音大受験と一言で言っても、音大にもいろいろな種類がありますよね。


総合大学の中の音楽科と、単科大学のいわゆる音大と。


総合大学の中の音楽科は大学によって入試の内容がかなり違います。

学科試験以外に準備する科目が1科目でOKの所もあるし、そうでないところもある。


単科大学のいわゆる音大の場合はある程度種類が決まっているので

今日はこの単科大学の音楽大学の受験科目について書きたいと思います。


音楽大学の入試に必要な科目は学科以外に

1、楽典(筆記試験)

2、声楽(コンコーネorコールユーブンゲンor歌曲)

3、新曲視唱

4、聴音(単旋律2問、複旋律、和音3声~4声)

5、新曲視奏

6、実技試験(バッハ平均律&ソナタ&エチュード2,3曲&自由曲)


また、音大受験といっても、声楽専攻なのか、ピアノ専攻なのか、

管・弦楽器なのか、作曲なのかで、同じ大学を受験していても

聴音の難易度が違うテストだったりします。


大学によって若干違いますが、聴音で言えば

管弦=声楽<ピアノ=作曲という具合です。


また、ピアノ科の受験を考える場合、楽典は100点を取るのが当たり前と思ったほうが良いと思います。

他の科目についてもそのつもりで備えておくと良いでしょう。


ピアノ科の受験1本で不安な場合は、他の科(音楽教育etc.)と併願できるシステムがある大学が多いです。

たとえピアノ科がダメでも、併願して他の科に入学できる可能性があるので、少しだけ希望が持てますよね。


滑り止めに他の大学を受験することもありますが、一般大学の試験のように、入試科目が共通しているわけではないので、あまり何校も受験するのは考えないほうが良いと思います。

もし、希望する大学の実技試験の課題曲が違っていたら、入試準備が大変ですし、楽典や聴音、声楽関係の入試パターンも違ってくるので、100点を目指して2校を受験するのは受験生の負担が増し、第一志望校に照準を向けられず、本来の力を出し切れない可能性もあります。二兎を追うものは・・・です。

その上、入試日時の関係上、どうしても併願できない大学もありますしね。

多くても2校・・最悪でも3校で決めたい所です。


「音大のレベル・ランク」という言葉でよく質問を受けますが、音大のランクってあって無い様な物だと思います。(ある程度有名なところは)


音大によっては声楽に力を入れているようだ、とか、ピアノ科だけは入るのが難しいとか、いろいろ噂はありますが、自分の目や耳で実際確かめてみるのが一番良いのではないでしょうか?例えば受験を考えている音大を卒業した方の演奏会や、イベントを見に行くとか、オープンキャンパスに行ってみるとか・・・。


世間で現在言われる音大のレベル・ランクなどを気にして名前だけで音大を選ぶのは非常に危険だと思います。

昔○○音大はすごかったけど今はねぇ~なんて話も聞きますので、「有名な音大」に入る事が目的の、“ブランド志向”で受験を考えるのだけはやめたほうがいいと思います。


出所のわからない情報に踊らされず、自分自身の考えを持ち、自分を想ってくれる先生のアドバイスを参考にしながら、早い時期から音大の校風や教授陣、授業内容やシステムなど、一歩踏み込んだところをチェックしてみると良いと思います。