先日の事です。
母の日が近付いていた頃のお話なのですが、知人にこう聞かれました。
「今年の母の日は何をプレゼントするのですか?」
と。
で、私の返答。
「何も」
「え?」
と知人。
プレゼント大好きな私が母の日に何もしないなんて意外だと彼女は思ったのでしょう。
「何も。拒否られるから」
と、更に私。
そうなのです。
ある時期から母親は贈り物と言う贈り物を全て拒否る様になりました。
もう何も要らないのだそうです。
贈り物どころか、思い出の品だったり、写真、手紙、日記…etc・・・も処分し始めました。
旅立ちの準備の手始めなのだそうです。
自分に突然お迎えが来た時に、見られて恥ずかしい物や残された人が処分に困る物は処分してしまおうと思っているのだと言っていました。
残された者に迷惑を掛ける訳いかないのだと言います。
それなので、早々私にも形見分けをしてくれています。
何かあったら・・・と、様々な説明もされています。
そんな縁起でもない!と怒れない自分も居ます。
誰もいつどうなるのか分からない事をちゃんと私達は知っているからでしょう。
そんな事を思い出しながら、「それよりも、今後の自分の為に使いなさい」と言われていると知人に話すと、
「大切に思われているんですね」
と納得していました。
贈り物をしたいけれど、贈り物が出来ないので、せめて、電話を一本入れて、こういう時にしか言えない言葉を伝えています。
ありがとう。