個人投資家が年100万円の範囲で株式や投資信託を購入した場合、通常ならば20%かかる売却益と配当への税が非課税になる。株式売却益などへの課税を本来の20%から10%に軽減する優遇措置が13年末で終わるのに伴い、新たに始まる。
狙いは個人が退職後の生活に備え、長期にわたって配当を得るなど資産をじっくり増やしやすくすること。1999年に英国が導入したISAという仕組みがお手本だ。
例えば、ある企業の株式を100万円分買うと、5年間はその株式からの配当や売却益に税金がかからない。年100万円の投資額が5年分ある計算なので、非課税扱いの投資枠は最大500万円分あることになる。
非課税適用期間は5年だが、制度は10年間存続する。最初の年に投資した分は6年目には非課税の適用がなくなってしまうため、政府は6年目以降も100万円までは非課税分の「持ち越し」も認める方針だ。100万円の株式が5年後に150万円に値上がりした場合は、6年目以降も100万円部分は引き続き非課税とし、50万円は課税対象と分けることを税法上、認める。
制度の恒久化は今回は見送られた。本家の英国では当初時限措置だったが、7年後に効果が検証され、恒久化した。証券業界からは「新規投資を呼び込むためにも長期的な制度にしてほしい」との要望が強く、今後の議論が注目される。
(日本経済新聞)
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