できたことを

できたと心に刻むこと

できなかった事を

悔やむのではなくて

できたことを肯定する

私が12〜16歳の頃、2人の認知症の祖父母との同居生活が突然始まりました。

母は3人の子供たちの子育てと、家業の仕事。そこにアルツハイマーの2人の老人の介護が加わって、父とは全く仕事以外では話さない、仮面夫婦のような状態になりました。

家族はみんな心身共に疲弊していた…。

10代の私は思春期と反抗期で、母に優しい言葉をかけられず、何もできなかったこと。家族がバラバラになってしまう不安。家に帰ることも嫌でしょうがなかった。

もしあの時、母や父の気持ちがもっと理解することができたら。

今、私の周りでも、友達や親戚の中でも、介護をされている方のお話しをお聴きすることが増えています。

どんなことが私にできたら、少しでも介護をされている方が楽になるにだろうか？その気持ちに寄り添うことができるのか？

過去の私たち家族のことを思い出しながら考えていたら、とても素敵な本に出会うことが出来ました。

介護現場に携わる、訪問薬剤師さんのお話しです。

客観的な位置から介護に関わる薬剤師さんの言葉に、もしかしたら少しでも、前向きな気持ちで介護に向き合うきっかけになるかもしれない。

そして私があの時の祖父母の介護や、首から下が麻痺し、脳梗塞で寝たきりになってしまった父の介護をしていた母に1番必要だったのは、きっと全てを肯定し、話しを聴いてくれる存在だったんじゃないかなと思いました。

できたことを できたと心に刻むこと

できたことをできたと心に刻むこと