アメリカの格下げで世界的にダメージを
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[東京 17日 ロイター] 東京外為市場午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時から小幅安の76円後半で推移している。76円後半でじわりと下値を切り下げてもみあった。一方、きょうのスイスの通貨高対策会議をにらみ、対策期待からスイスフランが売られた。市場では、スイスの為替介入やマイナス金利誘導などが話題になっている。
一方、米国株先物が上昇に転じるなどリスク回避地合いがやや和らぎ、ユーロや豪ドルが戻り歩調となった。
独仏首脳会談では、市場で関心を集めたユーロ圏共同債やEFSFの規模拡大など実行性のある欧州債務問題への対応が打ち出されず、きょう午前までにユーロ/ドルは1.4352ドルまで、ユーロ/円は110.15円まで下落した。米ダウ工業株30種の76ドル安を受けて東京市場の午前の取引にかけてはリスク回避の円買いも出て、ドル/円は76円後半でじわりと水準を切り下げた。
しかし、その後は米国株先物が戻り歩調となり、米原油先物が堅調に推移するなどリスク回避地合いが和らぎ、ユーロ/ドルは1.44ドル台を回復。きょうはスイスが通貨高是正策を検討する予定で、これを期待したスイスフラン売りが出たこともユーロを支援した。午後に入ってユーロ/スイスフランは1.1549スイスフランまで急騰し、きょうの安値からは約150ポイント上値を伸ばした。
ユーロや豪ドルなどリスク通貨の上昇でドルと円が軟調になったことから、ドル/円は76円後半で底ばいの動きになった。
<スイスの通貨高対策がドル/円サポートも>
市場では、スイスの通貨高是正策が注目されており、1)為替介入や、介入を伴うユーロペッグ、取引バンドの導入、2)資金供給や為替スワップ、預金への手数料などを通じたマイナス金利誘導──などが話題になっている。
ただ、為替介入では為替差損のリスクがあるほか、ペッグや取引バンドの場合は金融政策に制約がかかり、景気にブレーキがかかりつつある欧州中銀が利下げに転じた場合の対応が問題になってくる。また、マイナス金利の場合、スイスの主要産業のひとつである銀行ビジネスに影響が出る可能性もある。
スイスのエコノミストの間では、スイス中銀が急いで介入に踏み切る可能性は低い、とみられている。クレディ・スイスのアナリスト、Fabian Heller氏は「一度介入に踏み切れば、中銀は全面的に介入にコミットしなければならない。そのため中銀はできるだけ介入を先送りし、他の手段を試みるだろう」との見方を示した。
ただ、何らかの対応を打ち出すとの期待は強い。東京市場では「現在のスイスフラン高は、円高と同様、原因が自国にあるわけではないため、抜本的な対応は難しく対症療法に限られる。スイスフラン高のトレンドを変えるには至らないだろう。しかし、一時はユーロ/スイスフランのパリティがみえており、何らかの対応が必要だろう」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)との声が出ている。また「期待が強い分、為替対策が何も出てこないと、失望からスイスフラン買いに転じる可能性がある」(国内銀行)との声も出ている。
スイスが対策を打ち出した場合「安全への逃避先のうち、スイスフランの扉が閉じられることになるため、資金が円に集中しかねない。このため、次は日本の対応が必要になり介入警戒感が一段と高まるだろう。スイス売りによるドル買い戻しの波及もあって、短期的にドル/円は底堅くなる可能性がある」(瀬良氏)との声が出ている。
(ロイターニュース 松平陽子)
「この記事の著作権はロイターに帰属します。」
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| 拡大写真 |
| 8月17日、東京外為市場午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時から小幅安の76円後半で推移している。写真は昨年10月、ソウルで撮影(2011年 ロイター/Truth Leem) |
一方、米国株先物が上昇に転じるなどリスク回避地合いがやや和らぎ、ユーロや豪ドルが戻り歩調となった。
独仏首脳会談では、市場で関心を集めたユーロ圏共同債やEFSFの規模拡大など実行性のある欧州債務問題への対応が打ち出されず、きょう午前までにユーロ/ドルは1.4352ドルまで、ユーロ/円は110.15円まで下落した。米ダウ工業株30種の76ドル安を受けて東京市場の午前の取引にかけてはリスク回避の円買いも出て、ドル/円は76円後半でじわりと水準を切り下げた。
しかし、その後は米国株先物が戻り歩調となり、米原油先物が堅調に推移するなどリスク回避地合いが和らぎ、ユーロ/ドルは1.44ドル台を回復。きょうはスイスが通貨高是正策を検討する予定で、これを期待したスイスフラン売りが出たこともユーロを支援した。午後に入ってユーロ/スイスフランは1.1549スイスフランまで急騰し、きょうの安値からは約150ポイント上値を伸ばした。
ユーロや豪ドルなどリスク通貨の上昇でドルと円が軟調になったことから、ドル/円は76円後半で底ばいの動きになった。
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市場では、スイスの通貨高是正策が注目されており、1)為替介入や、介入を伴うユーロペッグ、取引バンドの導入、2)資金供給や為替スワップ、預金への手数料などを通じたマイナス金利誘導──などが話題になっている。
ただ、為替介入では為替差損のリスクがあるほか、ペッグや取引バンドの場合は金融政策に制約がかかり、景気にブレーキがかかりつつある欧州中銀が利下げに転じた場合の対応が問題になってくる。また、マイナス金利の場合、スイスの主要産業のひとつである銀行ビジネスに影響が出る可能性もある。
スイスのエコノミストの間では、スイス中銀が急いで介入に踏み切る可能性は低い、とみられている。クレディ・スイスのアナリスト、Fabian Heller氏は「一度介入に踏み切れば、中銀は全面的に介入にコミットしなければならない。そのため中銀はできるだけ介入を先送りし、他の手段を試みるだろう」との見方を示した。
ただ、何らかの対応を打ち出すとの期待は強い。東京市場では「現在のスイスフラン高は、円高と同様、原因が自国にあるわけではないため、抜本的な対応は難しく対症療法に限られる。スイスフラン高のトレンドを変えるには至らないだろう。しかし、一時はユーロ/スイスフランのパリティがみえており、何らかの対応が必要だろう」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)との声が出ている。また「期待が強い分、為替対策が何も出てこないと、失望からスイスフラン買いに転じる可能性がある」(国内銀行)との声も出ている。
スイスが対策を打ち出した場合「安全への逃避先のうち、スイスフランの扉が閉じられることになるため、資金が円に集中しかねない。このため、次は日本の対応が必要になり介入警戒感が一段と高まるだろう。スイス売りによるドル買い戻しの波及もあって、短期的にドル/円は底堅くなる可能性がある」(瀬良氏)との声が出ている。
(ロイターニュース 松平陽子)
「この記事の著作権はロイターに帰属します。」
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