも違うんです。


「ヨウ素」だけで放射能や放射線を防げるわけではありません。


「ヨウ素」ができることは、

ものすごくたくさん種類の放射性物質のうちの、

たった1つ「放射性ヨウ素」の影響を防ぐだけなんです。


「え?! たった1つだけ???」


そう。たった1つにしか効かないんですよ。


・・・びっくりですよね。^^;



ここで新たな疑問。


「じゃあ、みんななぜ、あんなにヨウ素、ヨウ素って騒ぐの??」


いい質問ですね。



実は「放射性物質」って体内に取り込まれるのが怖いんですよね。

だって体内に入ると「放射性物質」は簡単に洗い流せないでしょ。



それで「放射性ヨウ素」は、

「呼吸」などで、「のどぼとけ」のあたりにある「甲状腺」というところに付着しやすい性質があるんです。


・・・っで、「放射性ヨウ素」が甲状腺に付着すると・・・


やっぱり、甲状腺機能低下などの甲状腺の障害を引き起こすんですよね。

さらにひどいと「甲状腺ガン」になるようです。

これも、怖いですね。


ということで、ここまでをでまとめると、

■ヨウ素の取り過ぎ(予防)は怖い・・・ 服用は医師の指示に従って

■放射性ヨウ素も、のどに付くと怖い・・・


ということですね。


「じゃぁ一体、どうしたらいいんだよ・・・???」
っと思いますよね。


服用は絶対に医師の指示に従って欲しいですが、

その目安だけ知っておきましょう。



以下、いくつか引用です。

日本産科婦人科学会(日産婦)などは妊婦や授乳中の女性の服用について
「50ミリシーベルト以上被曝した40歳以下の妊娠・授乳中女性」とする見解を公表。

産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110317/dst11031719220078-n1.htm



甲状腺ガンの発症を低減させる目的で,甲状腺被爆線量が
100 ミリシーベルトを越えると予測される場合に服用します。

茨城県薬剤師会
http://www.ipa.or.jp/info/info11031215_tohoku.pdf



このあたりから見ると、

「50ミリシーベルトとか、100ミリシーベルト」

というのが目安ですよね。


 50ミリシーベルト= 5万マイクロシーベルト
100ミリシーベルト=10万マイクロシーベルト

ですね。

このくらいのレベルになったら、

ヨウ素を医師の指示のもと服用すると覚えておきましょう。



また、服用タイミングですが、

放射性ヨウ素を取り込む、直前・直後、とのこと。


早すぎてもダメ。(「放射性ヨウ素」を大量に取り込む前24時間以内に服用。)

遅くてもダメ。(「放射性ヨウ素」を大量に取り込んだ直後はOKですが、6時間後ではもう遅いみたいです。)


・・・ということで、なかなかタイミング難しいですね。汗


あ、そうそう、40歳以上は「ヨウ素」服用しなくていいみたいですよ。
(・・・それって、もう新陳代謝あんまりしてないから不要って意味なのかなぁ。汗)


逆に子供は服用させた方が良いようですが、副作用で「発育が止まる」「知能障害」もあるようなので、

やはりタイミングと服用量は医師の指示に従いましょう。(妊婦さんも同じです。お腹の子供に影響出ます。)



いずれにせよ、適切なタイミングは、

近くのモニタの状況を良く見て判断する(国や自治体から服用指示が出るでしょう)

ことになるでしょう。



・・・ということで、毎度毎度同じ結論で恐縮ですが


モニタの値をチェックして冷静に判断、行動。ってことですね。


(結論が毎回変わるよりは、いいですよね。^^;←自分でフォロー)


あなたの近隣の最新のモニタの状況はこちら
http://www.h-takii.com/archives/51913628.html



出展:(いろいろありました)
 茨城県薬剤師会 http://www.ipa.or.jp/info/info11031215_tohoku.pdf
 共同通信 http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2011/03/post-13.html
 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110317/dst11031719220078-n1.htm
 緊急被ばく医療研修 http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/4-4.html
 ATOMICA(財団法人 高度情報科学技術研究機構運営)http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-03-05
 原子力安全委員会 http://www.nsc.go.jp/bousai/page3/houkoku02.pdf