読書の秋です!

って・・・もう冬ですよね(^^;)


お布団ぬくぬく恋しい季節。

眠気と闘いながら読書する日々です。



「喪の女王 8」 須賀しのぶ

「晩夏に捧ぐ」  大崎梢

「サイン会はいかが?」  大崎梢

「イサナ 龍宮の闘いへ」  たつみや章

◆「図書館革命」  有川浩

「ブラックペアン1988」  海棠尊

「厨房ガール」  井上尚登

「さよなら、そしてこんにちは」  荻原浩

「夜の展覧会」  茅田砂胡

「空白の叫び 上下」  貫井徳郎

「島の夜」  木村紅美



こうやって羅列すると、

今月はジャンルばらばらですね・・・。

シリーズものから新しい作家さんまで様々でした。

それなりの充実感(笑)。



「喪の女王 8」  須賀しのぶ

すべてを越えて生きのびるために。
多くの人の協力を得て、ついにガンダルクを脱出したカリエ。
エドや娘のセーディラと無事合流できるのか? 
そして崩壊しはじめたルトヴィア帝国の運命は!? 
大河サバイバル・ファンタジー完結編!


コバルト文庫です。
長々と続いた「女神流血伝」シリーズの最終巻。
はまったのが、このシリーズが出た後半だから、
そんなに長くはなかったけれど、
本棚を見るとズラーッと並んでいるから、
やっぱり小説としては長いシリーズですね。
本当に笑わせてもらいました。
ギャグではないんですけどね、
笑えるんですよ。
でも、最後はある人がいなくなっていくので、
それはそれで悲しかったです。
壮大な話でしたが、まとまりはよかったです。
未来のある、とても楽しみな終わり方。
お疲れ様でした~。


「晩夏に捧ぐ」  大崎梢

  成風堂書店事件メモ(出張編)



友人からの手紙で、地方の老舗書店の
幽霊騒動を探りに出かけた杏子と多絵。
そこで待ちかまえていたのは、
四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという
老大作家の死に纏わる謎であった…!

書店ミステリの第2弾で、長編です。

面白かったですよ~。

このシリーズはどちらかというと短編の方が好きですが、

出張編ということもあって、ちょっと変わった雰囲気で、

趣があって楽しめました。

「片耳うさぎ」と同じような感覚かも。



「サイン会はいかが?」  大崎梢

若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、

名乗りを上げた成風堂だが…。

書店限定の名探偵、今日も密かに活躍中!

取り寄せ、付録など、書店にまつわる5つの謎を収録。


書店ミステリの第3弾です。これは再び短編。

おまけに「成風堂通信」なるものがついていて、

ちょっとしたお得感があります。

どれも甲乙つけがたくお気に入りです。

やっぱり短編がいいなぁ~と私は改めて思いました。



「イサナ 竜宮の戦いへ」  たつみや章


霊力を持つ海の民の娘イサナと、龍一族のヒコナ。
不知火の海を舞台に、龍王を奪還すべく海の魔物に立ち向かう…。
はるかな昔、神とともに生きる海の民と、
不知火海を支配する龍一族を巡る海洋冒険ファンタジーの終章。
これもシリーズですが、児童文学です。
ファンタジーで、太古のお話が元になっています。
児童文学といっても、児童だけではもったいない!
イサナの成長ぶり、気持ちの変化が心地よいです。


「図書館革命」  有川浩


こちらは以前のエントリー をどうぞ。



「ブラックペアン1988」  海堂尊



外科研修医・世良が飛び込んだのは、

君臨する“神の手”教授に新兵器導入の講師、

技術偏重の医局員ら、策謀渦巻く大学病院。

大出血の手術現場で世良が見た医師たちの凄絶で高貴な覚悟。

驚愕手術の結末とは!


これまたシリーズものの番外編てきなもの?

読み返すことのあまりないシリーズなのに、

新刊が出ると気になってついつい買ってしまっているという・・・。

これは期待していなかった分、

けっこう意外に面白かったです。

一昔前の医療を快間見れました。

シリーズの人物の過去をのぞけて、

それはまたそれで面白かったです。



「厨房ガール」  井上尚登


数多くの名シェフを生み続ける名門料理学院SWAT。

超落ちこぼれ生徒の理恵には、2つのヒミツがあった。

合気道の達人であること、そして、元警察官であること-。

料理より推理のキッチン探偵が、今日も珍事件に挑む!



ちょっと一風変わった、

料理の専門学校のミステリーです。

なので、料理にまつわる謎解きがいっぱいです。

こんなに事件に巻き込まれる学校は嫌だなぁ~

なんて思いつつ、楽しんで読みました。

料理の色々も読めて面白いです。

私は料理はまったくだめなんですけどね(笑)。

だから、やってみよう!なんて思わないけど、

食べてみたい数々のオンパレードでした。




「さよなら、そしてこんにちは」  荻原浩

テレビ番組の健康コーナーを日々チェックしながら仕入れに追われる、

スーパーの食品売場責任者。

若い妻と愛娘にクリスマス・パーティーをねだられる住職…。

プロフェッショナルの悲哀を描く短編集。


期待大で読み始めたこの作品。

ちょっとした笑いとか共感などがあって、

それなりに楽しみました。

なんだか日常生活のオンパレードなので、

とても身近に感じます。

ちょっとほっとした気持ちになれる小説でした。

この作家さんの「ハードボイルドエッグ」は、

次こそよまなくては~。



「夜の展覧会」  茅田砂胡


341年前に描かれた絵にルウがいた。

おまけに画家は「まだ見ぬ黄金と翠緑玉の君」に遺書を残す。

ゆえにリィはあれは自分の絵だと考えそして-。

クラッシュ・ブレイズシリーズ。


魔のシリーズですよ。

必ずといっていいほど新刊がでると前のを読み返したくなる・・・。

これがまたものすごく出ているんですよ~。

でも、楽しい。本当に楽しい。面白い。

まったく飽きないんです。怖いです~。

相変わらず破天荒な、でも恐ろしく筋の通った精神で、

読むたびに感心させられ、あこがれます。



「空白の叫び  上下」   貫井徳郎


ふつうの少年がなぜ人を殺すのか。

世の中への違和感を抱え、彼らは何を思い、

どんな行動に出るのか-。

やがて殺人者になる3人の心の軌跡をたどった、

戦慄のクライム・ノベル。(上巻)


後悔はしていない。

罪を償ったとも思っていない-。

殺人者となった少年は、更正できるのだろうか?

再スタートを切った3人の挫折を鮮やかに描き出す、

新機軸ミステリー小説。(下巻)


・・・重い。 ものすごく内容が重い。

ミカ丸さんにコメントされた通りに、

それなりに覚悟して読み始めたはずなのに、

やっぱりこれは重かったです。

こんなに重いのに、読み進むペースは衰えませんでした。

それよりも後半はどう最後をしめるのか

気になって気になってやめられませんでした。

すごく怖くなる内容なのですが、

ものすごくせまってくるものがあって、

理解できそうになるのがまた怖い。

少年犯罪の一般人の反応は私は一緒だと思うのですが、

また犯罪者である少年の気持ちもなんとなくわかるのが怖い。

しかし、神原くんだけは許せない。

これはずるい。ずるいとしか言いようのない、

ぐるぐるした気持ちが回っています。

貫井作品は、一作品が重くて、

他も読みたいけれど、次々読めるような

そんな内容でないのが悔しいような、

それが楽しいような・・・。

貫井作品というものに取り掛かるのが大変なんです。



「島の夜」  木村紅美

父を探して私は一人、島に来た-。

少女が出会ったのは、オカマと四十前の処女。

そして見つけた父親は…?!

いろんな魂が、濃密に絡み合う奇跡のような四日間。

マジカルでハートウォーミングな物語。


貫井作品後、ちょっと癒されたい気分で、

初めての作家さんでしたが、

旅行気分で手にとってみました。

なんということのない内容なのですが、

とても身近な感じのする主人公とキャラクターで、

読みやすくて、共感しながら読みました。

思ったよりも親子の確執は感じられず、

今時の雰囲気を感じさせつつ、

ちょっと懐かしい感じがしました。




これだ!

というのはなかなかないけれど、

「図書館戦争」「成風堂書店」のシリーズは誰が読んでも面白い・・・?

ので、機会がありましたらぜひお手にとってみてください。


「図書館戦争」シリーズは、

バカップルだらけで、悶えます。

もう恥ずかしいくらいのニヤニヤ顔が収まらないくらいです。

「成風堂書店」シリーズは、

書店の色々がわかって楽しいです。

どちらもいえることは、本好きにはたまらないということでしょうか(笑)。