昔、『クレイマー、クレイマー』という映画があったが、今は『クレーマー、クレーマー』が流行っているようだ。
世界丸見えの生放送で、たけしさんとさんまさんがケーキをぐちゃぐちゃにすると、「丹精込めて作ったものを酷い、やりすぎだ」「食べ物を粗末にするな」「古い笑いで面白くない」などの『クレーマー、クレーマー』があったようだ。
私はケーキが出てきた瞬間に「二人ならやるな」と思ったし、「やっぱりやったか!」と楽しかった。
バラエティー番組なのだから、芸人魂で笑いを生み出そうとするのは当たり前の行為だろう。
真面目に字を書いたところで笑いは生まれないし、番組が別に感動を求めていたとも思えない。
ショックを受けたと言う鎧塚さんには多少気の毒な面はあるが、バラエティー番組で二人の前にケーキを出した時点で、そうなることをファンだと言うのなら予想出来たと思うのだが・・・
「食べ物を粗末にするな」と言うのなら、弁当を山ほど廃棄しているコンビニやスーパー、残飯を出しまくっている飲食店に言いに行けばよい。
そんな世の中の恩恵を受けながら生活しているくせに、文句を言うのもおかしな話だ。
「子供が真似をする」と言うのなら、大人や親が注意すれば済む話だ。
親が注意出来なくなったから、責任を転嫁して文句ばかり言うようになったのだろう。
「面白くない」と言いたいのなら、お笑いのコンテストで爆笑を取り、優勝してから言えばいい。
さんまさんがラジオで、「ケーキに顔を突っ込んだ時にクレームがくるだろうと思った」と言っていたが、テレビと言うのは現実ではなかなか出来ないことをやれるのが楽しいところではないのか。
ぐちゃぐちゃにしたケーキを食べていたのも、粗末にしていないと見せるためのものだったのだろう。
テレビの世界に素人が入り込みすぎて、現実の世界との垣根が無くなり面白く無くなってきたように感じる。
テレビだから何をやってもいいとは思わないが、バラエティー番組では少々のことには目をつぶって欲しい。
怪我はご法度、食べ物もぞんざいに扱えないなど、規制が多すぎてやれることも限られてしまう。
テレビの世界はテレビの世界、『クレーマー、クレーマー』は少し控えて欲しいものですな。
子供が怪我をするという『クレーマー、クレーマー』のせいで、公園から多くの遊具が消えた。
子供は失敗をし、怪我をしながら成長していくものだろう。
正しい使い方をすれば、滅多なことで怪我などしないはずだ。
変な使い方をして怪我をしているのにも関わらず、遊具のせいにするのはお門違いだろう。
あれもダメこれもダメでは話にならない、世の中は危険なことばかりである。
車はいつ突っ込んでくるか分からないし、無意味に人を傷つける人間もいるし、気にし過ぎていると外に出られなくなってしまう。
家の中にも危険なことは沢山ある。
お風呂も非常に危険であるし、高層マンションからの子供の転落事故もよく聞く話だ。
なんでもかんでも危ないから無くせと言うのなら、車や風呂や高層マンションも無くさないとダメだろう。
ジャポニカ学習帳から昆虫の写真が無くなったらしい。
親や教師からの気持ち悪いという『クレーマー、クレーマー』のせいで無くなってしまったらしいですね。
小さい頃にそういう昆虫たちと触れ合ってこなかったからそうなってしまったのか?
私もゴキブリや幼虫などは流石に気持ち悪いと思うが、普通の虫なら全然平気である。
人間以外の動植物からしたら、昆虫よりも人間の方がよっぽどキモイ存在だろう。
昆虫がいなくなれば、人間を含む多くの動植物が滅んでしまうが、人間が地球からいなくなると、より多くの動植物が繁栄できるはずである。
地球にとっては虫けら以下の役立たずで新参者の人間が、昆虫に敬意を払って接し、子供のころから触れ合っていくべきではないのか。
そんな虫たちに触れ合う機会が少なくなった今だからこそ、学習帳の写真ででも自然を感じていろいろ考えることが大切だと思う。
そんなことを教えるべき教師が、気持ち悪いから無くしてくれとか言ってるようじゃもうダメだ。
そんなこんなで『クレーマー、クレーマー』により、いろんなものが失われてきた。
匿名性の高いネット社会なので、ますます『クレーマー、クレーマー』は増えるだろう。
しょうもない『クレーマー、クレーマー』のせいで、しょうもない世の中にはなって欲しく無いですね。