本公演以外では再演物が多い宝塚ですが、月組全国ツアー公演を数回観劇しました。
「琥珀色の雨にぬれて」これまで何度も観てきましたが今回感じたこと。
再演物を公演するのってすごく難しいんだなということを改めて感じました。
再演物はしょっちゅう観てきましたがたいてい解釈を変えたり、前回になぞったとしてもパワーアップしていることがほとんどです。
今回鳳月杏、天紫珠李様プレお披露目公演でしたが、正直2人の技術不足を感じましたね。芝居の月組が崩れました。
前回が雪組望海風斗、真彩希帆様でしたからなおさらのこと。
身分違いの恋のもどかしさ。クロード、シャロン、ルイ、フランソワーズの人間模様を描いた作品ですが今回芝居が良かったのと感じたのはフランソワーズ白河りり様でした。
複雑な胸のうちを上手く表現されていました。専科からご出演の水美舞斗様。芝居では抑えた芝居が月組になじんでいて良かったです、と言っても隠しきれないスターオーラは健在で主演を食っていましたが…
マイティーがトップになる器なのでは❓と感じた客席も非常に多かったようですね。
『Grande TAKARAZUKA 110!』も再演物ショー。やっぱり真ん中付近が変わると別物でしたね。同じ作品でも月城かなと様真ん中の方が断然華やかだったと正直感じました。
振り動きが少ないれいこさんでしたが、動かずとも魅せられるのがトップスターが持つスター性の素晴らしさだったんだなぁ。
トップ娘役のじゅりちゃん。背の高さは海乃美月様くらいですが海ちゃんより華やかでした。でも見せ方はまだまだですね。直近宙組を観ましたけど春乃さくら様は歌って踊れて軽やかに娘役芸をこなしにこやかで明るかったなと…暗い地味なトップスターでも隣が明るければそれなりに見えます。最近特にトップ娘役選びの難しさを感じますね、月組は。
ショーはトップ付近のトーンが3段階くらい下がりました
衣装とかライトとかもっと派手派手にしなくてはですが…それだと宙組とキャラが被るかしら。
マイティーは2番手ポジションでしたが華やかなでした。ビジュアルも良いしさらに動きも華やかなんですよ。キレキレダンスに見入ってしまいました。
アバンギャルドの場面はこれぞ文字通り「アバンギャルド」でした、これまでのは何だったんだろ![]()
作品全体はサヨナラ仕様から新生月組バージョンに変えていましたけど、トップスターが上級生に逆戻りしましたから新しいというより古くなった感じ。マイティーは目新しかったですけど。
最高学年トップスター誕生のプレお披露目でしたけど、他組が若返ってる一方で新陳代謝が逆戻りしているのを否めない公演でした。ビジュアルもですけど技術面でも抜けているものがなく古い芸風なので、月組は新しい風を吹かせるスターらしいスターの投入が急務だと個人的には感じましたね。
古くなった、地味になったと言われている新生月組。組替えシャッフルそろそろ必要ではと本気で思いました。

