有名な節約方法にスマホの通信会社を乗り換えるというものがありますが、さらに踏み込んだものとして「MNP渡り鳥する」というものがあります。

MNP渡り鳥とは、キャンペーンやってる通信会社に乗り換えてキャンペーンが終わるタイミングでキャンペーンをやっている他の通信会社に乗り換える…を繰り返すことです。


「そんな都合よくキャンペーン終わるタイミングで他の通信会社がキャンペーン始める(やってる)ことなんてある?」なんて声も聞こえてきそうですが、通信会社全体的に見れば、ほぼ毎月どこかの通信会社がキャンペーンをやってます。


MNP渡り鳥をすれば、元々月額料金の安いMVNOをさらに安い割引価格で利用できたり、乗り換え時に得たポイントを支払い料金に充当することで実質0円で持てたりするので一見スマホ料金がかなり節約できるように思えますが、本当にお得なのでしょうか。


多くの通信会社は契約時に事務手数料・SIM発行手数料(初期費用)がかかります。初期費用は通信会社によって異なりますが大体3740円(事務手数料3300円、SIM発行手数料440円)です。

通信会社によっては事務手数料を免除するエントリーパッケージを安価に発売していることもありますが、エントリーパッケージを使った場合キャンペーンの対象外となることも少なくありません。


この初期費用をしっかりと計算しなければ、「実は損していた」となりかねません。


例えば今契約している通信会社で1000円払っていて、ある通信会社が通常料金1000円のところ、半額キャンペーンで6ヶ月間500円で提供していたため、6ヶ月間この通信会社に乗り換えることにしたとしましょう。

果たして、半年間スマホ料金の節約に成功したと言えるでしょうか。答えはNo。初期費用3740円(だったとして)を足すと6740円、1ヶ月あたりにすると1123円払ったことになります。

結果、乗り換えずにそのまま契約していた方がお得だったという計算になります。


また、キャンペーンが終わったタイミングで他社に乗り換えるということは「短期解約」扱いになります。

1回目であれば通信会社も「何か(通信品質・エリア、通話品質など)問題あったのかな」と見逃してくれる可能性が高いですが、何回も繰り返しているといわゆる「ブラックリスト」に入れられてしまうかも知れません。

将来、キャンペーン等関係なく普通に契約したいと思った時にMNP渡り鳥をしていたことが原因で契約できないという不利益を被ることになるかも知れません。


MNP渡り鳥行為は必ずしも得するとは限らないことをよく理解しておきましょう。