ペリリュー ─楽園のゲルニカ─
サクラ、サクラ――米軍上陸から約1か月
美しかったペリリュー島は、日米両軍が殺し合う焦土と化した
生きることすら難しい状況で
田丸は米軍の攻撃を逃れ
日中は騒音と振動と蒸し風呂のような暑さの中で眠り
夜は食糧を探す日々を過ごしていた
一方、徹底持久を命じられ
抗戦を続ける守備隊本部にも米軍の猛火が迫る
戦うにも武器弾薬は尽き
生きるにも食べ物が無い
極限状態の中、ついに玉砕の許可を請うが
「戦場」を「日常」として受け入れることを余儀なくされそれでも前を向いた若者の〝生〟の記録
大東亜戦争最大の激戦と言われたペリリューの戦いを描いた作品ペリリュー島といえばいえば
2015年に天皇皇后両陛下
がたってのご希望で慰霊にご訪問されたことで話題になりました
ペリリューの戦いは1944年9月サイパン・グアム・テニアンなどが陥落した後
フィリピン攻略の足掛かりとして米軍が侵攻
当初米第1海兵師団長は「2~3日で落とす」
と豪語していましたが
日本軍の組織的抵抗が終了するまで2か月超
その間当時の天皇陛下からの11度に及ぶ御嘉賞が与えられ
その後硫黄島、沖縄の前哨戦にもなりました
第1海兵師団は壊滅的な損害を受けて途中で陸軍部隊と交代
するという激戦を繰り広げました
しかしその戦いの最中に米軍はフィリピンに上陸するという
無意味とも言える戦いになってしまったところがさらに悲劇性を強調します。
救いといえるのは日本軍は島民を巻き込むことを良しとせず米軍上陸の前に避難させています
それもあってか今でもパラオの方々は
世界でも有数の親日国です
で、漫画ですが作者はご自分の画力と言われてますが
ほっこりした感じの絵柄です
それが読みやすくしているのだろうと思います
この内容でリアルに描かれると
正直読み進めるのがつらくなるのではないか
と感じるような内容です
日本漫画 協会賞優秀賞受賞ちばてつや氏が「世界中の人々に読んで貰いたいマンガだ
」と絶賛した作品です
2017年8月現在で単行本は3巻まで出ています
(上記のあらすじは3巻)
大東亜戦争の玉砕戦を知るにはいい作品です何巻まで出るかわかりませんが
興味を持たれた方はぜひ