「あさえとちいさいいもうと」
筒井頼子/作
林明子/絵
福音館書店 1979年
「はじめてのおつかい」に並ぶ、筒井/林コンビの代表作ですね。
子どもたちは聞いていると、ほとんどの子があさえと同じ目線に立っている様子。
絵の視点がほとんど子ども目線なのですね。
そこが入り込む要素なのかもしれません。
おかあさんが銀行にいっている間、
あさえは妹のあやちゃんのお世話を頼まれました。
本当は眠っているはずだったのに、おきてしまったあやちゃん。
一緒に遊ぼうと地面に線路を書いていると、
ふと見上げるとあやちゃんがいません!
遠くでキキーッと車が何かにぶつかる音がします。
あわててあさえは駆け出しました。
街の中を公園まであやちゃんを探しにでかけます。
「筒井商店」があったり、
「はじめてのおつかい」に出てきた太ったおばさんが電気屋さんにいたり、
郵便やさんやどこかでみた住宅街が・・・。
こういった遊び心がまた満載の絵本です。
長女はいまいちきょうだいものは照れくさいのか、
あまりのりはよくないです。 小さな子どもは大好きなんですけどね。
お話となると、また違ったものがあるらしい・・・。
次女は大好きな絵本です。
何度も家でも保育園でも読んでいるので、
例のおばさんのところや、怖いおじさん、あやちゃんと間違えた女の子など、
色々と指摘してくれます(笑)。
感心するのは、描かれる子どもですね。
表紙の2人の様子や、あさえがあやちゃんの手をひくところ、
地面にかいているところ、走ったり驚いたり、
最後のあやちゃんを抱きしめるところなど、
どれもがそのまま子どものリアルさが感じられます。
林さんの甥っ子さん、姪っ子さんの写真をバシバシとって、
それを参考に絵を描いているから・・・といいますが、
子どものあのフニフニ感まで表現されているのがすごいなぁ・・・と思います。