今宵もジャズBARのカウンターでお気に入りのナンバー「Everything Must Change」を聴きながら一人物思いにふけっていた。
日本はいつになったら景気が良くなるんだろうか?企業も個人も借金が増えるばかりで倒産(破産)予備軍が溢れ返っている。
勿論、借りたお金は返さなければならない。もしお金を返さなかったら契約違反となって何らかのペナルティを受けることになるだろう。
そんなことが事細かに契約書に明記されているのだが、現代と違い昔の借用証書の文面はずいぶんと牧歌的だったようだ。
●「恩借の金子、御返済相怠り候節は、衆人の前にて御笑いなされ候とも苦しからず」
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「御返済相致さざる節は、馬鹿と御ののしり下されたく候」
訳:(もし返済しなかった場合は、馬鹿よばわりして下さい)
というような武士の借用証文が残っている。
侍にとっては名誉を傷つけられたり恥をかかされることは命を奪われるよりも辛いことだったと想像できる。だからこそこんな証文が通用したのだろう。
現代の日本人はどうだろう。(特に政治家さんや官僚さん達は
)
あるいは現代の外国人はどうなのだろうと思っていたら、今でも「プライド」や「恥」といった社会的な感情のほうが、損得や理性といった論理的感情よりも強いということをノースイースタン大学の心理学者デイヴィッド・デステノ教授が指摘していると聞いたことを思い出した。
例えば貴方が出来心で買春をしてしまい、しかも運悪く見つかって逮捕されたとしよう。あなたの場合、次の罰のうち一番こたえるのはどれだろうか?
1.罰金15万円
2.三日間の抑留
3.勤務先での減給(20%の給与カット×6ヶ月)
4.実名と顔写真の公表(地元の新聞で)
私の場合は多分「4」だ。これをやられたら外を歩けなくなるしネットでの活動などもままならなくなってしまう。
場所は変り米国のシカゴ警察はあとをたたない売春の根絶に頭をなやませていた。どれだけ規制を厳しくしても、売り手と買い手の双方のニーズがある限り、いたちごっこをくり返していたわけだ。
そこで苦肉の策として警察署長は大胆な発表を行った。それは、「買春した男性らの氏名と写真を新聞で公表する」というものだ。勿論、シカゴ市長もその発表を支持した。
その発表を受けて、買春経験のあるシカゴの男性を対象に調査した結果、氏名と写真の公表は買春の抑止力として最大の効果があることが分かった。なんとインタビューを受けた男性のうち87%が「それを考えると躊躇する」と回答している。
どうやら「プライド」や「名誉」を傷つけられることや「恥」をかかされることを嫌うのは洋の東西を問わないようだ。
但し、いったんプライドや名誉を失うと人はやけくそになる。そうなると今度は歯止めがきかなくなるので、ひらきなおってしまった相手には有効ではないことも覚えておこう。
カウンターのお節介なマスターが呑み過ぎだ・・・と言う顔をしているので・・・
今日はこのへんでグラスを置くことにしたい。




