企業マネジメントにおけるIT環境とは、組織活動の上で利用する内外のITの利用状況とそれを明確に把握することを指します。それは、社会や市場におけるITの浸透具合、取引における利用状況、組織が運用している情報処理システムの状況により千差万別です。そのため、組織管理上予め適切な方針と手続きを整備し、それを踏まえた適切な対応が望まれます。また、そのIT環境を適切に整えられる人材も必要です。
例えば、調剤薬局で患者情報をデータベース化して一元管理するシステムを導入する場合はどうでしょうか。保健医療上の監査においては、患者に対する服薬指導の記録は紙ベースで、それも指導した薬剤師の直筆での記録が必要となっています。薬局のIT化とは、薬事法など関連法規制に則ったIT状況がIT環境ということになるでしょう。
現在、最も注目を集めているIT環境は、クラウドコンピューティングといえます。クラウドコンピューティングの導入が進めば、従来ユーザーが自己所有・自己管理していたコンピュータのハードウェア、ソフトウェア、データがなくなり、最低限の接続環境のみとなります。これは、大きなIT環境の変化といえるため、導入には入念なマネジメントの整備が必要となるでしょう。
加えて、このクラウドコンピューティングに関する知識やスキルを持った人材の需要は今後高まります。IT業界でエンジニアとして生き残っていくためにも、クラウドコンピューティングのスキルを磨いておくと安心です。クラウドコンピューティングに関わる仕事は将来性があるといえるでしょう。