私が子供の頃も「なんでも揃って良い時代だねー」
なんてことを言われました。
時間が経過し、身の回りを見てみるとIT技術の進展により、スマホ・タブレット・ゲームなどその瞬間に情報にアクセスしようと思えば
簡単に入手できる時代になりました。
ハードツールのみならず、問題集・プラモデル・説明書などが場合によっては動画で懇切丁寧に解説がなされております。
受け手側により分かりやすくという観点からは、非常に良いのですが、両手を挙げて喜べる状態でしょうか?
便利になり、より丁寧になり物事が容易になるという側面もありますが、その裏側では、体験や回り道・失敗をしないことによる人間機能の低下という事も考えないといけないと思っております。
回り道を行うようなプロセスで、重要な「次、どうやればいいのか?」という思考や意思が働くのですが、現代の子はここが欠けているように思います。
言われたことはやるが、次の指示が出るまで思考せず、待ちの姿勢と申しましょうか・・・
0-100の両極端の中で活動をしているように思えます。
例えば、イプラスジムや目の学校の取り組みの中で、シンガンという機材を使いトレーニングをすることがあります。
はじめ行う特に低学年の子は、身体を左右に動かしながら打つことが多いです。
その中で、回数を打ちたいと思い行動に出たとき、アドバイスを聞きながら、自分なりにどうすればよいかを考え、実行し、また修正を加えながら徐々に目や身体の使い方を学んでいきます。
ここで、トレーナーが手取り足取り指導という名のもと丁寧にやりすぎると今言う、子供の思考プロセスを飛ばしてしまい、形だけのトレーニングになってしまいます。
結果という「実」を重視するあまり、「幹」を太くする「根」をしっかりはるといったことが軽視されてしまうのです。
一見遠回りプロで無駄に見える事でも 「経験」「体験からくる思考」というプロセスをしっかり踏ませてあげることも必要だと考えます。
便利になるという事の裏側には、このような失うものもあるという事があるという事です。