今日は、音楽大学受験に必要な項目の内の、【聴音】について書きたいと思います。


聴音は、大きく分けるとまず単旋律・複旋律・和声聴音この3つに分けられると思います。


受験対策として考えるならば、以下の内容には対応できるよう特訓しておくと良いと思います。

【単旋律】

小節数・・・8小節・12小節・16小節

調号・・・・・4つ程度まで

拍子・・・・・単純拍子系・複合拍子系・混合拍子系

例外・・・・・暗記問題など


【複旋律】

小節数・・・8小節・12小節・16小節

調号・・・・・3つ程度まで

拍子・・・・・単純拍子系・複合拍子系

例外・・・・・穴埋め問題など


【和声聴音】

声部数・・・3声・4声

小節数・・・8小節・12小節

調号・・・・・3つ程度まで

例外・・・・・穴埋め問題など


また、大学により、聴音の際の演奏回数、演奏と演奏の間の時間、演奏が終わった後の清書の時間などが決まっています。


例えば8小節の単旋律の問題で・・・

1全体を通した演奏

    サゲサゲ↓間に20秒

2前半4小節の演奏を3回

    サゲサゲ↓間に20秒

3全体を通した演奏

    サゲサゲ↓間に20秒

4後半4小節の演奏を3回

    サゲサゲ↓間に20秒

5全体を通した演奏

    サゲサゲ↓最後に清書時間として1~2分与えられる

5時間キッカリに強制終了


上記のような大学もあれば、同じ課題でも8回間髪入れず演奏が続き、最後に2分程度時間を与えられたりするケースもあります。他にもいろいろなパターンがありますので、志望大学が定まっていない場合は、どのパターンにも対応できるように訓練しておく必要があります。

   

余談ですが・・・

単純拍子複合拍子混合拍子の意味の違いについてはご存知だと思いますので説明は省きますが、特に複合拍子が苦手な方はピアノ演奏においても苦手なケースが多いですので、是非積極的に取り組んでみてください。


<ちなみに・・・(初歩者の方向け)>

複合拍子とは、単純拍子である3拍子が複数合わさってできている拍子で、例えば8分の6拍子8分の9拍子、または4分の12拍子など分母はいろいろですが、分子は必ず3の倍数です。

3つで1かたまりとし、1拍と数えますので、例えば8分の6拍子は2拍子8分の9拍子は3拍4分の12拍子は4拍子として捉えます。

複合拍子を演奏する時は、まるでハンモックの上で揺られているかのようなイメージで、地に足をつけていないかのような、船の上のような揺れ感が欲しいところです。

聴音の際、複合拍子の意味を知らずに8分の6拍子を1・2・3・4・5・6というような数え方で細かく6つに捉えて聞こうとするのは非常に要領の悪い作業になりますので、注意が必要です。

この事は、演奏上もよく出てきますので、複合拍子の際は、1拍の中に3連符3連符が入っているのと同じ考えではなく、複合拍子独特の捉え方を思い出すと良いでしょう。

<ちなみに・・終わり>



聴音の準備は、早い人で小学校低学年から始められますが、実際の現場ではメインであるピアノレッスンに力を入れるお子さんが多く、なかなかソルフェージュレッスンまで手が回らず、のちに必要に迫られてソルフェージュレッスンをスタートするケースが多いように思います。


しかし、ソルフェージュレッスンこそ、頭の柔らかいうちに始めることで期待以上の成果を上げやすく、専科レッスン(ピアノなど)にも非常に良い影響があり、この相乗効果を実感した人は「やっぱりソルフェージュレッスンやったら変わりました♪」というお話をされていますし、私自身、生徒さんの成長ぶりを間近で見て、ソルフェージュレッスンの効果を非常に強く感じています。

ただし、感覚を養うだけの、リトミックの延長線上のソルフェージュの場合、音大受験の聴音のような、コツのいる作業には対応しきれない可能性があります。ソルフェージュと名のつくものならなんでも大丈夫というわけではありませんので、これからソルフェージュレッスンをお考えの方は、どういった内容でソルフェージュレッスンが進行し、どのような力が身につくのかという、「中身」を確認しておくと良いでしょう。


それでも、やはり進路が定まっていないなどの理由で、ピアノレッスンが中心になり、本格的なソルーフェージュレッスンの為の時間は後回しになってしまうことが非常に多いです。これは本当に残念でなりません。


もし、小さい頃から本格的なソルフェージュレッスンを受ける事が可能であれば、受験に必要なレベルの聴音は中学時代にほぼ完成すると思います。(個人差がありますが、真面目に取り組んでいればほとんどの方が可能だと思います)

中学時代までにそのレベルに達する事ができれば、専科実技(ピアノなど)が最も伸びる非常に重要な高校時代に、聴音に悩まされること無く思う存分実技に集中出来るので、志望大学のレベルを1ランク上げられる可能性も出てきますよね。聴音だけでなく、初見視唱などの訓練も同じ事が言え、早めに始めて中学時代までにある程度マスターしておき、高校時代には実技や学科などの、高校生だからこそできるハードな内容に集中することをお勧めします。


また、進路変更があり、たとえ音大受験をしなかったとしても、その間に得た経験は、ピアノ教室を卒業した後の独学でのピアノライフを非常に有意義なものにしてくれることでしょう音譜




最後に、聴音をお勉強する前の準備として私がよく生徒さんに出題する宿題を紹介します。

例えば最近だと、「崖の上のポニョ」が小学生のお子さんたちに大人気の様で、音感が既についている子は耳コピーで旋律を弾いたりしています。

そこで私は、その耳コピーしたポニョを今度楽譜にしてきましょう~!^^」という宿題を出します。すると生徒さんは「えっ?!楽譜~っ?!」と、すっとんきょうな顔をしています(笑)が、この何気なく耳コピーしていた身近な曲を楽譜に書くことが、聴音準備として効果的な第一歩になるのです。


これは、大人の趣味でお勉強をされている方にもオススメですよ(*´∇`*)

何でもいいので、簡単で確実に覚えているものがあったら是非その曲の楽譜を書いてみてください。

もしかしたら、「何分の何拍子なのか?」「何調で書くのか?」など、楽譜を見るときに一番最初に確認しなければならない根本の部分で悩むかもしれません。

そこで自分のピアノの楽譜を取り出してみるも良し、楽典の本を調べてみるも良し・・・たとえ試行錯誤でも楽譜が完成した時には、今まで知っているようで知らなかった事が見えてきて、世界がぐんっと広がると思います。^^