のろし…。
そうなんですよ。(笑)
三木市の金物資料館に行った時、
見つけた「のろしイベント」のパンフレットに食い付く我々に、
ガイドさんは終始笑顔でした。
弟 「材料とか、きちんと集めるんですか?」
ガイド 「ん?(笑)」
弟 「オオカミの糞とか…」
ガイド 「・・・・・・ははははは・・・(笑)」
我々 (この人たち、ただの煙をあげる気だな。…み、見たい。)
どうなるか、面白そうだから見に行こう!
即座に意見が一致した我々は、日を改めて再び三木市へ向かうことにしました。
弟は、仕事の予定を無理やりにでも調整し、日を合わせての参戦です。
しかしこののろしイベント、
市役所に集合して、がん首揃えて皆で一緒に観察しましょうねというもので、
それがどうしても我々にとってハードルが高い行為でございました。
弟 「受付会場、みっきぃホール…。」
私 「この場所に集合するのは危険だ。」
弟 「うん。集団の中に入ると、気分が悪くなるからなぁ…。」
私 「休日に集団行動なんて、なんのための休日かわからなくなる。」
「どうする?」
「どうする?」
集団行動に参加することを好まない偏屈な精神を持つ二人は、
集合場所に集合するかどうかで悩んだ末、
集合場所には行かないことを決定。
独自に目星を付けた三木城跡から見よう!
というイキアタリバッタリな思い付きに賭けることにしたのです。
はっきり言って、
どこからのろしをあげる気なのかすら把握してない我々が
集合場所にも行かないというのは、
それはもう愚かな行為に違いないのですが、
それでも、
集合するよりマシ…!
もちろん、地理的な要素を思案したうえで
ペンデュラム(振り子)を使って占いもしたし、
きっとなんとかなる!自分たちを信じるんだと
強行に至ったのです。
…ところで、話してみると弟がのろしに詳しいので内心関心していた私。
「のろし好きだった?」と質問したところ、
「土井先生の授業で学んだ。」との事。
誰だ、そいつは?と一瞬思ったが、そうか。
土井先生というのは『落第忍者乱太郎』の、土井先生か。
小学校の頃我々が愛読していた漫画に出てくるセンセーだ。
弟は熱心に土井先生の授業を受けていたらしい。
懐かしくて笑ってしまった。
そうこうしているうちに、のろしのあがる時間になり、
我々は固唾をのんで四方に目を配りました。
・・・。
10分が経とうとしている…
くそぅ、こっちじゃ見えないのか…と、あきらめかけたその時。
向かいの山から煙が。
風にかき乱されて今にも消えそうになりながらくすぶっている
煙が見える。
あ!
あれはまさか、のろし!
もう風にあおられちゃってあおられちゃって、
もう笑えて笑えて、かなり楽しめました。
いやー、面白かった。
来て良かった。
さー、肥後守でも買って帰るかな、とか言っていると、
おじさんが一人、慌てて駆けて来てキョロキョロしている。
その様子を観察している我々に、おじさんは言いました。
「のろし、見えました?」
「見えましたよ。」
「市役所からは見えなかったぁ…。」
何でやねん。