個体差とは何か?と言う疑問をお持ちの方は少なからずいらっしゃると思います。
私もその通りです。
ギブソンを始め、メーカー生産のギターは工業製品です。
これらに固有の差が有るのは本来なら許せる物では有りません。
しかし、木材を使い多くの工程が手作業に因る物なのでそれは容認されています。
そこで当たりとか外れとかと言う混乱が起きます。
それでもカスタムショップ製のヒスコレは最高の材料と優れた職人に因り生産されているので個体差が少ないと考察します。


(3.58キロのCC#35です)


個体差が分かり易いのが重量です。
年代にも因りますがR9でも3.5~4.2キロ台迄確認出来ます。
その差は非常に大きいです。
そこで重量に因る音の傾向を考えます。
私が所有するレスポールは12本のヒスコレに限定すると3.58~4.09まで有ります。
コレクターズチョイスの1本だけがR0ベースですが、他は全てR9です。

レスポールの売り物は全てと言う程重量が明記されています。
それは重量で凡その音の傾向が分かるからだと思います。
R9は製作の段階でマホガニーの重量仕分けがされています。
それらにはねられた物がR8以下に使われます。
これが製品価格に大きく反映されています。
R8以下が安いのはこの選別のせいだと言えます。
中にはR9でもR8より重い物が有りますが、その理由は不明です。

私が購入する際は先ずは杢目が好みかどうかが最大の要素です。
次が重量です。
それなりの数を買うと好みの音が分かります。
音質に関してはあくまでも個人の好みで絶対値では有りません。
そこで私の好きな音は3.8キロ前後だと言う事が分かりました。
軽過ぎると腰が無くなるとか、低音の締まりが無いとかで無いとか言われます。
間違いないでは思いますが、それも材の個性により一概に言えないとも言えます。
最軽量のコレクターズチョイス♯35は3.58キロです。
CC#35は100本の限定です。

コレクターズチョイスは特定の個体のレプリカですから、重量も狙い、杢の傾向も揃えて生産されています。
それが限定本数に繋がっていると推測します。
簡単に集められる材は300本。
難しいのは50とか100本です。
例外はCC#5で300本の限定ですが材を集めるのに4年も掛かったので5番ながら発売は遅れたと言われています。
確かにトップの杢は見事な物が使われていますし、軽量です。
私のCC#5は3.63キロです。

 

(3.63キロのCC#5です)

 

この軽量のCC#5とCC#35は決して低音が弱い事は有りません。
かと言って高音がきつい訳では有りません。
バランスの良い出音です。

当然と言えばそうですが、これ位の軽量になると生音はとても大きいです。

これで弾き語りが出来るんじゃないか?と言う程です。

それでも生音が大きい=鳴りの良いレスポールでは有りません。

(CC#5とCC#35はどちらもTrue Historic仕様です)

では何故3.8キロ付近が良いかと言うとパワーが有るからです。
殆ど全ての個体がカスタムバッカー搭載です。
出力が一定で比較すると何故かこの辺が一番パワーが有ります。
そこが好きな理由だと思います。

 

この話題は長くなりそうなので今回はここ迄とさせて頂きます。