(以下は酔った親父の持論・仮説です)

 

立体図形問題はよく外遊びをしている子、もともと空間把握センスのある子が強いとか言われたりすると思います。

例えば模様の描かれた展開図を眺めて組み立てたときの完成形が脳内ではっきりと描けるなら、確かにそれに越したことはありません。(参考: キッズbee 2021年トライアル もんだい8)

 

しかし…灘中や開成中が出題するような工夫の凝らされた立体図形の問題ってわざとイメージしにくいように作ってますよね?

 

それでもさらっとイメージできるなら作問者的には「はい、すいません」ってかんじだと思うんですが、

あれはむしろ直感的にイメージできない問題に対し、有効な観測・分析手段を発見し、それを手掛かりに問題解決する能力を判定しており、

実際、科学研究などの世界ではそういう状況って「あるある」に違いありません。

 

例えば、物理学で言えばニュートン力学なら「リンゴは落ちる」というように経験的にイメージできるわけですが、量子力学の世界だと「猫は生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせである」となり、普通イメージできなくて当たり前だと思いますw

 

ところが、そんな直接は見えない摩訶不思議な極小の世界をあらゆる観測手段で分析し、理解を深められたという点に研究者の偉大な功績が認められると言えるでしょう。

実際、そのおかげで毎日スマホを使い倒し、ウイルスのワクチンが摂取できる今の世界があるので感謝しかないですよね。

 

要するに、あの手の問題を出題する意図は、パッと見想像できない問題に対し、果敢に立ち向かう理系の素養を試しているということだったんでしょうね。

 

というようなことを考えて勝手に納得してスッキリした夜でした。

 

(イメージしにくい展開図の問題例↓)

 

 

 

最近、夕食後に親子で算数バトルをするのがめっちゃ楽しいです。

週末に通っている塾が毎週、技巧を凝らした問題冊子をくれるので、余った問題をバトル形式でやります。

序盤の「目で解く」トレーニングも面白いが、なんと言っても後半の論理問題の仕掛けがすばらしいです。

作問センスに超リスペクトです。

その影響か、最近ウチの子供も謎の論理問題を作問して親に挑戦状を叩きつけてくるようになりましたw

 

さて、その問題とは…

 

「太郎、次郎、三郎、四郎、五郎は好きなゲームについて話し合っています。全員、家に帰ったらすぐにゲームをするほどゲームが大好きです。好きなゲームはそれぞれマリオ、マイクラ、フォートナイト、スマブラのうちどれですか?ただし、建築をするのはマイクラとフォートナイトで、マリオが好きな人はたまに嘘をつく上、一人だけ本当は好きなゲームがこの中にはありません。」

 

太郎「僕は建築をしたいが、エイムをもっと高めたいな」

次郎「僕の好きなゲーム作品にはいろんなゲームの人が登場するな」

三郎「太郎は嘘つきだね」

四郎「ファイヤーボール!」

五郎「はやくゲームしたい」

太郎「家に帰ったら1時間は勉強するか」

次郎「えっ」

三郎「次郎はゲームが好きだ」

四郎「・・・」

五郎「銃は使わないなぁ」

 

コレ本当に答え1通りなんか?!www

 

ちなみに先日キッズbeeにも挑戦しました。

結果はまだわからないですが、低学年からガチ勝負を経験できるのは幸運ですね。

まだまだ長い人生だが、がんばれよ!

 

先日,長男がS塾の組み分けテストを受験しました.

 

小2からは解答用紙のpdfがアップロードされるので自己採点ができるのですが,

さっそくそれを見てしまった父親の最初の正直な感想としては,

「ぬっ!不思議と出来ていない…どうしてだろう…」というものでした.

 

普段は数理的にもう少し混み入った問題でもおもしろパズルとして取り組めていたのに,どうしてこの問題で苦戦したのだろうと…

実際,解き直しをさせてみると,解答用紙で空欄だったところもわりとそれなりにさくっとこなせたりするのです.(ちなみに父は大問3を「これは有向グラフの経路探索問題ネタだねぇ」とか偉そうに言いながら間違えました…)

 

この状況に鑑みて考察した結果はこんな感じですw:

 

1. 大問1のような基本問題は慎重かつ丁寧にやった方がいいよっ!と指導していたがゆえ,時間をじっくりかけて大問2, 3に割く時間にゆとりがなくなってしまった.

2. 大問2・3は内容こそそれほど難しいものではないものの,問題文が長めで一見とっつきが悪そうに見えて小2男子は,ああなんかめんどくさそう…と威嚇された.

3. 解答用紙が問題用紙と別であることが謎に影響した.

 

これに対しては以下の方針で見守ることにしようという話になりました:

 

1. → 慎重かつ丁寧にやることは正義であり,実際大問1はミスがなかった.(P塾で反復練習した結果だと思います)練習を積み重ねれば精度と並行してスピードも自然と備わるはずなので,気にせず!淡々とトレーニングを継続すればよい.

2. → 初見の問題の文章が長くて面倒そうでも,問題設定さえ理解できれば突破口は見出せる,という感覚を養うために問題文が多少混み入った問題を優先的に経験させる.

3. → これは慣れの問題なのでとくに気にせず.問題を飛ばしたときだけ答えの書き込む場所をずらさないように気をつけてね!とアドバイス.

 

大人であれば,問題が理解できるならテストも正答できる,と考えるのが自然だと思います.しかし,低学年の場合,どうやらそこに大人と異なる何らかのギャップがあるような気がしています.問題文を丁寧に読めば問題設定も理解できるし,少しのヒントや誘導があれば応用問題でも筋良く答えられる.しかし,孤独な本番ではなぜかそれが出来ないことがある.低学年は脳が発育段階なので,それゆえのことなのかもしれません.このあたりの科学的な事例や仮説に興味津々です.とはいえ,子供も年々大人に近づいていくので,高学年になるにつれてこういった不思議も徐々に解消されていくのだと思います.というかそう願いたい…

これからはもっと気楽にブログを書こう、

ということで、あまり気張らずに綴っていこうと思います。

オープンに情報を公開して、意見交換できた方が楽しそうだし…

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止で休校になっている間、

どう自宅学習を進めようというのは多くの家庭の悩みであったに違いありません。

ウチも例外なくそんな感じです。。

 

ウチは五里霧中の中、とりあえず毎日淡々と次のメニューをできる範囲でこなす、という風にやりました。

 

- S塾 算数1P

- S塾 国語1-2P

- P塾 宿題

- P塾 副教材のドリル

- きらめき算数脳大問ひとつ

- 漢字なにか(だって漢字って大事だし…)

- 国語力をつけることばパズル1P

 

試験がないので相対位置がわからない時代なのですが、

だからこそ相対位置なんてそもそもどうでも良くない?と思い始めました。

なんで算数とかやんないといけないの?読解とかやってどうするの?

という疑問とニュートラルに向き合い、ガチで議論をする機会がたくさんありました。

 

例えば、大好きなNintendo Switchのゲーム。

例えば、マリオやゼルダ。

 

あれらのコンテンツは世界最先端の技術で成り立っています。

 

自由自在にマリオが操れることを保証するためには、

 

「任意の視点からマリオを見たときにマリオの姿が画面の中の擬似的な3次元空間で正確かつ綺麗に描画される」

 

ということが必要です。

 

そのためには、小学校で習うあらゆる算数をはじめ、

中学校で習う方程式の計算や空間図形の扱いに加えて、

高校で習うベクトル演算や行列演算、

光の経路計算を行うための微分積分と統計学が必要になります。

また、コンテンツを実装するためのアルゴリズムの知識も必須です。

さらにプレイヤーをより楽しませるためのインタラクティブ・デザインの素養も有益です。

 

お勉強は最高に楽しい何かを生み出すために一番必要なことです。

 

それを伝えたいと思って、親として、この2ヶ月間を過ごしました。

 

 

時代の背景
近年、教育においてもプログラミングを早期に学ばせようという風潮があると思います。実際に文部科学省も2020年からのプログラミング教育必修化をめざしているそうです。

 

Google, Apple, Facebook, Amazon(よくまとめてGAFAと呼ばれる)といったテクノロジー企業が世界的に強大な存在となり、それらのビジネスを築いた主役のひとりがプログラミングを使いこなす優秀なエンジニア達であったことも説得力を与える一因でしょう。

また、情報処理技術が飛躍的に進化し、以前は人間にしかできなかった多くのことが機械 / AIによって実行できる「AIの時代」に突入していることもプログラミング教育の必要性を説く背景にあるでしょう。

かつて産業革命によって多くの単純作業や繰り返し作業を伴う仕事が機械に代替されたように、AI技術の発展によって既存の職業も多くが機械に置き換えられるはずだ、と巷ではよく言われています。

しかし、それは一方でよりクリエイティブな人材が重宝されたり、高度な思考を伴う新しい職業がたくさん生まれるということでもあり、そのような時代の変化にあって、我が子にはAIに置き換えられのではなく、AIをばりばり使いこなして新時代を切り拓く人材に育ってほしい… そんな思いを親ならば誰しもがお持ちでしょう。

将来、社会に出たときにいわゆるAIの上位互換となるためには、デジタルテクノロジーを駆使する能力を有することが言うまでもなく必要であり、そのための基礎スキルとしてプログラミングが注目されているのだと思います。

そもそもプログラミングとは
文部科学省によれば


「コンピュータを受け身ではなく、積極的に活用する力」
「プログラミング的思考力=論理的思考力」


とあります。
これはやや抽象的な表現だと思いますが、私はプログラミング能力と言った場合、大きく以下の2つがあると考えています。

(1) 目的を論理的なルールに基づいたステップ(=アルゴリズム)に落とし込む思考力と知識。(=プログラミング脳)


(2) ツールやプログラミング言語の取扱いに関する知識。

どちらも互いに両輪のような関係であり、いずれか一方が欠けてはプログラミングによる実践的な生産活動はできませんが、あえて優先するなら(1)の方でしょう。というのも(1)の思考力がなければどのようなツールを与えられても何をどうすれば良いかわからないからです。とくにデジタルなものづくりの世界では、(1)の知識がなければ生産性に圧倒的な差が出ることが一般的です。米国などのトップIT企業がエンジニアや研究職に厳しい技術面接試験を課すのはそのためです。少し(1)の訓練をしたら手も動かしながら(2)のスキルを習得する、というのがベストな流れではないでしょうか。

仮に(2)ツールやプログラミング言語の表面的な使い方だけに精通しても、それらは日進月歩が激しく、(1)の思考力がなければすぐに陳腐化してしまいます。しかし(1)の本質的な力があれば新しい技術が台頭してもすぐにキャッチアップすることができます。

もちろん例外はあります。例えば「こんなアプリが作りたい!」「自分専用のロボットを作ってみたい」といった明確な願望があるならば、これ以上のモチベーションはありませんので、最初は右も左もわからなくても(2)のプログラミング環境に飛び込んで、試行錯誤しながら(1)プログラミング脳を鍛えていくのがベストでしょう。

他にも例えば、ある程度の教養がある社会人であれば、普段のデータ作業を自動化するといった実務にフォーカスして(2)ツールやプログラミング言語をどう利用するのかを学習するのもよいでしょう。(その手の本やチュートリアルはたくさんありますよね)

 

退屈なことはpythonにやらせよう

そうでなはなく、子供に教養としてのプログラミングを、ということであれば、あえて成果の見えにくい抽象的なプログラミングを勉強するよりは、アプリやゲームなどで楽しく気軽に(1)思考力を磨いた方が良いと考えています。

プログラミング脳を育てるには
とくにプログラミングに特化した特別な訓練は必要ないと考えています。もちろん大量のデータを扱う高度なデータ分析となれば、学問的な知識を身に付けることが必要ですが、それは早くても高校生以上になってからで問題ありません。それよりも普段の算数のおべんきょうに加えて、論理的な思考力を磨く遊びに没頭する方が長続きもしてよいですし、結果的に中学入試などの算数に強い子が育つと確信しています。

以下は我が家でよく遊ばれているゲームやアプリなどのコンテンツです。熱中するうちに大人も驚くような高度で論理的なプレイを披露されたときは素直に感心するものです。

テレビゲーム
例えば任天堂は教育的に優れた要素を備えた多くのゲームをリリースしています。中でもスーパーマリオメーカーは論理的にステージを組み立てることで思考力、創造性の双方が伸びると考えられます。また、Youtube上のプレイ動画を研究して、そのアイデアをもとに自分で試行錯誤を行うというまさに研究者と同様の創造サイクルを経験しています。(ただしYoutubeの視聴に関しては制限が必要だと思います)


- スーパーマリオメーカー
(3DSとWiiUで発売.2019年6月にはNitendo Switchで新作が発売される)

https://www.nintendo.co.jp/wiiu/amaj/index.html

 

- マインクラフト
(PCやMacを操作する練習にもなります)

https://www.minecraft.net/ja-jp/

アプリ
- codeSpark Academy

https://codespark.com/


- Parker

拡張現実(AR)の熊さんと遊ぶ新感覚なデジタル玩具。


https://www.seedling.com/pages/parker-your-augmented-reality-bear-app

玩具、カードゲーム
- Lego

レゴは目標物の完成に向けて手順に従ってブロックを組立てたり、また、独自に創りたいモノを頭でイメージし、色々試しながら論理的にパーツを組んでいく創造性に溢れた遊びです。


- トランプをはじめとするカードゲーム各種
カードゲーム類は相手とコミュニケーションをとりながら戦略的かつ論理的に手を考える最高の訓練のひとつと言えます。


その他
- なぞぺ〜
大人も一緒に解いて楽しい良問がたくさん詰まっています。

http://www.soshisha.com/book_wadai/32nazope/2017.html

まとめ

  • これからのデジタル社会(≒AI社会)を牽引するにはデジタル技術を使いこなす能力がますます必要になる。
  • デジタル技術を使いこなす能力のひとつがプログラミング能力である。
  • プログラミング能力には2つの側面があり、ひとつは論理的な思考力および学問的知識。もうひとつがツールやプログラミング言語を扱うスキルである。
  • どちらもプログラミング能力の両輪を成している。
  • 若いうちは論理的な思考力や知識を伸ばすとより汎用性が高い。基礎があればツールやプログラミング言語はいくらでも習得できる。
  • もちろんモチベーションがあればツールやプログラミング言語から入ってもよいし、同時にばりばり勉強してもOK。
  • テレビゲーム、玩具、カードゲームにはプログラミング脳を育てる上で楽しく有益なものがたくさんある。


参考
文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm

みらいの学びコンソーシアム
https://miraino-manabi.jp/

 

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先日受けたSAPIX入室テストの結果が送られてきました.

 

そして,なんと,無事に入室を許可されました!

 

親としてこれは素直に嬉しいものでした.入室基準点は算数,国語の2教科合計で85点/200点程度でした.

 

さて,気になる問題の中身ですが,さすがに新小1ということで決して難しいというわけではないと思います.ただし,これがSAPIXの特徴なのでしょうか,日本語(主にひらがなで読める)で書かれた問題文をしっかりと理解することが必要なようです.

 

例えば算数では大問が4問あり,後半にいくほど難易度が増して問題文も長くなる傾向が見られました.高得点を確保するためには,まずは年齢のわりに?そこそこ長い問題文を理解する必要があります.つまり,最初のステップとして簡単な日本語を自分で読む練習をした方が得策に違いありません.そもそも問題文の意味がわからなくては国語と算数のどちらも得点できないからです.

 

さらに算数対策としては,反復計算トレーニングの公文式などのドリル形式が有名かと思いますが,それ以外にも文章題の練習を少しでも行っておくと良さそうです.問題文の意図さえ正しく掴めれば問題自体はやさしい,というケースもあるからです.それらを取りこぼさないためにも8 + 9 = □のような計算式の空欄埋めだけではなく,指示に従って何かを数える,順序を考える,といった問題を経験することが確実にプラスになると思いました.

 

最後に私見ではありますが,あくまでスタートラインに立つための準備ですので,この段階で過度に高得点をめざすことにあまり意味はないと思います.また,失敗しても再チャレンジすれば良いだけのことです.むしろ失敗を早めに経験できることは幸運ですらあるでしょう.子供にはプレッシャーを与えることなく,クイズ大会に参加するような気分で楽しんでもらえるように努めることが一番だと思いました.

 

以上,今後入室テストを受けられる方のご参考になれば幸いです.

 

問題文は決して短くない

 

低学年(小1)の入室テスト対策まとめ:

  • まずは自分で平易な日本語を読んで理解する練習をする
  • 計算問題だけではなく,簡単な文章題を経験しておく
  • 子供にはプレッシャーを与えない

参考書:

こちら↓で少しだけ練習しました.(もちろん全部はやっていません)

きらめき算数脳 小学1・2年生 (サピックスブックス)

 

 

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2019年3月に新小1向けのSAPIX説明会に参加してきました.動機は次の通りです.

  1. 小学4年生あたりからの入室が一般的であると思っていたが,最寄りの校舎では3年生からの募集すら行なっていないことを知り,衝撃を受ける.
  2. 低学年向けのSAPIXについて情報が欲しかった.
  3. 自身がその昔SAPIXに通った経験から,実績に加えて指導メソッドにも一定の信頼感と親近感があった.
  4. 年々の難化に伴い,早い時期から取り組んだ方が結果的に子供もラクなのでは?という仮説があった.
それぞれ順にもう少し背景を説明したいと思います.とくに4. についてはあくまで私見ではありますが,独自性が高い考え方かもしれません.
 
はじめに1. についてですが,さすがに高学年からの募集が停止されているとは思いませんでした…やはりSAPIXは合格実績が他塾を圧倒していますので,入室希望が年々増加しているためでしょうか.実際,2011年には約4200人だった在籍者数が2019年には約5500人となっています.いずれにしても,3年生になる前に入室しておく必要があるようです.
 
2. 低学年からのSAPIXには果たしてどれほどの効能と実績があるのか,オンラインで探してもさほどのデータや統計は見つかりませんでした.ネット上でも色々な意見が交わされているようですが,やはり本家から直接,低学年SAPIXのビジョンについて語ってもらうのが判断する上で一番ではと考えました.参考の授業風景を動画で観せて頂きましたが,活発に討論を行う形式でとても楽しそうな雰囲気でした.ただし,おそらくそこで見たものは上位クラスでの授業風景でしょう.
 
3. SAPIXはいわゆる「復習主義」をとっており,これは私が在籍していたときもそうでした.中途半端な予習をさせるよりも,ヒトは忘れる動物ですから,復習に時間を充てる方が理にかなっているのでしょう.
また,毎回テキストが小冊子のような形で配られていた記憶があるのですが,これが分厚い教科書よりも心理的ハードルを下げているような感覚がありました.小冊子とはいえども,これをコツコツと積み上げていくため,それらを重ねると最終的にはものすごい高さのタワーが完成し,このタワーがまた達成感を与えてくれたものです(笑) さらに小学校とは違ったお友達のネットワークができることも大きな利点だと思います.
 
最後に4. に関する個人的な思想をお話します.私は中学受験業界のエキスパートではなく,その辺にいる父親に過ぎませんが, 興味本位で2019年の中学受験算数を解いてみました.具体的には武蔵,開成,麻布,筑駒,灘の問題を解いてみたのですが,多くが昔よりも難しくなっているように感じられました.とくに筑駒と灘は大人の自分でも制限時間内にコンプリートできる気が全くしませんでした
 
これを呼吸するようにこなす学力を身につけることが仮に可能であるとすれば,高学年からでは大変なのでは,と感じました.高学年からでは間に合わないというわけではありません.ただ開始が遅いほど,家庭が趣味などの時間を犠牲にした受験モード,いわば有事の戦闘モードのような体勢になりがちでしょう.それは子供にとってもストレス密度のきわめて濃い時間になってしまいそうです.(ていうか親もたいへんそうだし…)
それにせっかく伸び代のある子供でも,時間が足りないということになってしまうケースも多いでしょう.(日テレで話題になったジャガー横田さんの息子,木下大維志くんも時間との勝負になってしまったのだと思います)
 
ではどうすれば良いのか??
 
全くもってサプライズ感のある話ではないですが…
 
結局は早い時期からの積み上げが一番ではないかと考えました.無理なくコツコツ積み上げれば,結果として直前期に缶詰合宿をした場合よりも多くをこなすことになるでしょう.
 
それに思い通りの成績にならないことも当然ある中で,絶望を経験するなら早い方が良いに決まっています.小6後半の模試で絶望しても対策は限られますが,早ければそれだけ軌道修正の余地があるに違いありません.
 
うまく学力の積み上げを行うことができれば,高学年になっても,生まれたゆとりで日常的な息抜きの時間を維持することができるかもしれません.ゲームをしたり,スポーツで身体を動かしたり,ポケモンカードをしたり,公園で遊んだり…日常のペースを過度に切り崩す必要がなくなり,その方が子供にとってむしろラクなのではないかと考えたわけです.
 
とはいえ,入室テストを受けるかどうかはあくまで息子自身に判断してもらうつもりでした.そうしたら驚くことに自分で受けてみたいと言ったのです.こうしてテストを受けてみることになりました…
 
つづく…
 
参考)
2019年筑駒算数のヤバい講評:
筑駒の算数は、理系の東大生ですら おそらく8割以上の人が1 時間はかかる難問だと思いま す。それをたったの 40分という試験時間で解かなければならない、まさにエリートオブエリートを選抜する試験です。 今年は例年より更に全体的に難しく、制限時間を考慮すると、 世界中でもこんなに難しい選抜試験は、他にないのではないかと思われます。 40分で満点をとる人が現れるとは思えません。 斬新で興味深い問題を生み出したり、 最後に受験生の知的躍動を生み出すような仕掛けを用意したり、 インテリお洒落な問題作成者の気品を表すかのような構成でした。
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/education.hanamarulab.com/wp-content/uploads/2019/02/03184029/be635548489b5728aea5da5cccf79f85.pdf
 

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