こんばんは
毎月1回最終日曜日を担当させて頂いております椎名です。
今月も私が担当させて頂いた利用者様のお話をさせていただきたいと思います
今月のご家族のお話は、ご主人と別居されていて娘二人と暮らしている方のエピソ-ドです。
こちらのご家庭は、長女が仕事を持ち、一人で一家を支えています。
次女は鬱病などの精神障害があり、自宅の家事などを母親と一緒にこなしていました。
別居中のご主人のお世話は、母親が通い、足りない分を訪問介護でカバ-することによって、何年間も均衡が保たれていた状態です。
そんな中、奥様が認知症になられたことで姉妹は蜂の巣を突いたように大騒ぎ。
次女:「一人で家の事と、母の事、父の事までできるわけありません。そもそも私は鬱病ですから、(行政で)助けて下さい」
長女:「毎日仕事で夜遅く、自分の腰痛治療の為にかえって来るのも午前0時を回ってしまい
ます。(行政で)助けて下さい」
母親:「私は何でも一人で出来ます。誰の助けも要りません」
介護の現場では良く聞く話です。
母親は認知症になったことで、家族から解放されました。
姉妹にはこれから母の介護がのしかかってくる訳ですが、独身の40過ぎた姉妹はいつも、
誰かが助けてくれて当たり前だと思っていて、自分達は何も出来ないことを主張します。
認知症の母親は、記憶が無くなるといっても何も感じなくなるわけではないはずです。
自分の子育てに反省しながら、そんなことさえも記憶が徐々に消えていくのです。
本人にしか分からないことですが、全て消え去るまでは苦しく、不安な思いをしていく
事でしょう
そんな中、私はというとすでに成人までの「子育て」という意味では終了しています。
ですが、息子に教えるという意味ではもっと大切な事を伝えて行かなければいけない責任があるのかもしれないと、思うきっかけをくれたご家族でした。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。