なかなかレアだったらしい、このライブ。


ありがたいことにチケットを手に入れさせていただくことができ、行ってきました。
……なので、久々にご報告。

 

 

 

感想は、一言で言えば、

最高!!!!

とにかく最高!! 

フジファブリック史上最高に最高!!!!

と、ちょっとテンションがおかしくなってしまうぐらい、最高のライブでした。


まず、とにかく近い。

めちゃくちゃ近い、フジファブリック史上最高に、メンバーが近い。

私のチケット番号は318番で、そう前の方でもなかったのですが、
それでも、おどろくほどの近さだったです。

例えて言うなら、教室で授業を受けてるぐらいの距離感(3人が先生です)。

まあ、前にはいっぱい人がいるので、ちゃんと見えるというわけにはいかなかったですが、
ライブが盛り上がるにつれ、そんなこと気にならなくなってました。

もうとにかく、ステージと客席の一体感が半端なくて……。
まさに、「これぞライブ!!」な、至福の体験でした。


ひとつひとつレポしてると、延々と書いてしまいそうなので、印象的だったことをあれこれ書かせていただきます。
記憶違いなどあるかもしれませんが、ご容赦願います


登場の後、かぶっていた帽子をステージから投げて客席をわかせた3人。
この帽子は「要返却」で、ツアーの間中、メンバーとお客さんの間を、行ったり来たりしていたそうなのですが、今回は最終日ということで、返却無用。
ゲットした人(私のすぐ隣の人でした)、羨ましかったです。

最初からそんな特別感をかもし出しつつ……。


『STAR』『カンヌの休日』『Sugar!!』と、もう、「盛り上がるしかない!!」ナンバーが次々投下された後、
印象的たっだのは、『熊の惑星』。

志村君作詞、かとをさん作曲のこのナンバーは、カンフー調のとぼけた味わいを持つ隠れた名曲。
こういう曲が不意に聴けたりするから、フジのライブはやめられませんww。


そういった意味では『会いに』が聴けたのも嬉しかったです。

このESAKA MUSEは、高校生だったソウくんが、生まれて初めてステージに立ったライブハウスなのだそうで、

その時は、「ライブって何?」みたいなわけもわからない状態で、やたらステージが高く思えた、

(その時、ものすごい高い崖っぷちみたいなジェスチャーをするのがまた、可笑しくて…)、

というようなことを話してくれました。

一方、『会いに』は、ソウくんが初めて人前で歌った曲。
あの時の映像の、ガチガチに緊張してたソウくんを思い出しつつ、今、堂々とステージでみんなを楽しませている彼を見ていると、人は様々な「初めて」を経て、大きくなってゆくのだなと……。

ああ、すでに涙が……。


そんなしんみりとした気持を吹き飛ばすMCも、いつもに増して、パワーアップしてました。

仙台のアンコールで、ダイちゃんが羽生結弦の衣装を着て登場した話とか。
(めちゃくちゃ見たかった)。

メンバーのうち、ダイちゃんとかとをさんの血液型がO型、ソウくんとドラムスの玉田豊夢氏がB型で、
B・O・B・O……4人合わせてBOBOさんやん、みたいな話になったり。
(今回参加してないのに、BOBO氏のこの存在感よ……)

そう、今回からのサポートドラマー、玉田さん。
「話すのは苦手」と言いながら、メンバーの誰よりも長くしゃべるというお茶目さで、すっかりフジの一員となっていました。
いいなあ、この人。


そして話はセットリストに戻りますが、個人的にうれしかったのは、『炎の舞』と『SUPER!!』。
アルバム『STAND!!』が出た頃は、ライブに行けなかったもので……。

あの、演奏前に響く、ソウくんのシタールのビヨーーンという音は、特別感ありますね。
もしや!? と、思ってるうちに、シタールが再び、ビヨーン、ビヨーンとイントロを奏で、そこから怒涛のテンションで、あの歌謡曲調のイントロになだれこむ。
そう、これよ、これを生で聴きたかったのよ……鳥肌立ちました。

そして『SUPER!!』。この曲は初めて聴いた時から、ひたすら、あの「ちょーだい」→「ちょーだい」のコール&レスポンスがやりたくて……。
今回、やれてよかった。もう思い残すことはないですww。
あ、この曲には、ダイちゃんのギターを弾く姿が見られるというオマケもついてました。


そして、志村君時代の曲では、これらもまた、盛り上がること必須の、『Surfer King』『夜明けのBEAT』。
大変な盛り上がりの中、ライブ本編は終わりを告げました。


でも、フジのライブの真骨頂は、「ここから」なんです!!


アンコールの「総一郎」コールに応えて(ってわけじゃないんでしょうけれども)、出てきたのは、アコギを抱えたソウくんひとり。

え? と思っていると、照れたような様子でソウくんが語り出すには、

作ったばかりで、タイトルもついていない曲がある。しかもまだメンバーにも聴かせていない。
つきましては、その曲を今、これからやりたい、といったようなこと。

え~~っ!?

それって、めちゃめちゃスペシャルやん!!

そうして彼が弾き語りで歌い出したのは、故郷や、故郷の人々への思いを綴った、熱く静かなバラード。
その、しみじみと素晴らしく美しかったこと……。

この曲、絶対にまた聴きたい!!

その時に彼が語った、自分は、東京でこんなに素晴らしい仲間ができたってことを知らせたくてライブをやるんだ、というような言葉も、印象的でした。


そして、その東京の素晴らしい仲間たち、再び登場。


そこから始まるのは、怒涛のツアーグッズ紹介。

追加公演限定グッズの、「発光量の多い」「黄色いふわふわの」「わけのわからん奴」と、ダイちゃんとが繰り広げる「トーク」が爆笑ものの面白さで、ソウくんがステージ上で思い出し笑いをするほどだったり。

負けじと突き抜けたテンションでツアーTシャツを紹介した後、ものすごく照れるかとをさんが、思わず「好き♡」ってなっちゃうほどの可愛さだったり。

楽しい時間が過ぎてゆきます。

ソウくんの思い出話によると、志村君がいた頃はこのグッズ紹介だけに30分以上もかけたりして、後で怒られちゃったり、なんてこともあったらしいのですが、
いやいや、何時間でも聞いていたいです。


そして、その日発売の新曲、『電光石火』(好きだ、この曲)。

それから、前日がデビュー14年目の記念日だったということで『桜の季節』(めちゃめちゃ嬉しい)。

で、最後はやっぱりこれ!! ってことで『虹』。

あの、「もう空が……」のきれいなフレーズを一緒に歌いながら、志村君は本当にすごい歌を残してくれたものだな、と、しみじみ思いました。


だけど、そう簡単に終わらないのがフジ。
恒例のアウトロのところでキーボードに乗っかったダイちゃんが、神がかったテンションで……。
客席はもう、あおられるあおられる。

今日は何の日だ!! 昨日はデビュー14周年の記念日だから、今日は15年目の最初の日だ~~!! なんて……。
ん? なんかおかしくない? なんて、誰も突っ込んだりできません……っていうか、しません。
ただ、その勢いについてゆくのみですww。

この日のダイちゃん、いつもに増してパワフルだったような気がしていたのですが、
今にして思えば、それには理由があったんですよね(ニヤリ)。


ともかく、客席とステージが完全に一体となったコールの後、叩きつけるようにソロを弾くダイちゃん。
もちろんソロはそこで終わらず、ソウくん、かとをさんと続き、
最後は玉田氏がシンバルを持ち出して、ステージ前方まで出て来るというはっちゃけぶり。

なんだかもう、わけがわからなくなるような多幸感の中、ライブは本当の本当に、終わりを告げました。


4人がステージ上からいなくなってからも、ずっと拍手は鳴りやまず、なんと、再びのアンコールとなったときは、思わず泣きそうになりました。

さすがにもう曲はありませんでしたが、みんな、もう一度顔を出してくれて。
いやー、嬉しかったなー。

……っていうか、この客席の一体感がまた、ものすごく嬉しかった。


完全にライブが終わり、ライトの消えたESAKA MUSEは、思った以上のコンパクトさで、まるで教室のようなサイズ感。

そんな場所に、ライブの余韻を残しながら、人ががやがやと集うさまは、やっぱり、放課後の教室のよう。

会員限定だったせいか1人参加らしき人も多くて、言うなれば、ぼっちの多い教室。
うーん、めちゃくちゃ居心地がいい。

とかなんとか思いながら、ビール飲んじゃったりしてたんですけど。

なんだかもう離れがたくて、無人のステージ(やはり思った以上に小さかった)を眺めながら、ギリギリまでぼんやりしてました。


さあ、これでまた、明日から頑張れる!!
フジファブリックに感謝です。


そして、その日のダイちゃんがやたらテンションMAXだった(おそらくの)理由。
Superfly越智志帆さんとの結婚の一報が、先ほど飛び込んできました。

ひゃーー!! びっくり!!
でも、なんか、めちゃくちゃ嬉しいです。

本当に、おめでとう!!
次のライブでは、ぜひぜひ『wedding song』をお願いします。

 


 




フジファブリックには非常に珍しい、キーボードと歌だけのバラード。
志村君いわく、

「ピアニストとボーカリストが2人で演奏する曲を作りたかったんですよね。
 そういう曲ってあまりないと思ったから」
(『FAB BOOK』)

なのだそう。
そういう曲って勇気がいるから、あえて挑戦した……とも語っていました。

確かに、勇気を振り絞って歌っているかのような、
志村君の切々とした歌声が心を打つこの曲。
そして、その「勇気」を、大きくゆったりと包み込む、
優しいピアノの音が、いいんだなあ。


ソウ君が以前、インタビューで話していたことがありました。

自分と志村君の間にはライバル意識のようなものがあって、
音作りにおいても互いに切磋琢磨する関係だったけれど、
ダイちゃんは、あくまでボーカリストに寄り添う音を作ってくる。
当時はそれを歯痒く思っていたけれど、自分が歌うようになって、
初めてダイちゃんの、そうした姿勢のありがたさがわかった、と。


「(今は志村君に)すまーん! みたいなところはありますね」
(『音楽と人』2012年6月号)。

と笑っていたお茶目なソウ君ですが……w。

この歌を聴くたび、そんなエピソードを思い出します。
この歌のピアノの音は、まさに究極の「寄り添う音」だなあと思うのです。


志村君がこの歌に込めた感情は、おそらく「寂しさ」。

誰か僕に、誰でもいいよ
優しくしてくれないかい

というフレーズなど、もう、聴いててキューン!となってしまうぐらい切なくて、
志村君の、人を求める気持ちが今までになくあふれているのですが、
ダイちゃんの作り出す音は、そんな寂しさに、これ以上ないほど寄り添っている。
この、歌と音との組み合わせの優しさが、聴く人の寂しさをも癒してくれるような、
そんな歌なのです。


アルバム『フジファブリック』に入っている『花』は、逆に、ギターと歌のみの曲。
同じように静かで美しい音でありながら、
こちらは何か研ぎ澄まされた緊張感のようなものが伝わってきます。

これもまた、ソウ君とダイちゃんとの関係性の違いというものなのか。
……なんてことを考えながら、聴きくらべるのもまた、楽しいです。



フジファブリックといえば、今も昔もことさらに男っぽさを誇示するようなバンドでは全然なくて、
ロックバンドにしてはフェミニンというイメージをなんとなく私は持っているのですが、

この『All Right』は、そんな彼らがいつになく「男」を全開にしている感じのハードなロック・チューン。
ちょっとしたギャップ萌えのような魅力があります。


低く唸るデスメタル調のリフに、タイトなドラムの高速エイトビート。
キュルンキュルンと弧を描いて駆け上がって行く、硬質なキーボードの音がまた、
メタルっぽい感じを醸し出していて、
なんとも、「男」なんだなぁw。


志村君の声もいつもより緊迫感があって、
「Yeah ―――――― !! All Right !!」という見事に声の割れた迫力の叫び声は、
何度聴いても惚れ惚れします。


歌詞がまた、志村君にしては、かなりのガチマッチョ !!

「絶対無敵に感じたい……」
「破壊力なら負けはせん……」
「簡単にはあきらめないぜ……」

等々、アグレッシブな言葉が並んでいて、サウンドに負けてません。
いやー、頑張ったな志村君。


この歌詞、いかにも志村君らしい言葉遊びに満ちていて、特に意味なんてないのかなと思うのですが、
いつもなんとなく心にに留めてしまうフレーズがあります。

それは、「いっさい がっさい さらけ出してはなんとか生きてる」という一節。


私は常々、音楽をやる人たちには、大きく分けて、2種類のタイプがあると思っています。

とにかく音を 作るのが楽しくてしょうがない生粋のミュージシャンタイプ。
音を通じて自分をさらけ出さずにはいられない天性のアーティストタイプ。

フジでいえば、志村君は明らかに後者、他の3人はおそらく前者。
(ソウ君は双方のバランスがとれた稀有な人なのかもしれないと最近思い始めているのですが)。

志村君のインタビューなどを通じて時おり伝わってくるのは、
そうしたあり方のしんどさと、タイプの違う他のメンバーに対するコンプレックスで、
ことに、富士五湖の後あたり、「さらけ出す自分」をすべて出し切ってしまった後の
スランプの様子は、痛々しいものがあります。

それだけに、先程の一節には、そうしたしんどさを含めて自分自身を肯定しているかのような、
突き抜けた何かが感じられて、なんとなくほっとするのです。

なにしろ、
「それに周りは釘づけ、何にも聞こえんパンチドランカー」
なのですから……。



さて、志村君が作り上げた最後のアルバムも、後は静かな3曲を残すのみ。

この曲が終わると、いつも、何ともいえず寂しい気持ちになってしまいます。




2年ぶりのフジファブリックのライブ。
去年の今ごろはとてもライブに行ける状況じゃなかったので、
穏やかな日々が戻ってきたことに感謝しつつ、行ってきました、オリックス劇場。

印象に残ったことなどあれこれ書き綴っていきます。
言葉や順番などちょっと違ってるかも知れません。ご容赦を。


オープニング
アップテンポの曲で来るかと思っていたので、予想外だった『Green Bird』。
でも、音の波が押し寄せて来るようなサウンドに、否が応でも気持ちは盛り上がります。
考えてみれば、これほどオープニングに相応しい曲はなかった。すっかり心を持ってかれました。

いきなりのソロ合戦?
二曲目は『虹』。
アウトロのところで、「キーボード、金澤ダイスケ!!」の掛け声と共に、
ダイちゃんがすごい勢いでソロを弾き始め、
二曲目だというのにもう、ラストの曲のような盛り上がりっぷりでした。
負けじと「ギター、俺!!」って叫んで自分のソロに入ったソウ君が可愛かったw。
ボーカル兼ギタリスト兼フロントマン……そりゃ忙しいですよね。

いきなりのビッグダディ…からの『さすらい』弾き語り
久しぶりの大阪単独公演ってことで盛り上がってくれたソウ君、
「この会場みんなが僕の家族」と壮大な発言を。
そしてその発言に対しダイちゃんが返した「ビッグダディ」という言葉に反応し、いきなりの弾き語り。
「さーすらおーー、こーのー世界中ーをー」って……。
ビッグダディ→奥田民生さんという連想からだったようです。
ほんの一節でしたが、めちゃくちゃレアなソウ君の民生さんカバーが聴けました。


オトコマエかとをさん
「On Bass 加藤慎一」という言葉の後、さりげない感じで『キノウ』のイントロを弾き始めたかとをさん。
そうそう、これが見たかったのよ。想像以上のオトコマエっぷりでした。
この曲はライブで聴くとほんと気持ちいいです。身体全体で音に入り込める感じ。
こういうのを「グルーヴ感」っていうんでしょうか。また聴きたい。

志村君がいた
今回はいつになく、志村君の存在を感じられたステージで、
ソウ君が志村の思い出話を語ってくれたり、メンバー紹介で名前を呼んでくれたり、
『若者のすべて』と『ECHO』を続けて歌ってくれたり(涙)。
武道館ライブなどを経て、そうしたことが自然にできる雰囲気になってきてるのかな。嬉しいです。
「忘れるわけもないし、今も一緒にステージにいるつもりでいる」というソウ君の言葉、
なんかもう、ものすごく胸に残りました。忘れられません。

ソウ君、ハンドマイクで絶好調
後半、『Girl!! Girl!! Girl!!』でハンドマイクを持ったソウ君。
「えっ!!」ってぐらいノリノリで、ステージの隅から隅まで動き回る動き回る。
ダイちゃんにくっついたり、かとをさんと肩組んだり、
「パラッパッパ」のところで可愛いステップ踏んだり、うわー、新鮮だなあ。
「フジファブリックってこんなバンドやったっけ」って自分で言ってましたけどw、うん、ありだと思います。
そして曲が終わった後、再びギターを肩にかけながら、「あー、ギター持ったら落ち着く」と一言。
いや、あなたノリノリでしたやんww。お茶目なソウ君です。

ソウ君、Sっ気を発揮?
『Voyager』のDVDを見た人ならご存じの『Magic』の中盤。
上げた手を揺らして「おーおーおーおーおお」と歌うあの辺り。
客席とステージが一体となる至福の時間ですが、
今回、ソウ君が「まだまだ!!」って感じで何度も煽ってくれる。
いや、うれしいけどキツいんですけど、明日の四十肩決定なんですけど、
なんて思いながら、ついつい乗せられ、最後までやりきって しまいました。
はい、現在筋肉痛です。…っていうか、もしかしてこれ辛かったのって私(=年寄り)だけ?

エンディング
最後は『夜明け前』でしっとりと終わり、
アンコール1曲目は『BABY』。次は定番の『銀河』、やっぱり、盛り上がります。
そして最後の最後は『LIFE』。
あー、やっぱ人生って楽しいなって思えるようなエンディングでした。


他の曲は『Small World』『夢見るルーザー』『シャリー』『マボロシの街』『robologue』
『sing』『ALONE ALONE ALONE』 など……。

曲の途中でダイちゃんがいなくなったかと思うと、いきなり電飾ピカピカのショルキー持って現れたり、

「まあ、座ってくださいよ」というソウ君の言葉で、
ありがたく座席に座らせてもらってほっと一息ついたり(しかしユルいなぁw)、

「いつか地元の茨木市でライブをやりたい」と語るソウ君に、「よっしゃ、行ったるで!!」と胸を熱くしたり、
(私の住んでるとこは茨木市とは離れてて、地元でもなんでもないのですが)、

メンバー紹介がタコ焼き話に乗っ取られてしまったりww、

実に濃くて短い約2時間30分でした。



よし、これで次のライブまで頑張れる!!


翌日、BOBOさんのこんな投稿を発見……。

「フジファブリックツアーセミファイナル@大阪オリックス劇場無事終了…からのニクニクニクニク」


時間はライブ終了後の深夜。タフな人たちですww。



この歌を聴くと、いつも脳内でミュージックビデオが自動生成されます。


舞台はアメリカ、片田舎にある小さな町。
無人の教会に、パイプオルガンの音が響き渡れば、
(弾いているのはもちろん、水玉のスーツに蝶ネクタイで決めたダイちゃん)、
後ろのドアが開いて、どっとなだれこんでくる、
着飾ったボーイズ&ガールズ。

いつのまにかステージではバンドがセッティングOK。
にぎやかなハンドクラップとラララの大合唱で、
ロックンロールパーティーの始まりです。

志村君は、あの、細いひらひらがたくさんついたゴージャスな白いスーツ。
(うーん、似合わない……)
踊るはもちろん「エルヴィス・プレスリー顔負けのダンス」です。
とはいえ、ところどころに空手の型が混ざっているような。

ギターソロの主役は、もちろん、ソウ君。
ガンガンに前に出てダックウォークなど披露する姿は、
まるでチャックベリー? いや、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の、
マイケル・J・フォックスでしょうか。
おーっ!! 背中でギターを弾いてる。観客は若干、引き気味ですw。

気付けばどんどん人が増え、ポニーテールの女の子やら、オールバックの男の子やら、
入り乱れて、ヤバい状態になってます。
中には赤いスカートをふんわりはためかせて踊る、ダイ子さんの姿も。
いやー、可愛いです。

最後はもう収集つかなくなって、不協和音でジャーンと終わり。

そんな大騒ぎの中、最初から最後まで表情ひとつ変えず、
クールにベースを弾き続けたのは、もちろん、かとをさん。
この人はやっぱり、こうでなくてはいけません。


『レイドバック』という言葉は、音楽的には、サザンロックなどに使われる言葉で、
「のんびりとした」「リラックスした」といった意味らしいのですが。
流行を追うのに疲れたミュージシャンたちが、気負わず、尖らず、
自分達のルーツ・ミュージックを元に、楽しみながら音楽を作り上げる様……
みたいなことなのかな、私的には思っています。

この曲の、シンプルで生きのいいロックンロールサウンドも、
フジのそうしたスタイルの表れなのかなと思ったり……。


アルバムでは切ない歌が続くだけに、この元気さシンプルさにはほっとしますね。
かなり好きな曲のひとつです。