「賁」が「艮」に之く卦。
「師」が「習坎」に之く卦。
「小過」が「恒」に之く卦。
これらは易という占術を使って「じいさんを置き去りにするかどうか」を占ったものであります。
ゴールデンウィーク。
弟がまとまった休暇を取れる機会を利用して、一泊二日の史跡めぐりに行くことになりました。
なぜ弟と行くのかというと、我々の趣味が相当偏ったところでガッツリと一致しているからであり、
絶対一般受けしないマニアックな旅行プランが、難なく成立するからでございます。
今回我々がうかがったのは滋賀県安土でありますが、
決して安土城へ行こう、などというものではございません。
観音寺山へ石垣を見に行きたいのです。
我々はまず、石垣マニアなのです。
初日の石垣以外の予定は、博物館一ヵ所、寺三ヵ所、神社一ヵ所、何も残っていない史跡一ヵ所
でございました。
我々は寺や神社をこよなく愛しております。
しかし決してパワースポットが好きなわけではございません。
主にその建物が建てられた年代による建築様式の違いや歴史を
愛しているのです。
また、過去においてすでに失われている史跡について、
復元だと言ってむやみやたらと手を加え、城を建てたり像を作ったりすることを
我々は好みません。
失われているならそれもよし。
我々は現地に赴き、何もないその場所で、想像して楽しむことができますので、
建物や像が建てられていると、かえって邪魔です。
こういう、一般的に理解されにくいこだわりが旅の根底に横たわっていることを、
まずはじめに説明致します。
嗚呼、それなのに今回の旅、
何を血迷ったか現地ガイドを雇おう!などと、血気逸ってガイドを雇ったことが、
苦情に満ちた旅のはじまりでありました。