先日月城かなと・海乃美月様がご卒業されました。
お二人とも品格があり清らかでロイヤル感抜群✨✨✨で美麗なトップコンビでした。
宝塚が求める最も宝塚的なコンビの早すぎるご卒業。後がない上級生2番手への気遣いした退団もまた理想とするタカラジェンヌ像だったと思います。
柚香光様の時と同様今回は月城かなと様を振り返ります。
トップ時代の作品は…
・『川霧の橋』 『Dream Chaser-新たな夢へ-』
・『今夜、ロマンス劇場で』 『FULL SWING!』
・『Rain on Neptune』
・『グレート・ギャツビー』
・『ブラック・ジャック 危険な賭け』 『FULL SWING!』
・『応天の門』『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』
・『DEATH TAKES A HOLIDAY』
・『フリューゲル-君がくれた翼-』 『万華鏡百景色』
・『G.O.A.T』
・『Eternal Voice 消え残る想い』『Grande TAKARAZUKA 110!』
(大劇場作品はピンク色)
華やかで美しいビジュアルに早くから注目されてきましたが遠慮がちで引いてしまう性格のため「自分なんて…」という気持ちが強くトップになりたいと思ったことは一度もなかったそうです。それでも研5に新公初主演をすることとなり、以後新公主演を3回こなし別箱2番手、CM、バウホール主演、バウW主演、組替え、3番手、イメキャラ就任、東上主演、2番手からトップスターへ。受賞歴も華々しく、トップ就任も早めで絵に描いたような路線スターのサクセスストーリーだったように思います。前任珠城りょう様時代の月組はいろいろあり皆さんご存知のとおりの空気感で、組人気もドン底でした。
月城かなと様がトップスターに就任してからはチケットも連日完売、最下級生までをも大切にする彼女の思いも届き組の雰囲気もよくなりました。れいこさんが求めていた長屋のような組にしたい(川霧の橋をなぞらえて)という理想どおり、団結力と家族感ある組になりました。
月城かなと様と言えば品行方正。タカラヅカの理想を体現されたようなスター。素顔の美しさのあまり一見中性的なスターかと思いきや骨太な男役で。格好良い主役主役した役でなくとも真ん中として魅力的に演じられる類稀な演技力の持ち主でした。
誰が見ても美しいと感じる華やかなビジュアル、心に響く表現力豊かな歌声、求心力ある血の通った芝居、様式美が素晴らしいダンス、組子思いな人柄。
サヨナラショーでは歌う度にそのお役にガラっと変われる、そして舞台の空気をも作品の世界に瞬時に変えられる技が素晴らしかったです。
そして忘れてはならないのが「芝居の月組」を復活させたことです。これがとても大きな功績でした。
「自分のこと以上に他人の幸せを願う、それができるのが宝塚の男役の格好いい素敵なところ」
宝塚の全員がれいこさんのように思えてたなら昨年のような痛ましい事件も起こらなかっただろうなと思いますね。
清く正しく美しく、そして朗らかに…品格があって優美で飛び切りの美形。真面目でお茶目で他人思い、組思い。まさにタカラジェンヌの鑑のようなトップスターだったと思います。
唯一残念だったのはやはり囲まれる両隣が落ち着きすぎていて作品が限られたこと。気遣いしすぎて(ラスト一年くらいでやっと鳳月杏様と親しくなれたらしい)舞台外ではそれが出てしまっていたことでしょうか。気の毒でしたが。
ほか…もちろんもっといろんなお役のれいこさん(コスチューム物、日本物、ヒーロー感あるもの、ダークヒーローなど)も観たかったですし、95期が並ぶタカスペも見たかったです、すごく豪華だったでしょうね。
去り際まで美しすぎた月城かなと様、これからの人生も幸せなものでありますように…