晴れのち雨のち・・・
この間はね、台風の前夜で、
あんなに天気が悪かったのに
あなたの真上だけ雲がまぁるく避けてくれたよね。
キレイな夜空が顔を出してさ
あんなに小さな星空だったのに
流れ星が3つも見れたね。
一瞬の瞬き。
瞳の奥に残った軌跡を頼りに、
私はあなたとあなたの家族の笑顔を願ったよ。
『壊れてしまいそうな貴方が、
いつもの笑顔でいられますように』
『貴方のご家族に奇跡が起こりますように。
どうか、助かりますように』
『貴方の涙を嵐が運び去ってくれますように』
程なくして、あなたの口から、あなたの大切な人が
命を取り留めたと聴いた時、涙が出そうなくらい嬉しかったよ。
その夜、夜空に感謝した。
その夜空が、あなたの代わりに泣いてくれたのかな?
ただうつむいている私の肩に
滴がポタ・・ポタ・・・って落ちてきたとき、
あなたが泣いてしまったのかと思って
驚いて見上げてしまった。
寝苦しいと思えるほどの熱帯夜だったのに、
今度は私の上だけ雲がやってきて
ポツリ・・ポツリ・・とだけ雨を降らした。
きっと、あなたが押し込めた気持ちの分、
あなたが飲み込んだ言葉の分、
空が・・あなたの代わりに泣いたんだと思う。
私を包み込む空気は、やわらかくて、温かくて、優しくて
まるで貴方のようだったけれど、
肩に落ちてくる滴は、それとは裏腹に冷たくて、孤独な滴だった。
どしゃぶりになるかと思っていたら、
あふれ出す涙を堪えるかのように、パラパラと滴を落としただけで
また、黙り込んでしまった。
私は、海の底に沈んでしまったかのような面持ちで、
それでも
天高く瞬く星々を見上げた。
広大な空を縦断する星屑の絨毯。
天の川と呼ばれるその両岸に
一際輝く星が1つ・・1つ・・・。
織姫と彦星。
七夕は過ぎてしまったけれど
お互いは常に見つめ合っている。
触れ合うことは出来なくても、
お互いの志す方向へ向いて、光を放っている。
いいな。
そんな風になれるかな。
なれるね。
だって、今日も笑顔でいろって、空が言ってる。
空が、晴れてる。