「吾輩は猫である」
声にだすことばえほん
夏目漱石/文
武田美穂/絵
齋藤孝/編
ほるぷ出版 2006年
かの有名な、夏目漱石作品であります。
その絵本バージョン。
このシリーズはいくつか出ていますが、
漱石が読みたいというのと、
武田さんのイラストが気に入って購入してみました。
本来の目的は自分用。
司書にあるまじき話ですが、
実は苦手なんです、「文学」系のものって。
漱石は現代語訳ならともかく、
その当時のままのを読んでも、さっぱりでした。
内容も実はあまりうけつけなくて・・・。
明治/大正と大ベストセラーで、小学生だって読んでいたはずなのに・・・。
で、これではいけないよな~と思い、
もっとも受け入れやすそうな絵本で理解してみようかと・・・。
いやー、はしょりにはしょってますが、
面白いです。非常に。
猫の視点からの部分のみの抜粋絵本らしいのですが、
これで十分に話が伝わり、面白い。
そして、絵に引かれたのか、
まず最初に次女が「読んで」ともってきました。
猫のお話なんですけどね、
猫からみたおじさん(猫の主人)が面白いらしく、
その人ばかりをおっていたり、
黒猫や三毛子さんが気に入り、
内容すらも楽しんでいました。
そして、ぽんっとおいて置いたこれを、
やはり長女が手にとってみる。
すると、面白くて気に入った様子。
「これ、いいねぇ、面白いね」と言っていました。
偉大なり、漱石。
これは、齋藤さんによる編集や、
武田さんの絵もあわさって、
より面白い効果を発揮していることが
魅力的なのですが、
いやはや、そのお話そのものも楽しめるとは、
どの年代、どの時代にも受け入れられる、
それは不思議な素晴らしい絵本です。