築城せよ!
タイムスリップもの一見コメディかと思ってしまいますが
なかなかどうして、感動モノでありました
戦国時代の武将の霊が冴えない町役場
の職員に乗り移って、町の人々に城
を建てさせようとする。工場
誘致を企む町長はそれを阻止しようとして策を練る
また町長は武将と因縁がある家系の末裔
幼馴染みの歴史学者
は三河の守
を名乗って城の建立に奔走
そこに武将の軍師
が大工の棟梁をしていた父親に乗り移った女子大学生(専攻は建築
)が絡んだり、武将のもう一人の部下
が乗り移ったホームレス
やらが絡んだりで賑やかな作品となっています
主役の片岡愛之助さんの武将としての威厳と風格と職員に戻った時のへなちょこ
ぶりのギャップに笑わせてもらいました
がしかし、本作最大の収穫?はナツキ(おなつ)を演じた海老瀬はなさん、「ハッピーフライト
」や「陽炎の辻3」にも出ている若手の期待株です
建築を専攻していたおかげで城造りの棟梁
(いわば普請奉行ですな)を任される女子大生
を演じてますが、キップのよさと言いますか、元気のよさも良いし
ウェディングドレスのキュートさも最高です
わきを固めるメンツも軍師が憑依する棟梁が阿藤海、ナツキの大学の先生
に藤田朋子、歴史学者に津村鷹志、町長の片腕
の広報部長がふせえり、三味線の師匠(?)
が星光子と曲者がそろっています。とくにふせさんの怪しさと言ったら爆笑ものですな
さらに私たちの世代には津村さん
と星さん
はウルトラシリーズに出演
されていたということもあって感慨もひとしおです
奇想天外なストーリーではありますが、昨今いろいろ話題になる地方行政
特に町おこしについてある種の問題提起をしていると言っていい作品だと思います
地方に限らず国政に携わる人も含めて多くの政治家
に見てもらいたい映画です
ちなみに私も愛知出身ですが、猿投は行ったことなかったです
劇場に展示してあった鎧兜、結構本格的です。
そして、城と言えば鯱(金でないのは残念です)