今日はアルペッジオについて書きたいと思います。
アルペッジオ(分散和音)の練習は、ハノンの練習がずいぶん進行してから取り組むケースが多いようですが、ハノンのスケールを終了してから取り組むのでは、少しスタートが遅すぎるように思います。
音の並びと指使いを理解した程度で合格とし、さらっと進行するレッスンの場合は、遅すぎる事もないと思いますが。
ちゃんとマスターして貰うために、一つ一つの課題を確実に身につくまでやっていくと、第1部終了までに相当の時間が必要になります。どんなに熱心に練習している方でも、一つの課題に最低2週間(間にレッスン1回)は欲しいというのが私の考えです。
そこで私の教室では、アルペッジオは生徒さんの手の様子を見て他の課題と同時進行で進めています。
大人の方など、手の大きめな方や、スケールの練習の際に1の指の運指に苦労しなかった方(※1)などは、普通に三和音のアルペッジオからスタートしてもOKだと思いますが、できたら四和音のアルペッジオと交互に取り組むなどして、三和音に偏らないように注意すると良いと思います。
また、手の小さな方や、1の指の付け根が硬い方などは、まずドから始まる長七の和音のアルペッジオからスタートすると良いのではないでしょうか。(ハノンでは属七の最後に締めくくりとして出てくる音形です。)
それができるようなら、次に属七、その次に減七へ進めていくと良いと思います。
この順番は、1をくぐらせる負担を基準に考えたものです。1の運指が不得意な方は、難易度が徐々に増していくように感じると思います。
1の運指に自信がある方は、楽譜の進行通り、減七からスタートして問題ないと思います。
なぜ先に三和音のアルペッジオをお勧めしていないのか?
不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは3・4の指の意識強化の為でもあります。
三和音のアルペッジオに3・4の指が出て来ないわけではありませんが、三和音の練習は必ずどの指かをお休みしている状況になり、それは大抵3か4の指ですよね。それに比べて、四和音は3の指も4の指も同じように必ず使います。
三和音の練習だけでは、
■4を使う時に3がお休みなので、3は4の指の加勢をしてしまう(その逆も)

■3と4の指が1本1本独立することへの弊害になる
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■いつまでたっても4は3の金魚のフン!
(またしても汚い表現ですみません
)
という風に考えられます。
スケールなどで、4の指をタッチしている最中に、3の指が鍵盤から離れないなどの原因の一つに、三和音練習に偏っている事が考えられるので、アルペッジオ練習の際は、積極的に四和音を取り入れてみてはいかがでしょう。
金魚のフンペア(私の中での3・4の指の別名)の絆が強いと思った
そこのあなたっ!!!
七の和音へ救済を・・・
(笑)
とはいえ、三和音も楽曲内で使用頻度が高い非常に重要な練習ですので、やらなくていいというわけではありません!!
三和音も必ず練習しましょう~
アルペッジオの注意点はこれで全てではありません。
普段から自分自身が何のためにこの課題に取り組んでいるのか、目的意識を強く持って練習する事が上達への近道だと思います!
(※1)スケールレッスンに入らなくても、その直前にあるスケール前の準備練習(例:全音の場合32番~37番)をやってみて、運指が問題なくクリアするようであれば、それでもOKだと思います。その場合、アルペッジオ練習と同時進行でスケールも進めていきます。