雪組公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』-Boiled Doyle on the Toil Trail-、
『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)』
-Snow Troupe 100th Anniversary-の感想です。




両作とも作品名が長く、どんな感じなんだろうと思っていましたが、生田先生と野口先生という今の宝塚では間違いない人気な方々。ポスターからしてセンスがありましたし期待値は大でした。



英国の作家サー・アーサー・コナン・ドイルの半生とシャーロック・ホームズがドイルの前に姿を現したら……?をモチーフにした作品。
6回ほど観劇しましたけど、最初の方は引き込まれなくて…眠かったりで俯瞰していました。モチーフ的にも近年宙組のシャーロックホームズがありましたし(個人的にはあちらの方が引きこまれました)、ショーは季節外れのアウェイ感ありましたし、こちらも(クリスマスや正月)以前雪組ショーでやりましたから既視感がありすぎて。楽曲も同じだし。
けど回数を重ねるごとに良くなってきて楽しめました。
ボイルドドイル…は何より彩風咲奈様のスーツ姿とお髭が良かったです。様々な葛藤を表現しながらも可愛いさも感じる人物像でした。いつの時代にもやりたい仕事とやらねばならない仕事は違うのでしょうね…今の作家さんや作曲家、演奏家なども同じですねぇ。
夢白あや様のルイーザは献身的なのに前向きで明るく愛嬌もあって、テンション高めで素敵でした。どんなお衣装もお似合いで綺麗。歌は…ですけどお芝居は上手です。抑揚ある芝居でとても良かったです。役ごとにガラッと変えられるのも素晴らしい。
シャーロックホームズは朝美絢様。声色や芝居、歌がいつもの「あーさ」でしたがコスプレ的にいろんな姿を見られて楽しかったです。
今作退団の和希そら様。今回は芝居でも出番が多かったですがつくづく退団が勿体ないなと感じました。
縣千様は個性的なお役、毎作品まったく異なる役で育成、勉強させられているのを感じます。ショーも個性的ビジュアルだったのでどちらかは正統派で見たかったなぁ。



ショーは美しい映像から始まりワクワクするオープニング。誰もが知ってるハズレのない楽曲チョイスは間違いないけど少しマンネリ感はありました。主に東京での観劇でしたから特に2月に入ってからは季節外れ感がすごかったです。クリスマスや正月モチーフのショーは秋から冬(年内)がベストなのでしょうね。
雪組100周年にふさわしいキラキラ衣装、新調のものも多くお祝いムードを感じました。序盤の衣装が何度も出てきたのは設定的に仕方がなかったかな。
雪組の歌娘たちが歌を響かせクオリティーを上げていましたし、円になって寝たまま足上げするロケットは新鮮でした。
和希そら様も退団用の銀橋歌や餞別場面をもらっていて良かったです。低音を出せる歌うまのダンサーがいなくなるのはとても残念ですが退団後のご活躍を期待しています。