今日はハノンのスケール(音階)について書きたいと思います。
スケールの練習は非常に重要な要素の一つになるので、ピアノを学んでいる方ならきっと練習したことがあるのではないかと思います。
注意:初歩者の方向けです。
スケール(音階)の、Cdur(ハ長調)の場合、構成は単純にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・の繰り返しになりますよね。
それを片手で弾くには・・・
ド~シまでの音の数が7音に対し、指は5本なので、2本指の方が足りません。
また、5の指(小指)は折り返し地点のみで登場しますので、この5の指の分の1本も足りず、合計指3本分が足りないことになります。
この足りない3本の指の為に、1の指をくぐらせてあげなければなりません。
何オクターブも続けて弾く為には、次のドで1の指から再スタートし、同じ指の動きを繰り返しながら進みます。
指が8本あれば何の問題もなく弾けるのですが(笑)
右手の場合
1(親指) 2(人差し指) 3(中指) 4(薬指) 5(小指)として、
1-2-3-1-2-3-4
ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ
という指の繰り返しになります。
この1の指をくぐらせる作業が滑らかで前後の3と2の指との違いを感じさせないよう配慮しないと、デコボコに聞こえ、美しくありません。
また、ドレミファソラシドレミファソラシ・・・と何オクターブも続けて弾く場合、ドの時にまた1の指をくぐらせなければならず、この時も滑らかに親指を使いこなさなければなりません。
1-2-3-1-2-3-4-1-2-3-1-2-3-4-1-2
ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド←ココ!
つまり、ハ長調の右手の場合、ファとドの音を気をつけなければならないという事がわかると思います。
しかし、その二つの音にばかりに気を取られていると、今度はその前後の音がギクシャクしてしまうという現象が現れてしまうこともありますので、結局は全部気をつけないと美しく演奏できません。
そして、これが右手だけなら注意も行き届きやすいのですが、両手となると更に難しくなります。
なぜなら
左手の場合
5-4-3-2-1-3-2-1-4-3-2-1-3-
ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド
というふうに、左手はソとドの音に気をつけなければならない事がわかると思います。
“1の指情報”をまとめると、右ファ、左ソ、両手ドを注意する、という事になります。
これはハ長調での話なので、黒鍵もなく白鍵のみの作業になります。
よって、使う鍵盤全てが同じバランスで配置されてあり、調号のある他の調に比べて運指自体はマスターし易いと思います。
ただし、白鍵だけのスケールは見た目にどの音を押さえているのかわかりにくく、音感の安定していない初歩者にとっては、楽譜と鍵盤の視線の行き来で混乱してしまう可能性もあるので、指使いと音を最初にしっかり覚え、常に今自分が何の音をタッチしているのか意識して弾く必要があると思います。
1の指をいかにくぐらせるとバランスのよい美しいスケール演奏になるのか・・・・
それは生徒さん個人の癖を見極めて、直接レッスンしないと指導できないことなので、ここではなんとも言えませんが、よくあるケースとして、親指が硬いせいで弾きにくい状況を招いていることがあります。
これは、克服するためにピアノの鍵盤上での練習の他に、私の生徒さん達には鍵盤を使わない特別な練習方法を提案しています。これが結構効くんですよ。
また、スケールを美しく演奏するために1の指以外に4の指(薬指)の動きにも注目しなければなりません。
4の指はよく見ると、3の指の金魚のフン(汚い表現でごめんなさい
)状態の方がほとんどですよね。
ですので、よく見かけるのが4の指の音の時に、3の指が鍵盤から離れず、隣り合った音が同時に鳴り、不協和音状態になってしまっているというケースです。
他にも気をつけたい場面はたくさんありますが、今日は代表的な事の一部だけ取り上げてみました。
スケールの練習をしている最中、じっくりご自身の指の動きを観察するだけでも弱点が見えてくると思いますので、速く弾こうと慌てずに、腰を据えて取り組んでみてはいかがでしょう。
ハ長調がマスターできたら次は調号のある調へ進みます。
問題はここからです。
次回は臨時記号のある調のスケール(amoll:イ短調:和声)における注意点を書きたいと思います。