神社巡り旅行の4日目は吉野山と丹生川上神社の上社。丹生川上神社方面のバスの時間の都合で、まずは吉野山に向かう。

 

 

近鉄吉野線の終点吉野駅で降り、吉野ロープウェーに乗ろうとしたところこれである。神社巡り旅行というのは不思議とこういうことが発生しがちで、過去には伊勢神宮に向かう近鉄電車が土砂降りの雨のためにストップし、50kmも手前の白子駅で強制的に降ろされたことがある。神様に試されるような出来事が起こるということだろうか。

 

ただ、ロープウェーに乗らなくても20分程度歩けばロープウェーの山頂駅(吉野山駅)に行けることは知っていたので、どうということもなく冷静であった。そして、ゴールデンウィークはもう桜の時期は過ぎているのだが、交通的には「観桜期」ということになっていて、中千本公園行の臨時バスというのがあるので、代わりにこれに乗ることにする。もっともロープウェーとは全く行先が異なるので注意。

 

臨時バスの終点の中千本公園バス停から階段を上って3分くらいのところに竹林院前バス停があり、ここから奥千本口行のバスに乗ることができる。臨時バスを降りた時、奥千本口行のバスの出発時間まで2~3分という状況だった。大急ぎで歩くと間に合った。

 

私の自由意志とは無関係に、いきなり奥千本口まで行くことになった。観光的には吉野山の一番奥、一番標高が高いところである。登山が目的でない私のような人の場合は、この後歩く道が基本的に全て下りになるので、これも良いかもしれない。予定の神社参拝順とは真逆になってしまったが。

 

この奥千本口にある神社が金峯神社(きんぷじんじゃ)。

 

 

奥千本口のバス停の目の前がこの修行門。

 

 

 

 

拝殿周辺は「これで終わり?」と思う程度の広さなのだが、実はこれで終わりではなかった。 義経隠れ塔というのがあり、画像の中にも矢印の案内板があるのだが、なぜだかわからないが、離れたところにある義経隠れ塔方面への道という意味に思ってしまい、行かなかった。実際は徒歩2~3分らしいので忘れずに訪れたい。

 

当社は延喜式内の名神大社であるのだが、神社としては、それほど特別なものは感じなかった。先に言ってしまうと、この後の吉野水分神社や吉水神社も同様である。当社評価は3.0+。

 

 

ただ、吉野山の散策は楽しいし、眺望は素晴らしい。これは境内からの眺望。

 

次は吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)。ここから20分ほど。

 

 

 

 

 

庭園風という非常に珍しい神社である。寺院の庭園というのはたくさんあるが、実は神社の庭園というのは珍しい。境内の一部に神池や太鼓橋などがあるのは大きな神社ならよく見かけるが、それを超えた庭園らしい庭園というのは少ないのである。ここは広さとしては画像に写っている程度の小規模なものだが、これだけ庭園を中心に据えた神社というのは初めて見た。それから、連棟式の社殿も珍しく、風変りである。

 

見た目には美しい神社であるが、神社らしい特別な場の気(一宮等で感じられるようなもの)という意味ではいまひとつである。評価3.0+。

 

ここからは下り道をかなり歩く。その途中で本日一番の素晴らしい眺望が出現する。

 

 

 

広大なパノラマって写真で最も伝わらないなといつも思う。肉眼では素晴らしい景色も画像になるとたいしたことがないことが多く、写真を撮ろうと思ったけどやめるということもよくある。伝わらないんだけど、この日の吉野山一番の眺望は、この吉野水分神社からの帰りの下り坂の途中で出現した風景である。

 

次の有名神社は吉水神社なのだが、その前にお昼を食べたい。このブログを読んでくださっている方で寺社巡り散歩のブログを書いている方がいて、私が吉野を訪れる直前の桜の時期に行ったという記事があった。そこで紹介されていたお店に入ってみる。勝手神社前の坂本屋さんというお店。

 

 

この眺め、すごくないですか。この日の吉野山一番の眺望はさきほどのものだけど、ここが2番目かもしれないというくらいの絶景。この建物は崖の上に建てる懸造りというものだと思う。寺社でもそういうジャンルというか特別な区分もある。

 

 

これは勝手神社。ただし、 2001年に社殿焼失。2017年5月現在、いまだに再建されていない。 

 

次は吉水神社。 元々は吉水院と呼ばれ、役行者(えんのぎょうじゃ)創建の僧坊であった。また、南北朝時代には南朝の皇居だったとのこと。明治の神仏分離で吉水神社となった。

 

 

 

 

 

 

元がお寺だったため、ここにも庭園が見られるのだが、正直なところ、神社単体で考えるとどうということのない神社。ただし、特筆すべきことが2つある。 1つは一目千本と呼ばれる桜の名所であり、素晴らしい絶景を目にすることができるという点。参拝時、桜の季節は終わっていたが、それでも境内からの眺めは素晴らしかった。もう1つは、日本最古の書院。拝観は有料となるが、興味深いものだったので、是非拝観しておきたい。

 

ここからは拝観料が必要な場所。書院の内部は撮影していない。

 

 

 

残念ながら行けなかった金峯山寺(蔵王堂)を望む。

 

これで吉野山での予定の神社は終わりだが、ロープウェーが止まっているから吉野駅まで歩かなければならない。その途中にあるのが幣掛神社(しでかけじんじゃ)。

 

 

 

小さな神社だが、ここまでの吉野山の神社で、一番神社らしい神社だった。評価3.5。

 

吉野山には金峯山寺を始めとして寺院がたくさんあり、1日いたいところなのだが、丹生川上神社上社に行くために14時くらいに切り上げる。というのは、この日は旅行3日目同様にゴールデンウィーク中の平日であり、公共の交通機関でのアクセスが難しい丹生川上神社上社に参拝するためにこの日でなければならなかったのである。

 

丹生川上神社上社へは、近鉄吉野線の大和上市駅から吉野町スマイルバス・川上村やまぶきバスか、奈良交通バスが利用可能だが、日曜祝日は前者のバスがなく、後者もほぼない。土曜日の参拝が可能であるので、近くに住んでいれば別段参拝困難ではないのだが、ゴールデンウィーク中となると逆に祝日ばかりで難しい。

 

 

 

 

 

まさに「天空の城」。山の中にある神社は珍しくないが、その中でも極めて異彩を放つ造りの神社。これまで行ったどの神社とも似ていない。そして、境内からの眺望は超絶素晴らしい。

 

 

 

 

 

 

御祭神は水の神様である高龗神(タカオカミノカミ)であり、貴船神社と同じ。ただ、前日に訪れた丹生川上神社中社は御祭神がミズハノメだったので、違うんだと驚いた。

 

 

 

 

境内からの素晴らしい眺望。

 

 

 

 

本殿と境内社。

 

 

 

 

最後にもう一度、「天空の城」的な画像。最後の画像は当社に来る途中の道から望遠で撮ったもので、中央やや右下に当社。

 

大満足のすごい神社だった。感動した。評価5.0。

 

現代神名帳 金峯神社

現代神名帳 吉野水分神社

現代神名帳 勝手神社

現代神名帳 吉水神社

現代神名帳 幣掛神社

現代神名帳 丹生川上神社 上社


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