期待値大だった『BIG FISH 』を観劇しました。
潤色・演出は稲葉 太地先生。2003年に映画化、後にブロードウェイでミュージカル化された作品です。
なので主演付近以外も歌多め、下級生にも活躍の場がたくさんありました。
美術は映画さながらファンタジーな感じ、小劇場ならではの道具の少なさでしたが映像を使用したり植物で囲まれているなど舞台上のセンスは良かったです。外国のお話でしたが全体ちょっと古い感じの、昭和のミュージカルさもあり懐かしい感じもしました。
ストーリーは題名のとおりで…
礼真琴様演じるエドワード・ブルームは極美慎様演じる息子ウィルに子供の頃から奇想天外な作り話をたくさん聞かせていた。大人になったウィルがそれらを作り話と思うようになり、父と次第に距離を置くようになった。ウィルの結婚式でも言ってはいけないと約束された嫁の妊娠のことや、出過ぎたスピーチで一層嫌がられることになりました。が、エドワードが癌になり余命いくばくもないことをウィルは知り、父が本当はどんな人だったか知りたいと思うようになり過去を調べる。そこで父がかつて水没する町の人達を助けた英雄だったことや過去に傷つけた女性の話などを知る。ラストは作り話はすべてウィルには広い世界に目を向けて欲しいためだったと知る。人間愛、家族愛を描いたとヒューマンストーリー。
礼真琴様には珍しいヒューマンドラマ。青年期から老年まで演じました。白髪混じりのカツラやジャケットの着脱、衣装や声色を変えて年齢を使い分けていました。明るい自由人ぽさも感じる老年期、セリフ回しがコメディぽくて序盤から違和感がすごかったのですが人間性を表現したかったのかなと思いました。
歌うまは言うまでもなく、同じく歌うまなサンドラ役小桜ほのか様とのハモリも素晴らしかったです。お2人の声質がよく合っていました。詩ちづる様は若かりし頃のサンドラ役。お歌は舞空瞳様系ですが華奢で可愛らしく礼真琴様との身長差も良かったです。
今回も大きなお役だった極美慎様。
端正なお顔立ちと小顔長身脚長なスタイルの良さが光っていました。心情あるお芝居も良くなってきていました。今回長いナンバーが多くお歌は気になりましたがまだ研11、これからもっと上達されることでしょう。
巨人カール役の大希颯様、フィナーレ以外は歩きにくそうで(当然ですが…)しかもずっとワイヤー付き。存在感がありました。観ていて大丈夫かな、転ばないかな…とストーリーそっちのけで目で追ってしまいました。
子役茉莉那ふみ様も可愛らしくお芝居が上手かったです、歌声も良かったです。
年代があちこち飛ぶのと気になったこともいろいろあって…ヒューマンドラマですが2回の観劇ではまだ入りこめなかったです。
ストーリー自体はお涙ちょうだいのラスト。
まだまだ観劇しますので深めたいなと思います。