今回当ブログが取り上げるのは久々のバンダイ ガンプラシリーズもとい、ついにマクロスシリーズ初の「HG」シリーズとして発売された、OVA「マクロスプラス」(1994)の主役「イサム・ダイソン」の駆る「かわいコちゃん」こと、待望の「1/100 YF-19」と相成ります。

「待望の」と書いたのには、実は訳がありまして…これまで初代「超時空要塞マクロス」(1982)~兄弟タイトルたるTV番組「マクロス7」(1994)に関しては、きちんとスケール表示のされた人型ロボット形態…所謂「バトロイド」の「プラモ化」が成されてきましたが、ことOVAたる「マクロスプラス」関連に関しては、これまで全くと言って良い程に手がつけられていなかったからです。

 

確かに航空機プラモメーカーとして名高い「ハセガワ」から1/72&1/48で飛行機形態「ファイター」でのプラモ化は成されていましたが、「バトロイド」に関しては「VF-1」と「VF-0」止まり。

せめて1/72にも頭部パーツ付けてくれれば、こっちで勝手に関節仕込んでバトロイドをセミスクラッチするのに!と何度思った事か…(※)。
※…1/48には頭部パーツが付いているのですが、如何せんデカ過ぎてお気軽改造出来ない…ちなみに「ハセガワ」から「戦闘メカ ザブングル」(1982)のプラモ化も発表されていますが「1/72 ザブングル」が発表された時、思わず「まずはバトロイドからじゃないの?!」ってツッコんだ人、相当数いるんじゃなかろうか(※※)。…あ、ザブングル記事の続きは近日中にアップ予定です。

※※…で、出るんだ…。

 

もちろん「玩具」では、1/60で「やまと」「アルカディア」そして「バンダイ」より「完全変形」する素晴らしいアイテムが発売されていますが…このスケールだと大き過ぎて、他タイトルアイテムと並べるのに思わず躊躇してしまうのです。
後、公式で出ていたアイテムは、やまと「1/200 バリアブルファイターズ コレクションシリーズ」位。これだと今度は小さ過ぎるのと同スケールなモノが無さ過ぎて、これまたちょっと並べ辛い。

同じ「やまと」の「群雄」シリーズ&海洋堂の「リボルテック」は手頃な大きさだったモノの基本「ノンスケール」だったしなあ…。

 

なので、他キャラクターアイテムと「並べて楽しめる」スケール的にドンピシャな「YF-19バトロイド」が手に入るってだけで、今回の「HG 1/100 YF-19」は個人的にマストバイアイテム!その発売日を今か今かと楽しみにしていたのです。

 

という訳で現物を手にニコニコしながら帰ってきた訳ですが、改めてパッケージを見直してみると…このボリューム感って、まんま「プレバン」専売の「サーバイン」とか「バイファム」「ドラグナー1」だよね?

 

流石は「マクロス」タイトル、かつ2019年5月に放映された「発表!全マクロス大投票」で登場メカ部門1位に輝いたのは伊達じゃない!ってトコか。


よくもまあ、一般販売で店頭に並ぶ事が出来たなあ…と感慨しきり。

 


関係各位に感謝しつつ、早速いつものルーチンに沿って造り始めていくとします。製作中に流すヘビロテ用映像は、もちろん「マクロスプラス MOVIE EDITION」。


そして、菅野よう子氏によるBGMからスパロボでもお馴染み「Dog Fight」(羽田健太郎氏による初代マクロスの名BGM「ドッグ・ファイター」に敬意を表したかのようなタイトルがグッと来ます)&ドライブ中に聞くとハイテンションなトリップ度合がヤバい「Information High」&「SANTI-U(Version 1)」を迷わずループチョイス。

 

今回は面積的にマーキングシール率が高いためツヤ消クリア吹きも敢えて無。「パチ組・ガンプラマーカー」な何時ものお気楽極楽対応で、サクッと作成していく事に致しましょう。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

…さて。ここからはまたも何時も通り、作成の合間に「マクロスプラス」発表当時の状況やら何やらを、当時ただの一某玩具メーカー社員だった自分の素直な視点による「極めて個人的な備忘録」として語ってみようと思います。

 

純粋なキットレビューのみをご所望の皆様には誠に申し訳ない気持ちで一杯なのですが、こんな有様ですのでブラウザバック推奨。このまま読み続けるにしても「―――」まで飛ばして頂けますとこれ幸い。備忘録だから仕方ないね。

 

何しろ当に完結した本作ですので、ネタバレ前提・当時のライブ感を直接お届けすべく敢えて何時もの裏付け無・特定個人&団体への非難の欠片も無い、愛故のお気楽極楽与太話。

 

それでも知ってもらう事で見方が変わり、より「素晴らしく(カッコ良く)」見る事が出来るかも?だといいな。

 

という訳で、時間のある方は何卒寛容にお付き合い下さい…それでは、どうぞ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「マクロスプラス」が発表された1990年代。個人的には「あの」バブル時代の残照として、主にアナログ電子機器「AV(オーディオ・ビデオ)」最盛期(そしてデジタル技術への急速な転換期)として捉えています。

店舗的には、それまでCDによる「サウンドレンタル」を中心として展開していた「You&I」から、PPTシステムにより店側と制作側のギブ&テイクが成立した事で一気に派生した「ビデオレンタル」が中心となり「GEO」や「TSUTAYA」に変わっていった事。

 

ハード的には、「MD(ミニディスク)」(1992)&「DVD」(1996)の登場。既に普及していた「ポケベル」から「PHS」(1995)への転換。そして何よりゲーム機が「プレイステーション&サターン」(1994)に次世代進化した時代。


学校or会社帰りに「GEO」や「TSUTAYA」に直行して新ソフト探し。帰ってからタイマー掛けといた「TVの深夜番組(※)」(深夜アニメでは無い)を流し見した後、レンタル品を楽しむ。ついつい億劫になり期限過ぎに返却すると追加料金にビックリ!


※…「やっぱり猫が好き」「カノッサの屈辱」(1991)等、主にフジテレビを主とした深夜番組全盛期でもありました。


…なんていう日常が繰り広げれていました。つまり「遊びの幅」が広まった事で、各々の「AV(オーディオ・ビデオ)」に関係する各メディアによるユーザーのシェア獲得争いが激化。


その結果、様々な「ソフト(作品)」が大量に量産されては消費されていくという、中々に刹那的な状況が起きていたのです。

 

特に先に話の出ていた「ビデオレンタル」に関しては、ただそのためだけの映像作品が制作されるという「TV&映画を食う」ような状況すら既に起こり始めていました。

 

俗に「Vシネマ」と呼ばれたこのムーブメントに対し、元々「OVA(オリジナルアニメビデオ)」というジャンルを持っていたアニメ業界もそれに便乗します。


というのも「TV&映画」ではニッチかつ規制が厳し過ぎ、次第にシェア確保が出来なくなりつつあったからです(※)。


※…夕方の再放送枠が縮小され、4クール1年から2クール半年放映がデフォとなりつつありました。90年代後半には、一気に深夜枠に追いやられるのを目前に控えていた時期だったのです。

 

よって当時のOVAでは、ある程度の集客が見込める「かつての人気作のリメイクor続編」が続々と発表される事となりました。「ロボット物」という括りの中で数例を挙げると…

 

・機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY(1991)

・ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日(1992)

・マクロスプラス(1994)

・真ゲッターロボ 世界最後の日(1998)

・マジンカイザー(2001)

※「新世紀エヴァンゲリオン」(1996)

 

って、何?2020年代現在においてですら、バンダイ&グッスマからこの当時の新製品が続々と発売されてるというこの異常事態は!!


…とまあ、そんな流れの中で「久々に初代マクロスのスタッフが結集」し、その続編が作られる事となりました。しかも同時2作品展開かつ発表メディアも異なるという事で、かなりの話題性&大博打ゲフンゲフン力の入った大規模な展開が行われる事となったのです。

 

その2作品こそ、TV番組「マクロス7」とOVA作品「マクロスプラス」。処が盛り上がったファンの心情とは裏腹に、結果だけで言うと本2作品についてはどちらも商業的には失敗に終わってしまったようです(主力商品玩具たる「完全変形 1/72 ファイアーバルキリー」が福袋の常連となった事・その後 長らく続編が発表されなかったから事等から)。

 

尤も、アミノテツロー氏による「熱い非戦闘主義」&渡辺信一郎氏による「大人的演出で魅せる男の意地の張り合い」演出は、確実に観る者の心の奥底に熱い炎を灯したようです。

後年、「スーパーロボット大戦α外伝」(2001)&ジャパニメーション(1990年代後半)代表作の一角として、この両作品が再評価された時は、そのキャラクター性が大いに受け大評判だったんですから。

 

その中でも、今回の本ネタたる「マクロスプラス」YF-19については、特に「最後の手描き最高峰の板野サーカス」の名バイブレイヤーの一つという視点から見逃す事は出来ません。という事で、その辺りを簡単に解説してみたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

【板野サーカスという画期的な映像表現の「発明」】

 

太古の昔から「飛ぶ事」に憧れていた「ヒト」にとって、飛ぶ事の出来る道具「飛行機」は、ただそこにあるという「存在」だけで充分魅力的なガジェット「ビーグル」の1つです。

 

ただ、その「飛ぶ事」の気持ち良さ・カッコ良さと言った「快感」=「空戦」を「映像」で感じさせる事は中々に難しい…と言うのも「飛ぶ事」にはどうしても「速さ」&「空間把握」が必須な訳ですが、ヒトの認識能力自体に限界があるからです。

 

特に地上から見た「定点カメラ」からだと(当たり前ですが)「近くだと速過ぎ」て目で追えず、「遠くからだと遅く、小さく」見えてしまい、その魅力が「映像」では全く伝わってこないからです。

 

これを防ぐためには「①被写体(自機)を中心に置き、背景を流して撮影」するか「②被写体(自機)自体にカメラを置く」ガンカメラ方式でしか対処する事が出来ません。

 

①は背景・②は敵機という「自機に対しての比較対象物」がある事が共通項ですが、前者①は「遠大な背景の準備」、後者②は「被写体(飛行機)自体が見えない」という、各々デメリットが発生します。

 

しかも①②どちらも「ヒトの認識能力」範囲内で派手なドッグ・ファイト「空戦」を行おうとした場合、約2〜300km/h前後が限界。これは第一次世界大戦前後の戦闘機や、現在のF1やMotoGP等の車・バイクと大体同じ速度域となります。

 

つまり「映像」にCGが使われるようになる1990年代まで、音速に近い現代の「ジェット戦闘機」のドッグ・ファイトを「映像」で魅力的に伝える映像手法は「ほぼ無かった」と言っても過言では無かったのです。

 

CGの無い1990年代以前のこの時代にそれを行うには「実機にガンカメラを積んで撮影する(例:ファイナル・カウントダウン&トップ・ガン等)」か「SFXを駆使する(例:スター・ウォーズ等)」位しか方法はありませんでした(※)。

 

※…「スター・ウォーズ」では、敢えて認識し易い第一次世界大戦中の戦闘機のガンカメラ映像を参考とし、SFXを駆使した映像作りを行ったそうです。

 

しかしそのどちらもべらぼうに予算を食うため、ハリウッド映画のごく一部位でしか実現化する事は出来ませんでした。

 

それでも「テレビ漫画」と揶揄されていた各映像作品において、魅力的な「飛行機」という「ビーグル」に何とか魅力的な「空戦」させようと、当時のスタッフも様々な努力・工夫を凝らします。

 

アニメなら膨大な手間をかけた「背景動画」を。特撮なら狭い撮影所内で出来る限り広大な「ホリゾント」を。

 

でも少ない予算をやりくりし出来上がってくるのはほんの数秒…これではとても間が持ちません。なので「空戦」以外の別のシチュエーションで「飛行機」を魅せる対処を施す事となりました。

 

その策こそ「発進シークエンス(例:サンダーバード等のITC作品)」であり「すれ違い様の一斉射撃&やられメカとしての爆発シーン(例:東宝&円谷等の日本特撮)」であり「体当たり(例:科学忍者隊ガッチャマン&宇宙戦艦ヤマト等の日本アニメ)」等の当時多用された定番演出だったのです(※)。

 

※…(あくまで個人的に)空を「飛ぶ事」という「状況(シチュエーション)」に酔っていただけで、真の意味で派手なドッグ・ファイト「空戦」を楽しませてくれた映像先品は、ここまで殆ど無かったのです。

 

そんな最中、よくある一玩具販促アニメにおける「とある」一描写が、一部マニアの間で話題となります。

 

1980年に放映された「伝説巨神イデオン」において「縦横無尽に飛び回るミサイル群の中を回避運動しつつも撃墜されるメカ(アディゴ)」シーンが一躍注目を浴びたのです。

 

これまで直接的かつ瞬発・単発的な爆発演出としての「決め技」としてしか使われていなかった「ミサイル」。

 

これを「背景動画描くのが大変なら、手前と奥に同じ速さでミサイル飛ばしゃいいじゃん」とばかりに「自機と共に動く複数の比較対象物」として描く事で「どんな視聴者にも速さと空間把握をさせる」事に成功(※)。

 

※…もちろん誰もが出来るような代物では無く、むしろ類稀なる圧倒的センスが必要不可欠。

 

その後、1982年の「超時空要塞マクロス」の主役メカにして河森正治氏による名デザイン「VF-1バルキリー」という「名優」を得、この新たな映像表現により、派手なドッグ・ファイト「空戦」を視聴者全員に「体感」させる事となります。

アニメ&玩具・模型業界内において、この衝撃の「バルキリー・ショック」を与えた張本人の1人こそ、アニメーターの板野一郎氏。

 

この新たな映像表現は、いつの間にか「板野サーカス」と呼ばれるようになり「劇場版 超時空要塞マクロス〜愛・おぼえていますか」(1984)を以て一つの頂点へと達します。「これ以上の板野サーカスは流石に無いだろう…」と思われていたその10年後。

これまでを遥かに上回る「最高峰の板野サーカス」を「手描きを以て」バルキリー同士の「タイマン・バトル」により全世界にまざまざと見せ付けたのが、今回の元ネタとなる「マクロスプラス」(1994)であり「YF-19」&「YF-22」だったのです。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 この「マクロスプラス」における「YF-19」&「YF-22」の試作機競合という「燃える」シチュエーション自体、アメリカ空軍の先進戦術戦闘機計画(ATF)を元ネタとしている事は明白。

そんな「YF-19」に対し、個人的な思い入れが無い訳が無く「マクロスF」(2008)の放映終了前後ギリギリに発売された名キット「バンダイ1/72 完全変形VF-25メサイア・バルキリー」の余りの素晴らしさに感嘆し、
その場デッチ上げで前進翼&YF-19頭部をあしらった改造型を作成してしまった位大好き(ガラケー時代のモノなので画質に関してはご勘弁下さい)。
後日「劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~」(2011)で、VF-25を前進翼に改造した「YF-29 デュランダル・バルキリー」を見て少し複雑な思いをした事、
そして何よりたった一瞬の出番で、最も気になっていた三角関係の行く末すら霞ませる勢いの「VF-19 イサム・スペシャル」に全てを持っていかれてしまった事も、今となっては良い思い出です。

 

そんな「YF-19」がついに完成。早速、差替変形による3段階変形に準じて見て行くこととしましょう。まずは「ファイター」形態から。

カモ首のノドに当る凹み曲線の色っぽさが、VF-19系列の美しい処ですよね…まさに「かわいコちゃん」と言った処。
歴代アイテムと並べても遜色無く、遺憾無くその良さが表現されています。
万人に作り易さを提供する「HG」ブランドな事だけあって製作には何のストレスも感じませんでしたが、唯一残念だった処が機首先端左右の赤センサー「A19」パーツ。


ここだけは透明パーツにしてほしかった…ここの質感が違うだけで、高級感がグッとアップするからです。今回はメタリックレッドで誤魔化しましたが、何れはおゆまる等を使って透明キャストに置き換えてみたい処。

 

敢えて不安定なデザインにする事で運動性能を確保するための「前進翼」という事もあり、YF-19の元ネタとなる「X―29」(1984)で初めてその姿を見た時は、正直そのカッコ良さが解りませんでした。
が「YF-19」には何故か素直にカッコ良さを感じ、その違いが何なのか色々考えてみた結果、その主ラインが「男の子なら皆大好き」な「鋭角な二等辺三角形≒デルタ翼」な事に気が付きました。

 

で、「YF-19」で前進翼のカッコ良さに気が付くと、今度は「X―29」もカッコ良く見えてくるというマジック。

「エリア88」(1979)にて主人公「風間 真」の愛機にもなったこの機体の良さが解ってホッとしたものです。
写真はガラケー時代にハセガワ1/72モデルを作り比べて見たモノ。前進翼の角度が全く同じにデザインされている事が解ります(※)。

※…そう言えば「サンダーバード」2号も、空想科学モノの中では珍しい前進翼でしたね。あれが気にならずにカッコ良く見えたのはどうしてだったんだろう…。

後にロシアから、前進翼の「Su-47 ベルクト」(1997)が発表された時は「リアルYF-19か?!」と話題になった事を思い出します。

ここまで出来が良いのだから同じ1/100の現用機とも並べてみたい処なのですが、80年代頃までは「タミヤ ミニジェットシリーズ」や「タカラ エリア88シリーズ」等があった物の、2020年代現在は海外メーカーですら余りお目にかかれません。

かろうじて完成品の「アシェット エアファイター コレクション」位な物でしょうか。

 

今回のHGに関しては、ハセガワのファイタープラモと比較しながら作ってみると、その表現解釈の違いが判って凄く面白いです。例えば翼面比較してみると、全く違う解釈で製作されている事が一目瞭然。

飛行機に一日の長があるハセガワは表面・裏面でディティール違いを再現し、方や低コストかつ頑丈さを求めるバンダイは左右共有パーツが故に無難かつシンプルなディティール+色分線を意識している事が解ります。
でもファイター中央部上面…つまり共有化されていない部分に関しては、ハセガワが商品化の際に追加したステルス機特有の「ジャギジャギなパネルライン」がしっかり拾われていたりします。

その代わりファイター下面を見ると、バトロイド重視の割り切り(歪み)が全て集約されている事も解ります。これは欠点では無く「HG」という限られた範囲内で最低限の割り切りで済ませた、その職人技こそを評価・称賛すべき処。
職人芸と言えば、着陸脚&胴体下のガンポッドも差し換えパーツでお手軽お気楽に再現可能。
このさり気無いプレイバリューは、大体選択式となってしまう航空機リアルモデルでもっと採用されても良いんじゃないかって思います。

続いて「ガウォーク」形態。3形態の中で最も不安定かつ「華奢」な形をしており、1/60の各種アイテムで最も気を遣う形態なのですが、そこは流石の「差し替え変形」。各パーツがカッチリとハマるため、安心して手に持って( ・ω・)⊃する事が出来ます。
尤も脚部が思ったより前に投げ出せず、ポージングがある程度一辺倒になってしまうのは致し方無か。もともと空中滞在が主目的な形態のため、そんなにポージングに拘る必要も無いですし、ね?

そして最後に本目的たる「バトロイド」形態。1/60で言うと、

①   最もパーツ数が少なくソリッドさが魅力の「やまと版」

②   最も劇中イメージに近いボリューム感が魅力の「アルカディア版」

③   最も後発故に、その完成度が光る「バンダイ」版

 

この中で②「アルカディア」版に最も印象の近い、ボリューム感のあるマッシブなフォルムとなっています。

ファイター時の「かわいコちゃん」から、バトロイド時はイサムのヤンチャっぷりをそのまま体現化したような「マッシブ」にガラッと変わる。この「印象の変化」が面白い!これぞ「差替変形」ならではの醍醐味ですね。


その癖、頭部は最もソリッドな「やまと版」に近く、劇中イメージを追うとつい「シャクレ顎」に成りがちな処をうまくまとめています。
脚部が伸びるので、若干スタイル変更できる処も面白い。でもこのボリューム感、どっかで…

そうだ。やまとのノンスケール「群雄」シリーズ「YF-19」と全く同じだ。そうか…お前、実はこっそり1/100だったんだな…。

 

でもこれで、図らずも同スケールでの「ファイター&バトロイド同時飾り」が可能となりました。転売ヤー問題の最中、なかなか気楽に買い足しが出来ない現状で嬉しい誤算と言った処。

ちなみに首&拳接続部は径そのモノが異なるため、差替にはひと手間必要です。残念残念、とか思っていたら…あれあれ〜?
な、何と!「群雄」と「胸下パーツ」の径が共通で、上半身そのまま流用可能な事が判明!
「群雄」唯一の不満だった「頭部パーツの透明化」も解決。これまた図らずも、ファイター時にバトロイド差し換えパーツも一緒に飾れる「一粒で2度美味しい」状況で嬉しい限り。

話をHGに戻し、ポージングに関してはかなり自由に出来、これに関しては軽く「群雄」を上回ります。
「リボルテック」よりも癖が無い分、イメージの再現性では過去の立体物の中でピカイチかも。
銃構えも、胸の出っ張りを余り意識せずに違和感なくできます。
片膝立ちも思いのまま。予想以上の可動域に驚く事しきり。
YF-19配属の喜びのあまり「バトロイドで」竜鳥飛び(別名:ガッチャマン)を披露するイサム・ダイソン氏(代理)。
新型機で無茶なマニューバを行い、説教を食らうイサム・ダイソン氏(代理)。ご覧の通り、正座も難無くこなします。
歴代バルキリーは基本的に「バイザー」型のデザインなのですが、このYF-19&ファイヤーバルキリーだけはヒーロー性の高い「ツインアイ」が採用されてるんですよね。
アップ時になると左眼だけ透けて見えるのがカッコ良くて、今回は左眼だけシャインシルバーで光って見えるようにしています(※)。

※…ロボット物の頭部(眼部)のデザイン変遷については、以下下段にまとめてあるので、お時間のある時にでもご参照頂ければこれ幸い。
…あ、もう1つだけ残念だった事を思い出しました。それは左肩の「19」マーキングシールが無かった事。別売のデカールには在るのにね?

このままだとMG F91の左肩からデカール持ってきて、左右入れ換えて貼らなきゃいけなくなるぞ…(こうどなりあるろぼっとものギャグ)。

それはさておき「群雄」と同じ頭部サイズだとすると「バンダイ1/72 完全変形VF-25メサイア・バルキリー」に流用可能という事になります。


引いては「バンダイ 1/144 ファイヤーバルキリー」とも同じ頭部サイズでも有るという事。


つまりこれは、もう一個HG「YF-19」を買って…

 

①何はともあれ、まずは「YF-19」の「イサムスペシャル」化



②スーパーパック搭載後、自重で崩壊してしまった前進翼版「メサイア改」のリベンジ





③1/144 頭部を流用し、小改造での「HGファイヤーバルキリー」の実現化(※)


※…で、出るんだ…。


④「メサイア」+「YF-19」のニコイチによる「デュランダル イサム機」のセミスクラッチ



 

をしろって事なのだろうか…色々と思惑渦巻くHG「YF-19」レビューでした。


p.s.
ふ…フフフ。そう、コレ!この当ブログでお馴染みの「並べて見た」、コレがやりたかったんです!後はブライガーとターンエーとザブングルがあれば、お家で「スパロボα外伝」再現出来るぜ…(バンダイとグッスマの掌の中)