初春の令月にして
気淑く風和ぎ
梅は鏡前の粉を披き
蘭は珮後の香を薫す
万葉集からの新元号
「平成」と「令和」
この一ヶ月間の
一日、一日
治療中に、よく見た夢
駆け込んだら、もう次の人のお稽古中で
とりあえず待たせてもらったけど
私の稽古が始まる気配もなく
隣の部屋から稽古場を眺める
起きたら、稽古が始まる時間で
焦って師匠に電話する
稽古場についたら、その日は他の場所
どこかのホールのリハ室に変更になっていて
急いで向かったら、もう片付け中だった
あり得ない所、本舞台に着いた瞬間の所で振りが飛んで
やり直させてもらっても出てこない
「…もういいよ」
と溜め息ながら言われて、稽古終了
その時は気付かない、というか、出来る限りの事はしているのだから
考えても悩んでも仕方ない事は
手に取って対処しない
いつもの前向きを崩さない
でも
思い返してみると、けっこう気が病んでましたね
辛い時は
休む
楽をする
頑張らない
身体の為に必要な事
気持ちも納得して、受け入れて
変わりに楽しい事も得た事もある
でも
抗えない所で心の一部分を苦しめてたりする
それが夢になってたんだろうな
健康体とは言っても
体力的にも気力的にもフルパワー全力で頑張ります!
とは言えない
まだ、加減が必要
まだ、疲れやすいし、それが残りやすい
でも嫌な夢は見なくなったこの頃
自分の計画や望みに向かって歩く道に
ある日突然、一瞬にして高くて厚い壁が現れたら
ハシゴかけて登るにしろ
ノミで削って壊すにしろ
穴掘って抜けるにしろ
作業には時間がかかる
その作業の中で、色々な事を考えて
無意識でも色々な事を思って
色々な経過を経て
また道の向こうが少し見えるようになる
行ける所までは、歩いてやろうと思える
また全力で走れるようになるかもしれないから
少しでも距離を稼いでやろうと思える
先の事を、考えられるようになる
生かしてもらって
生きていて
これからも、生きていく
若年性トリプルネガティブって
初めて知った時には
なんでまたよりによってそんな進行性の高い
再発率の高い癌になったのかな
って思ったけど
それが、私の唯一、一本しかない道の上にあっただけで
通過しなければ先に辿り着けない
通り道なんだとしたら
ゴールまでの距離がどれくらいであろうと
どんな風景であろうと
望む場所であろうとなかろうと
歩いていくだけなんだろうね
もうすぐ平成が終わりを告げ
令和元年を迎えます
術前検査の結果、主治医から言われた
「厳しいと思ってください」
という言葉は聞かなかった事にはしてません
一緒に闘って、先に旅立たれた先輩方の
私にかけてくれた言葉は、絶対に忘れずに共に歩みます
診断書には、まだ治療中と書かれる
まだ終わったわけではない
でも
「癌にならなかったら」とは、二度と考えない
「癌になったから」とは、二度と考えない
自分と他人を比べない
自分の無力さを恥ずかしいと思わず、前進する
それだけが出来る事