今回の神社巡りは諏訪大社。「氏神・産土神・守護神」という記事に書いたように、私の氏神神社であり、御祭神の建御名方神(タケミナカタ)は私の守護神でもある。

 

諏訪大社は物理的に4箇所に分散した4つの社から構成されている。前宮(まえみや)、本宮(ほんみや)の2社を合わせて上社(かみしゃ)と呼び、春宮(はるみや)、秋宮(あきみや)の2社を合わせて下社(しもしゃ)と呼ぶ。 前宮・本宮の最寄駅は茅野、春宮・秋宮の最寄駅は下諏訪である。

 

上社は交通の便が悪く、公共の交通機関で行く場合には茅野駅からタクシーに乗るのが普通の行き方だと思う。そのほか、前宮は高速バスの中央道茅野バス停から徒歩20分、本宮は本数が少ないが上諏訪から「かりんちゃんバス」というコミュニティーバスに乗る方法がある。前宮と本宮の間は歩くしかなく、徒歩20分である。また、「かりんちゃんバス」の情報を知るまでは、いつも本宮からの帰りに茅野駅まで50分~1時間かけて歩いて帰っていた。

 

茅野駅⇒(タクシー10分)⇒前宮⇒(徒歩20分)⇒本宮⇒(徒歩50分)⇒茅野駅

 

中央道茅野バス停⇒(徒歩20分)⇒前宮⇒(徒歩20分)⇒本宮⇒(かりんちゃんバス約50分)⇒上諏訪駅

 

最近は高速バスを利用して中央道茅野で降り、そのまま前宮に向かうことが多かったのだが、ちょうど「水星の逆行」期間に入っており、高速バスでは大幅な遅延の恐れがあるため、今回は電車利用で茅野駅からタクシーに乗った。約10分で前宮に到着。

 

 

 

 

前宮は諏訪大社4社の中で最も独特な印象、そして個人的に4社の中で一番好きな神社。私の一族はかつて諏訪大社の神官の家系だったのだが、その中でも最も関係が深いのが前宮だったようだ。ただ、その事実を知る前から好きだったのが前宮である。

 

 

前宮は境内の構造も独特で、この鳥居の先に拝殿があるのだが、少し離れており一般道(たぶん)を通って行く。鳥居をくぐる前に、右手に見える境内社に参拝。

 

 

若御子社(わかみこしゃ)。御祭神の建御名方神の御子たちを祀る。

 

 

鳥居をくぐって左手に見えるのが十間廊(じっけんろう)。ここで様々な神事が行われていたようである。

 

 

右手には神宝を安置していたという内御玉殿(うちみたまでん)。諏訪明神の生き神とされる大祝(おおほうり=タケミナカタの子孫とされる諏訪氏一族が務める現人神としての地位)が身に付けるためのものであったという。

 

 

 

御室社。中世まで、半地下の土室(つちむろ)が造られ、大祝(現人神)や神長官(神官筆頭)などが参篭したという。

 

ここから少し普通の道路を歩いて坂を上り、拝殿に向かう。

 

 

拝殿左手に名水「水眼(すいが)の清流」。ご神水であり、中世においては心身を清める禊ぎに使用された。

 

 

 

拝殿。 古社風の飾りの少ないシンプルな社殿。

 

社殿の造りや境内の構造が洗練されている下社の春宮・秋宮とは違って、何か素朴な古代の祭祀がそのまま残っているような印象を受ける。

 

諏訪大社の御祭神はタケミナカタと妻のヤサカトメとは言われるのであるが、本当にそうなのかは議論があるらしい。諏訪周辺には古くからミシャグジ信仰というものがあり、これも諸説あるようだが、自然の中に宿る精霊信仰のようなものと聞いている。特に前宮はそんな雰囲気を醸し出している。

 

 

よく諏訪大社には本殿がないと言うのだが、前宮に関しては本殿があるとのことである。今回写真を撮り忘れたため、これは以前参拝時の画像。

 

 

 

一之御柱。

 

 

二之御柱。

 

 

三之御柱。

 

 

四之御柱。

 

諏訪大社と言えば御柱(おんばしら)が有名である。山中の樹齢150年を超えるモミの木から16本を厳選して4つの社に4本ずつ御柱を立てる。

 

社殿に向かって手前右が一之御柱、手前左が二之御柱、奥左が三之御柱、奥右が四之御柱と時計回りに順番がある。これは4社共通である。ほかの社の御柱と区別する際には「前宮一之御柱」のような表記がされる。

 

そして、有名な御柱祭によって7年目ごと(満6年ごと)に御柱が更新される。古くなった御柱は色々と再利用されるようだが、私は御柱を再利用して作られた割り箸を本宮で購入(授与って言わないと怒られるのかな)したことがある。

 

前宮の次は本宮へと向かうのであるが、その途中にも色々ある。

 

まずは、前宮から至近距離にある子安社。諏訪大社上社の末社である。

 

 

 

子安神社は全国にあり、安産、子育ての神様である。御祭神は色々なのだが、私の中でのイメージはコノハナサクヤヒメである。

 

だが、ここでは高志沼河姫命(ヌナカワヒメ)が御祭神。大国主の妻(の一人)であり、タケミナカタの母である。そして、一般には全く知られていないことだが、ヌナカワヒメは私の守護霊様チームの一人である高龗神(タカオカミノカミ)と同一の存在である。

 

さらに本宮方向に向かう。

 

過去の3回のお伊勢参りがいずれも夏だったように、諏訪大社への参拝はなぜか冬が多い。12月には初雪が降り、前宮から本宮へと向かう道も山側の細い道は滑りそうで危ない。広い車道に出て歩く。

 

この道の途中右手に諏訪大社上社境外社の相本社がある。過去に参拝しているので、今回はパス。車道を渡らないといけないという理由だけで。

 

 

しかし、お奨めの良い神社である。過去参拝時の参考画像。

 

本宮への道中にはまだ色々あるのだが、長くなったので次回に続く。