ちょっと前から読みたいな〜って思っていて先週ネットで注文していた本が、ようやく届きました!(どうやらテレビで紹介されたらしく、そのために在庫が無かったのかな??)
河合雅司著
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること
帯からして、強烈ですよね。
家族が寝静まった夜中に一気に読み終えました。
夫には
「そんな不安を煽るような本、寝る前に読んじゃダメだよ」
なんて言われたのですが…
「不安」なんて、生易しいものじゃない。
鳥肌が立つような危機感…閉塞感。
そして私が感じたのは真っ暗闇のような絶望でした。
これは「ノストラダムスの預言」じゃない。
人口学という、この世で最も精度が高いとされている予測に基づいた根拠がある分、救いようがない未来の姿がそこにありました。
ただの脅しじゃない。
確かな数字が淡々と記されているのがさらに恐怖を実感させます。
「こんなの、ただいたずらに怖がらせるだけの小噺でしょう?」と目を背ける人もいるでしょう。
だけどもここに書かれている数字は、明日の降水確率よりもずっとずっと精巧な予測で、ほぼ確実に当たるんだって言ったら…無視は出来ないはずです。
とにかく私が最もショッキングだったのは、東京オリンピックが開催される2020年には、女性の半分が50歳以上になるという事実!!
(各年度に生まれた女児の数から算出可能な割合なのでただのハッタリではない…)
え?え?あと3年しかないよ。
パニックになりました。
しかも…子供を産めるであろう世代に限定すれば生殖可能な女性は全体の半分以下ってこと…
絶望しました…。
さらに追い討ちをかけるようにね。
出生率が改善されても、日本の人口減少は止まらないという事実さえ知ってしまいました…。
その種明かしは。
もう何年も何年も続いていた少子化の為に将来子供を産むであろう女児自体の数がどんどん減っており、例え日本中の女性が生涯に2人産むようになっても人口は減り続けるってことです。
こんなこと…だれも教えてくれなかった。
そうしているうちに、私は30代になった。
私は子供を2人産んだけど、私の友達には出産も結婚もしてない人もそれなりにいる。
結婚や出産だけが女性の幸せではないと私は心から思う。結婚願望なしの友人はめちゃめちゃ人生を楽しんでる。その姿を素敵だなと思っている。
けど…
もはや、そんな生き方すら…もしかしたら時代錯誤なのかもしれないと…初めて思いゾッとしました。子供を持たない選択は個人の権利…そんな考えはもう古いのですか…?
私だって別に人口維持のために産んだわけじゃないけどね。だから無理強いするのとは全く違うのだけども…
言葉ではうまく表現できなくてもどかしいです。
でも、もう日本には時間がないことは確かです。
だから、辛いことでも残酷なことでも、誰かが声を挙げなくてはならない。作者さんはそうしてくれました。
この本には、本当に信じたくないことがいっぱい書いてあります。怖くなります。
しかし作者さんは最後に、そんな怖い未来を少しでもよく出来ないかと考えた案も書いてくださっています。それに少しだけ、心は救われました。
最後に、今の子供達へのメッセージがありそれを読んで涙が溢れました。
未来の不安なこと、辛いこと…それらを包み隠さず教えてくれる大人は私にはいなかった。その中で、嘘偽りのない作者の言葉には真摯さがありました。
残酷な未来にも、希望を見出そうとしている方なのかもしれません。とにかく、まだ作者は諦めていないという強いメッセージに私は勇気をもらいました。
豊かになった日本人が、個人の幸せを追求する時代はとっくに終わっていたのかもしれません。
これからは一丸となり、同じ方向を見つめて少しずつ未来へ向かうことが大切なのだと教わった気がします。
とにかく凄まじい本なので、たくさんの方に読んでいただきたいと思いました。
人口問題、少子高齢化社会についてなんだかいろいろ考えてしまったので、また独り言を書いてしまうかもしれません。