第二十話 「双子があけた扉」
僕らはずっと二人で一つ、僕らは二人で唯一の存在、これはとっても大切なこと。
だけど僕らは別々の存在・・・僕じゃない方が光で、光るじゃない方が僕、そのことわ僕らにとって・・・。
話は双子が中等部二年の時。
一人の女生徒が光に告白をしに来たが、光は自分を馨だと名乗り・・・
光「ごめんね、待ったでしょ。手紙読んだよ」
女「光君」
光「いや。悪いけど僕、馨の方。君僕と光の机間違えて手紙入れたでしょ。」
光「でもさ・・・僕じゃ駄目かな?じつは僕、君の事ずっと可愛いって思ってたんだ。光は他に好きな子いるみたいだし・・・ね、駄目?」
女「あ・・あの・・私・・・私も馨君さえよければ」
光「へ~。おぉ~い馨!この子お前でもいいってさ」
女「あなた本物の光君!?」
光「つまんないの、このパターンももう飽きたな」
女「ひどい!ひどいわ!」
光「ひどいのはそっちでしょ。どっちでもいいって君、何様なわけ」
馨「それと君、その髪型にあってないよ。僕らとお付き合いしたけりゃセンス磨いて」
光&馨「「次はもっと面白い告白してね」」
光&馨「「ははははは」」
つまらないものはさっさと消去、それが僕らのモットー。
他人に対しバリアを張っているために周りから遠ざけられる二人。
そして誰かが「きっと自分たち以外は誰も好きになったことないんだろうな」
それは違う!僕らにはこれまでたった1人だけ僕らがとっても気に入った世話係のお姉さんがいた・・・
もうずいぶん前のことだけど・・・
―10年前―
常陸院家の世話係でご機嫌取りの愛想笑いをしない人だった。
ある日二人はその世話係が金庫を破ろうとするのを見つけ、
彼女にゲームを持ちかける。
“どっちが光かを見分けられれば、金庫のナンバーを渡してあげる”
僕らは彼女に見分けて欲しかったんだと思う、お姉さんが好きだったから。
鳴り響く警報ベル。
縄の梯子を伝い逃げ出そうとしている世話係を見つける二人。
「しょうがいないでしょ、私にはあんたらを
見分けることなんて出来ないよ。もしかしたらあんたらを
本気で見分ける奴なんて一生現れないかもね。」
そう言い残し、二人が気に入っていた世話係は夜の闇に消えた。
僕らは着実に捻れて成長していった。
そんな二人にも、近付いてくる人間はいる。その内の一人が須王環だった。
二人に目をつけホスト部の勧誘にやってきた環。
環は嬉々としてホスト部のことを語るが、僕らは誰ともつるまないし
興味がない、けどどうしても僕らとお近づきになりたいなら、
どっちが光君でしょうゲームに勝つこと、期限は一ヶ月間、
その間は何度トライしてもOKだが、理由のない当てずっぽうは却下、
という条件を出し、環はその条件を呑むのであった。
こうして期限付きのゲームが開始されるのだった。
しかし結果は散々で、お前も協力しろと鏡夜のところにやってくる環、
別にあの二人でなくとも部は立ち上げると鏡夜は言うが、
ダメだ、俺はあの二人に興味があるんだと環は頑として譲らない。
環「見分けて欲しいなら髪形変えるなりすればいいのに」
鏡「見分けて欲しくないんだろ」
環「でも見分けろって言うゲームだぞ」
鏡「じゃあ見分けて欲しいんだろ」
その後も絶えず二人に挑戦する環。
早くも二人の売り出し方法を考えている環を押しのけ車に乗る二人。
光「何なのあの人」馨「こんな朝っぱらからさ」
光「てゆーかあの口調」馨「そうそう僕も思った」
光&馨「「殿様喋りだよね!」」
バカ殿だよと笑う二人。でもさ、そろそろ・・・飽きたよね。

突如ゲームの終わりを宣言する二人。僕らは勝手だから。
光&馨「「あんたって理事長の本妻の子じゃないんだってね。」」
光「・・・しかも実の母親は今も行方不明。」
馨「あんたは結局一人で寂しいだけなんだろ?」
光「だからって勝手に僕らを仲間にしないでくれる?」
馨「一人のあんたより、二人の僕らの方がまだマシさ。」
ひどい言葉を残し、その場を去る二人。
あれだけのことを言ったのだからもうちょっかいは出してこないだろう。
もうガッカリさせられるのはゴメンだしね。
僕らは常に矛盾している。二人を見分けて欲しい、見分けて欲しくない。
僕らは常に受け入れてくれる誰かを求めて・・・だけど、
こんなひねくれている僕らを受け入れてくれる人なんて・・・いるはずないから。
ずっと二人きりの世界の中で傷付かないですむように
・・・とてもとても頑丈な鍵をかけている。
今日も二人は女の子を試し、遊ぶ。
「どっちでもいいっていうのはさ」
「本当はどっちもいらないってことじゃん」
ひどいと泣いてその場を去る少女。本当にひどいのはどっちだよ・・・
「今手紙を破こうとしているのが光!」
環は諦めていなかった。理由を問う二人に勘だと答える殿。
「モノは考えようだ。そこまでそっくりなのはもはや才能だ。
だからこれからも二人で一人な常陸院ブラザーズを極めていけ。
・・・けど、もちろんお前らが別個の存在であることを忘れちゃいかん。
だから俺も頑張って二人を見分けられるように努力するから。」
言い残し去ろうとする環に、そんなの変だ、矛盾してるよと二人。
「矛盾しててもそれがお前らだろうが。個性って言うんだよ、そういうのは」
でも最初から分かってた、自分たちを見分けられる人間なんていないこと。
「だったら外した時、なんでいっつも寂しそうな顔をする?」
そう、分かっていながら自分たちはいつも寂しかったんだ。
環は言った。自分には無理かもしれない、でもいつか現れるかもしれない
けどずっとこれからも二人きりの世界にいたら、永遠にお前たちを
見分けてくれる人に出逢えない、なら一緒にホスト部の扉を開こうじゃないか。
その日、見事に正解をしていた環に二人は
ほんのちょっとだけ感動してしまったりしたのだった。
そしてその一ヵ月後の修行式の放課後。
二人は暇つぶしと称し、第三音楽室の扉の前へとやってくる。
この世界に自分たちを見分けられる人はきっといない、それは分かってる。
けれど・・・二人はその扉を開けたのだった。


きゃwww小さい時の光と馨すごく可愛いんですけど!!
やばいぞこれは!
しかも何で女の子の格好してるんだ?
でもいいか、可愛いから。
中等部の時の光と馨本当に性格やばかったんですね。
でも・・・可哀想でした。
誰もどっちが光君でしょうかゲームを正解
したことがなかったなんて・・・。
私はもちろん分かりました★






