もうひと月くらいになるだろうか。
寝る前にお湯(白湯というのかな)を飲むようにしている。
以前通っていた漢方医の方に勧められていたのだ。
初めは何だかな〜といったつまらない感じで飲んでいたのだ
が、数日のうちにこれは中々良いものだなと思うようになっ
た。
胃が温まると身体がほぐれて気持ちも落ち着き、やがて身体全
体がほかほかしてくる。
なんというか、「ほっこり」するのである。
ただの無味なお湯だと思っていたが、ほんのり甘さを感じるよ
うにもなった。
お湯とはこんなに美味しいものであったかと、小さな驚きだっ
た。
そして、それは懐かしい子供時代の記憶を蘇らせてくれた。
その昔、私の家では「でんぷんかたくりこ」と呼んでいた、お
やつとも言えないようなおやつがあった。
片栗粉をお湯で練った、葛練りのような葛湯のようなものに砂
糖をかけただけのもので、風邪をひいた時などにはよく食べさ
せてもらったのだ。
あったかくて、透明で、つるんとしていて、うすら甘くて、口
に入れるとすぅっと溶けて喉に流れていくのが心地よく、身体
もほかほかになって・・と、風邪をひいてなくても自分で作っ
て食べるくらい好きなものだった。
その「でんぷんかたくりこ」の味と、夜飲んでいるお湯の味が
似ているのである。
まぁ片栗粉はほとんど味が無いだろうし、あとはお湯と砂糖な
んだから当たり前と言えば当たり前なんだけど。
昔のキッチンの情景、カップに当たってかちゃかちゃするスプ
ーンやお湯の入ったポット、よく舌をヤケドしたことやなんか
が当時の自分のサイズ感で蘇って来るのは、なんともこそばゆ
くノスタルジーだった。
そんなわけで、一口お湯を啜ってはニンマリほっこりするのが
就寝前の習慣となった、今日この頃である。
