Gibsonユーザーには釈迦に説法のネタかも知れません。

(画像はR9 Murphy Lab Heavy Agedです)

 

TOMの偉い処はテールピースの上下でサドルに掛かる過重を調整出来る事です。

勿論、ブリッジサドルの前後でオクターブ調整が出来る処も良いです。

でも、意外とこのテールピースの有り難味を忘れている人が居るのではないでしょうか?

過去のヒスコレは鉄製なのでアルミへの交換による音質変化は定番です。

でも、それで安心?しては勿体無いです。

 

ギターはナットとサドルで弦を押し付けています。

レスポールが68年の再販に伴いヘッド角が変わりました。

これはナットへのテンション調整と言われていますがそうでは無いと思います。

この角度を弱くする事で材料の節約が出来ます。

時は悪夢のノーラン時代です。

コストを意識した変更で、音質を狙った物では有りません。

その影響で68年以降は長らく本来のトーンを失います。

ヒスコレで本来の角度に戻ったので、条件は揃いました。

後はこのテールピースの上下で憧れのバーストの音に近付ける努力が可能になります。

 

とは言え、バーストの音になる訳が有りません。

ですが、お気に入りのレスポールの音が更に好みになる可能性が大きいです。

ベタ付けから上げていくとアタックが弱くなり、ミドルが前に出てふくよかになって来ます。

有る所を境に音像がボケて来るので細かく上下して好きなトーンを捜す事が出来ます。

倍音成分が変化する事を感じられます。

ブリッジとの位置関係で変化しますし、ギター本体の個性も影響します。

この変化は経験上軽い個体、鳴るギター程変化が有ります。

(3.6kg台だと大きく変化します)

重くて鳴らないレスポールはあまり変化が無いと思います。

私は6弦側より1弦側の方を少し高くする設定が好みです。

 

テールピースは弦が止まればイイや、では勿体ない程の良い仕事をしてくれます。

因みに逆通しは好みでは有りません。

 

もう少しかまってやって下さい、このテールピース君。

 

宜しくお願いします。