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「円高どうなるの?」の巻

フグ太郎ふぐ:松陰せんせ~、最近円高が進んでるってニュースでよく見るんですけど、
 日本は今どういう状況になってるんですか~?

松陰先生武士: そうじゃの~、米国ではFRBが金融危機以降、景気の回復を下支えするために
 金融緩和策をとってきたんじゃ。
           
  金融緩和とは市場に出回るドルの量を増やすためのことじゃ。
 これをわかりやすく説明すると、ここにドル、円と書かれた2つの水槽があったとする。
 どちらの水槽の中にも、半分ほど水が入っておる。しかも、ドルの水槽は青色の水、円の水槽は赤色
 の水が入っておる。
            
  ドルを増やすというのは、ドルの水槽の中にジャボジャボと水を継ぎ足すようなことなんじゃ。
 色を見てみぃ。だいぶ色が薄まって水色になったじゃろうが。これは、金融緩和をしたことでドルの
 価値が薄まった。つまり、ドルの価値が下がったわけなんじゃ。

  一方、円の水槽を見てみぃ。まだ色は濃いままじゃろ。
 価値は高いまま、つまり円高となっとるんじゃ。

  このため、日銀は8月31日に追加の金融緩和に踏み切った。日銀もこのように、市場に出回る
 お金の量を増やすことで円の価値を薄めようということをこれから行うようなんじゃ。

ふぐ:じゃあ、具体的に日銀はどのような金融緩和策を発表したんですか~?

武士:金融緩和策は、日銀が一般の銀行がお金を借りやすくする方法で、値下げなど様々な方法 があるわけなんだが、31日に日銀が発表したのは「新型オペ」の拡大 なんじゃ。

  「新型オペ」っていうのは、新たな手術ってことじゃないぞ。

ふぐ:先生!おもしろくありませ~ん笑

武士:スワン、スワン…。
  「新型オペ」とは、政策金利と同じ0.1%という非常に低い金利で、日銀が民間の金融機関に資金を 貸す手段のことをいうんだが、これまでの20兆円→30兆円に拡大したのよ。また貸し出す期間を3ヶ月間に加えて6ヶ月間を追加したんじゃ。

  市場に円が出回ることで、円高を抑制しようというのが今回の新型オペ拡大の狙いなんじゃが、
 金融機関が日銀からお金を借りやすくすることで一般の企業も金融機関から低い金利でお金を借りや すくなるということじゃよ。

  このように日米で金融緩和による通貨の引き下げが起きているんじゃが、米国ではさらなる追加緩 和の可能性が出てきているようなんじゃ。

ふぐ:えぇ~!!じゃあ、アメリカではこれからどのような手を打ってくるんですか?

武士:デフレ懸念に対応するために、米国の中央銀行にあたるFRBも追加金融緩和を行う可能性があるの~。

  バーナンキFRB議長っていうおっちゃんも先週末の講演で「必要な場合 は追加金融緩和ができる準備がある」と述べたんじゃ。しかし、すぐに追加緩和を実施でき るかは微妙なところじゃ。日本では円高による輸出企業の業績悪化懸念が大きな問題で、政府から日 銀に対して追加緩和を求める圧力が強くなっていた。しかし、米国の場合、政府が「強いドル」を標 榜する立場からは、緩和によるドル安誘導することは建前上も困難じゃ。

  バーナンキのおっちゃんは、FRBによる米国債購入の増加が追加緩和手段の第一候補と考えているよ うじゃよ。
 
  
  ・・・しかし、その効果には疑問がある。

  すでに低金利で流動性もある中では、追加で国債を購入しても景気が回復する保証はない。
 バーナンキ議長も「中央銀行だけでは世界の景気減速に対応できない」と述べている。

  
  ここで、現在の為替相場を見てみよう。
 現在、1ドル84円75銭前後の推移となっておる。東京時間には日銀の追加緩和期待から一時、
 1ドル85円台後半まで円安になっておった。

  逆に円が上昇に転じておる。発表された緩和策は予想の範囲内にとどまったと市場は受け取めたよ うじゃな。

ふぐ:では、今回の政府・日銀の対応は市場ではどう評価されたんでしょうか?

武士:昨年、突如登場した日銀の新型オペ。この導入でドバイショックの影響で上昇を続けていた円相場は一服したんじゃ。

  新型オペは為替相場にある程度効いた、というのが市場の評価じゃ。
 
  同様に政府と日銀がともに動き出した今回の対策について説明すると、マーケットに織り込み済み ということもあって、市場へのインパクトは極めて限定的だったと思う。これで政府・日銀の手が見 えてしまった以上、また投機的な動きがむしろ活発化してさらに政府・日銀に対して追加対策を要求 する流れになる可能性もあるのではないかと思うんじゃ。

  とはいえ、日銀がもつ手段には限界があるので、新たな対策を見つけ出す必要があるの~。

  日銀が現在も実行している国債の買い入れを増やし、長期金利を引き下げることを提案したいの  ~。
  
  今回の円高は長期金利の日米金利差の縮小が原因なんじゃ。さらに、米国の長期金利が下がるな  ら、日本の長期金利をもっと下げるのも為替対策上必要になるという一方で、長期金利を下げること ができれば、民間企業などの資金需要の回復につながるんじゃ。

  だが、それ以上に求められるのは、政府による抜本対策だという声も多い。

  結局、過去20年間日本は目先の対応ばかりを繰り返してきたために成長力がかなり落ちてきてし まったので、目先の対策というのは、どちらかというと国民受けするんじゃが、痛みを伴っても中長 期的な成長力強化も政府にお願いしたい。

  31日の措置が予想の範囲内だったので、出る前に少し円安が動いていた、株が上がっていた、と いうのが予想どおりだったので、むしろ結果的に円高に振れてしまったようなところがある。

ふぐ:これから円高は止まりますか?

武士:これから米国で重要な指標が週末に出てきて、それが悪かったりすると、米国で追加的な金融緩和が行われるんじゃないかという見方が強いんじゃ。それが実際に出てきたりすると、せっかく今回の対策で日本の金利が少し下がる。金利差が広がるからドル高円安にいくと思っていたら、米国がまたさらに金融緩和すると、今度はドル安円高がいっそう進んでしまう、という見方が出てきてしまうという可能性があるの~。

ふぐ:結局、何かこうどちらも策を打ちながら合戦のような感じなってしまいますよね?

武士:金利は動くにしてもわずかじゃよね。ここは円高がもし米国が追加緩和することを通じて、どんどん進んでいく、80円割るぞという風になったら、ここは・・・為替介入しかないと思うの~。

ふぐ:それは日本だけで、単独でってことでしょうか?

武士:単独じゃの~。
  米国や欧州が一緒にやってくれるとは思えないし、とはいえ、マーケットはいっしょにやらないと 効かないよとか、米国や欧州が良い顔しないのにできるわけないとタカをくくって円を買ったりして るところに本当に強いメッセージを出して、ドカーンとやれば、これは効くじゃろうな~!!

  投機筋が痛手を受けて、やけどをしてしばらくできないとか、あるいはいややっぱりもうちょっと 円高だよと思って円を買おうとしてもまた介入されたらやられると思ったら腰が引けるよなぁ?

  でもそうやって流れは変わらないけど、円高は止めることは可能だと思うな。
 まあ、時間稼ぎじゃろうなあ・・・

ふぐ:円高介入というのは際限なくできるものなんですか?

武士:これはできるんじゃの~。

  財務省が、短期国債を発行して日銀に買ってもらって、その円を為替市場で売る、というのが為替 介入で、日銀がどんどん輪転機回したらいくらでも介入資金はでてくる、というのが理屈じゃからの う。

ふぐ:さっき先生が言われた82円あたりまで止めるとして、そこで介入して、仮に少し円安に振れたとしても、そこで経済政策をさらに強く打ち出そうとしたら、本格的に円買いが始まってしまって、日本経済のおかげで良くなるデフレ解消なんて見方がでれば円高じゃなぁ。

ふぐ:せんせ~!微妙によくわかりました~音譜ありがとうございました~!!

武士:微妙にってなんじゃ・・・パンチ!まぁ、またわからんことあったら聞きに来いなグッド!今日話したことはしっかり復習するんじゃぞ~!!