契約の内容はチームにステアリング破損を容認させるものだった。
もちろんチーム側にはそのリスクを被るだけの価値のあるものだった。
だがこの状況推移に疑問を持った人物がいた。
それは映像を消去する事を命じられた人物。
この人物にとってはとても不可解に感じたであろう。
目の前にある映像にはクラッシュ直前アイルトン・セナが2度ほどステアリング操作していることが伺える。
メディアでステアリングコラムの破損が取り上げられ世間の注目が集まる中、チームはこれといった反論やコメントをしない。
真実が闇の中に消えていくような感覚がこの人物を支配していった。