ベッドに横にあると、娘がピトッと寄り添って来ます。
小さな頃、彼女は私のお腹の上でよく眠っていました。
心臓の音、身体の温度が心地良かったのでしょう。
くっつくと、そのまますやすやと寝息を立てていました。
その時のまま、今もくっつくと彼女はすやすやと眠りに就きます。
そして、私自身も彼女のぬくもりにも、寝息にも、そして心音にも癒されています。
こうして、私を司る身体の一つ一つの臓器も、身体も、誰かを癒す為に、家族を癒す為に、娘を癒す為にあるのだとしたら、それだけでも私の生きる価値はあると言う事でしょう。
もしも、自分を否定したくなる時に、自分が嫌になる時に、ちょっとネガティブな気持ちになった時に、こんな事をふと思い出せたら素敵です。
あなたがただそこに存在する事で、あなたの臓器の音で、あなたのぬくもりで癒されている人は居る筈です。
ただ、それだけの事で、生きている自分の意味があります。
それだけの事なのにそれは、尊い事なのです。
ふと、そんな事に気付きました。
時々、自分を見失いそうになったり、世間の波に押し流されそうになるけれど、でも、私に出来る唯一の事があるのだと、勇気付けられる事もあるのです。