ガレージに出たら、いきなり黒い弾道のような影が
一直線で向かってきた。
もちろん、防御する時間もなく左肩に当たった。
シルエットで虫系とは分かったんだが、このスピード
半端なやつではない!と直感で感じた。
パチンと作業服を叩き、落ちていない。
勘で、3インチくらいの蜂・・・
予想ではクマバチと思いこみ、緊張は走る。
フリーズすること、2~3分。
その間に通行人が2名を通り過ぎたんだけど、
刺されるのが怖くて、まばたき さえも、出来なかった状態。
しかし、目玉は動くんだ!
一人目。
ハーフ系の美人が私の背後から通り過ぎた。
私のSOSを履き違えたんだろ?
立ち止まることなく、通り過ぎていく・・・・
ミニスカートの丈を気にしているのか?
片手で生地を伸ばしながら遠のいていく・・・・
伸びない素材なのか、前にあったポーチを
真後ろまでずらし、ガードした。
最悪だ!
私はスマホを片手にしていたものだから、盗撮を気にしたのか_?
危険が隣り合わせの状況では、やたらセクシーにみえてしまう!
それより?
命に影響があるかもしれない状況なんだ。
平常心を保つのが、大事。
体を動かす前に、やつは、筋肉の動きを感知して攻撃に走るかも
しれないんだ。3/100秒くらいの勝負になると踏んでいる。
通行人、2人目が今度は、前から通り過ぎる。
日本人のねぇちゃん?
フリーズしている姿は変だろうな?クソ暑い中なんだし・・・・
チラ見されたか? やり過ごしてやるぞ。
と、緊張がマックス。
すると、その時は来た!
首の付け根から肩方向へ、やつが移動を始めた。
緊張が和らぐが、やつの次の手を予想し、手刀と化している
右腕は、何時でもお前を狙っているんだ!
おや?
ステルス機に似たルックスがほんやりと見えた。
刺激しないように、スマホでカメラを立ち上げ、モニター確認。
な~んだ。
セミだ。
危険回避!
セミなんて無視、無視。
このセミ、俺にいったい何用だ?
10分くらい離れなかったんだ、事務所に入ろうが、実家に入ろうが
私から離れず、漫画みたいに左肩に載ったまま。
最終的に、飛んでいったんだけどね。
気になるのが、2人目のねぇちゃん!
セミが見えていたか否かが、重要になるな。