番組名 : カンブリア宮殿
放映時間 : 2010年1月11日(月)22:00-22:54
チャンネル : テレビ東京
今回のゲスト : 玉子屋会長 菅原 勇継(いさつぐ)
<メモ>
・朝9:00~10:00に注文を受け付けて、12:00までに届ける。
お客さんと同じ時間に必ず食べるようにしている
ただ食べてるのではなく お客さんの代表として食べている
玉子屋のためではなく お客さんの代表で食べている。
相手は玉子屋ですから 毎日食べている
・玉子屋は、従業員の大半がもと悪
(こんな人ばっかりで大丈夫?との問に)
最高に大丈夫 こういう軍団が日本に足りない
みんな塾に行って飼い馴らされて洋食みたいな人間ばっかり
天然だよ こいつら
それで日本一になるという心を持っている それがうれしい
急成長を支える人材として採用したのが、地元の悪ガキ
みんな昔から遊びでつながった仲間が多かった
一本釣で「何かやろう」と言ったら集まってきた
弁当屋に若者は絶対に集まらない時代だった
おじいちゃんか おばあちゃんしかいないのが弁当屋だった
私だって大卒の人が入ってきたらうれしいと思っていたが
そんな人材くるわけがない 高度成長時代は
1982年 お得意先で食中毒が発生、最悪の事態に!
ものすごいショックだった 「失敗した」と思った
完全に終わった
ご迷惑かけた三井騒然に大尉変なことをしてしまった
一週間の営業処分後も社員はほとんど戻ってこなかったが、居続けたのは悪ガキだった。
そしてその中の一人がこう言った。
「社長 俺たちがお客さんのところ回って土下座するから」
「もしそれで大丈夫だったらもう一回やろう」って
三井造船に謝りに行ったのが悪ガキの今もいる人物
(その悪ガキだった人の言葉)
こんなことぐらいで負けてたまるか「会長やりましょうや」と
土下座したよ 何ヶ所かで
本当に自分自身が悪かったと 土下座できた悪連中が活躍してくれた
(食中毒事件のことをさして)あれがなかったら今の玉子屋は ないと思う
利益追求だけでいったら大変なことになるっていうのが
村上龍の視点 ワルは”けじめ”を知っている
権力から守られていない人っていうのはけじめをつけないととんでもないことになるということがわかっている。(by 村上龍)
おっしゃる通り
会長が毎日日々の献立を考えている。
「今日来れ食べたら 次の日はこれ食べたい」とか
ストーリーがものすごく大事
「水戸黄門は毎日やっていてどうして飽きないのかな」と
工夫している細かいところまで
「こんなの食べたい」とか「タレを工夫してもらいたいな」とか
スパゲッティだったら20種類ぐらい本当は食べたい
いろいろなものを毎日食べたい
(水戸黄門というのはどういうふうに結びつくんですか)
テレビっ子なんで 結構見ているが微妙に違う
ストーリーはだいたい同じ だけどちょっとした役者が違ったり
「あいつ今なにしてるんだろう」みたいな役者を引っ張ってきて
売れなくなった役者をちょっと使ってみたりとか
だから飽きない
(鎌田の札付きのワルだった従業員の話)
車を運転してても周りに雑な運転してるやつがいたら
降りていって文句をつけた
力づくで物事を解決すればいいと思っていた
今は人に喜んでもらいたい
それが自分の喜びになっている
(班組織)
班長の権限
アルバイトの時給、社員の昇給・賞与、配当社長の融通、エリア内の営業戦略 など
◆ 村上龍の疑問 班の自主性はなぜ生まれる?
飲み屋にいってもどこにいっても仕事の話してるみたい
彼らは”遊びの延長”というか仕事と思ってやってない
全てがゲーム 遊びの延長だから面白くてしようがない
◆ 村上龍の視点 ”放課後のいたづら”の感覚
指示待ち族というか 言われたことしかできない人間は
うちは”評価ゼロ”
どんなに一生懸命やっても 言われたことしかできない人間はゼロ
答えがある勉強 要するに試験の勉強は
「答えが分かってるものをなんでやらせるんだ」と思う
答えがないものを見つけるのが本当に面白いし好奇心もあるし
良いことだと思う
分かったものを またやらせても
◆ 答えがないから面白い by 菅原勇継
◆ 村上龍の疑問 なぜ銀行マンから玉子屋へ?
(息子)
3年間銀行にいたが いろいろな会社を担当することによって
それまでは「大きくて有名な会社」が「良い会社」と思っていたが
大きな会社で従業員が楽しそうに働いていない
有名だけど実は財務内容が良くない
でも誰も知らない会社なのに業績は良い
みんな楽しそうに働いている 土日祭日は休みである
みんな生き生きしている会社がある
「あれっ 良い会社ってなんだろう」と
銀行にいったおかげで自問自答するようになった
自分の父親のやっている玉子屋を思い浮かべて
(父親)
僕はもうこいつが3歳の時から
「お礼状の社長にしようと」と腹では思っていた
言ったことない 絶対に
(息子)
「継げ」と言われたら 確実に継いでない
でも一番大きいのは 墨が継ぐと言った後に
「潰してもいいからな」といってくれたのが
それが僕に取ってはパーっと明るくひらけた
でも「全部 過去のことはぶっ壊して潰してもいいから思い切ってやれ」と
(父親)
大きい会社にしろとか 金儲けろとかいうのじゃなくて
とにかくおいしいお客のためにやって
それが失敗だったら潰してもいいよ、と
それで可愛い従業員に家一軒ずつ建てるとか
それぐらい一生懸命やってダメだったら潰していいよと言った
◆ ”会社の繁栄”に価値はない (by 菅原勇継)
◆ 村上龍の視点 若者に”やるべきこと”を
(息子)
「とにかく美味しいお酒が飲みたいので 頑張ってる」
でもそれが正直な気持ち
達成感を与えられるような仕事内容にするということは
実は結構厳しい 仕事には実はシビアでみんな頑張らないと
美味しいビールは飲めない
(父親)
僕は玉子屋の会社がある事自体が文化
なきゃダメ 大事な文化
<編集後記>
収録が終わってからも、基悪ガキたちは
スタジオの廊下にたむろして 帰ろうとしなかった。
とにかく元気だった。
合理的で正しい使い方と、間違った使い方があるだけで、
エネルギーに善悪はない。
菅原氏は、道徳や人情で諭すのではなく、
「やるべきこと」を彼らに与えた。
やるべきことを持つ 元気な若者は、
必ず成長し社会に貢献する。
草食系より元気な不良 by 村上龍